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「延命治療」の版間の差分

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独自研究と思うならそこだけを削除すればよい。原典からのコピペだけとの主張を矛盾している。コピペと認定思うなら、逆に出典と書いてある内容日沿っていること自体は正しいのだから添削すればよいだけ。出来る限り、書籍ではなく、他の記事でも出典と認められるマスメディアwebサイト記事載せてるのに一括独自研究認定ってどういうことですか? 独自研究どころか長期無出展記述は放置するのも意味不明。
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'''延命治療'''(えんめいちりょう、英:life-sustaining treatment<ref name=":23">https://eow.alc.co.jp/search?q=life-sustaining+treatment</ref><ref>https://www.jsicm.org/pdf/DNAR20161216_kangae_02.pdf</ref><ref name=":28">{{Cite web |title=Growing number of Koreans refuse life-sustaining treatment |url=https://m.koreatimes.co.kr/pages/article.asp?newsIdx=302879 |website=m.koreatimes.co.kr |date=2021-01-22 |access-date=2023-12-03 |language=en}}</ref>)とは、[[病状]]や[[衰弱]]の進捗によって、[[治療]]による[[回復]]の[[見込み]]がない生命[[予後不良]]の人に対する生命維持だけを目的とした医療行為<ref>{{Cite web |title=大炎上「高齢者は“延命治療NO”宣言を」がスルーした「延命治療現場のリアル」 高齢者の9割は「延命治療はせず、自然に任せてほしい」と思っている(デイリー新潮) |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/9b4eceb1d89171aef610b0755c1f814ce2fb8dea |website=Yahoo!ニュース |access-date=2023-12-02 |language=ja}}</ref><ref name=":18">https://soka-yashio119.jp/information/documents/kyuukyuukatudou.pdf</ref><ref name=":19">{{Cite web |title=“救命と延命”医師と患者の側にある認識の違い |url=https://www.koushinkai.net/12.5.6fujizaki.html |website=www.koushinkai.net |access-date=2023-12-02}}</ref><ref name=":20">https://www.city.yonezawa.yamagata.jp/secure/15359/osyousinana-todai1hann.pdf</ref><ref>https://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1679480132374/simple/tebiki.pdf</ref><ref name=":25">{{Cite web |title=延命処置 - 「病院の言葉」を分かりやすくする提案 |url=https://www2.ninjal.ac.jp/byoin/tyosa/kizyutu/situmon/ichiran/goku/mondai-goku-043.html |website=www2.ninjal.ac.jp |access-date=2023-12-02}}</ref><ref name=":26">{{Cite web |title=【延命治療】この生命は誰のもの? |url=https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160630-OYTET50028/ |website=ヨミドクター(読売新聞) |date=2016-07-07 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>。上記の状態の人に対する、[[人工呼吸器|人工呼吸]]や[[気管内挿管]]、[[胃ろう]]など[[経鼻経管栄養]]、[[中心静脈栄養]]などを意味する<ref>{{Cite web |title=「無理な栄養摂取は虐待」日本医療が抱える、介護と延命の難題 |url=https://gentosha-go.com/articles/-/28672 |website=ゴールドオンライン |date=2020-09-01 |access-date=2023-12-02 |language=ja}}</ref><ref name=":20" /><ref name=":22">{{Cite web |title=終末期の事前指示書 胃瘻で延命? 自然な看取り? {{!}} 公益社団法人 日本経済研究センター |url=https://www.jcer.or.jp/blog/babazonoakira20200108.html |website=www.jcer.or.jp |access-date=2023-12-02}}</ref><ref name=":21">{{Cite web |title=【現状と課題】“延命至上主義”が高齢者の最期を苦しめる |url=https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160512-OYTEW156739/ |website=ヨミドクター(読売新聞) |date=2016-05-12 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=Withdrawing treatment |url=https://www.nhs.uk/conditions/end-of-life-care/your-wellbeing/withdrawing-treatment/ |website=nhs.uk |date=2023-07-27 |access-date=2023-12-02 |language=en}}</ref><ref>{{Cite web |title=医師の7割、終末期に胃ろうや点滴望まず◆Vol.2 |url=https://www.m3.com/news/open/iryoishin/433838 |website=医療維新 {{!}} m3.com |access-date=2023-12-02}}</ref><ref name=":22" /><ref>{{Cite web |title=高齢者の経管栄養と高カロリー輸液 |url=http://www.ogorimii-med.net/column/%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E3%81%AE%E7%B5%8C%E7%AE%A1%E6%A0%84%E9%A4%8A%E3%81%A8%E9%AB%98%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%83%BC%E8%BC%B8%E6%B6%B2 |website=www.ogorimii-med.net |access-date=2023-12-02}}</ref><ref>{{Cite web |title=救急車が来ても救命しないことも……本人の意思が優先される時代 |url=https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20200123-OYTET50019/ |website=ヨミドクター(読売新聞) |date=2020-01-27 |access-date=2023-12-02 |language=ja}}</ref>。'''延命処置'''<ref name=":25" />や'''生命維持治療(生命維持医療)'''とも言われる<ref name=":23" /><ref name=":24" />。回復の見込みがある人に対する「[[救命処置]]」とは異なる<ref name=":18" /><ref name=":19" />。
{{出典の明記|date=2016年9月}}
==概要==
'''延命治療'''(えんめいちりょう)とは、延命だけを目的とした治療のことである。[[予後不良|生命予後不良]]で[[経口栄養]]摂取出来なくなった[[患者]]に対する[[経管栄養]]や[[点滴]]のこと。
医療技術の発達により、回復の見込みもなく、意思疎通が不可能った状態の人に対する生命維持が可能になったが、[[クオリティ・オブ・ライフ]]や[[尊厳死]]の観点から、欧米式に見直すべきだとの議論が起こっている<ref name=":26" /><ref>{{Cite web|和書|url=https://kotobank.jp/word/%E5%BB%B6%E5%91%BD%E6%B2%BB%E7%99%82-448252 |title=延命治療 |publisher=コトバンク |accessdate=2016-10-09}}</ref><ref name=":7" /><ref>{{Cite web |title=自民党の尊厳死法案で「安らかな死」は迎えられるか 「寝たきり老人」が増え続ける原因はどこあるのか {{!}} JBpress (ジェイビープレス) |url=https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54693 |website=JBpress(日本ビジネスプレス) |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref name=":27" />。欧米など他の先進国は「食べられなくなったらそこまで」として、[[緩和ケア]](看取り)への移行対象ている。日本よう回復見込みなく延命させられている寝たきり高齢者は存在しない<ref name=":0">{{Cite web|和書 |title=欧米では絶対にそんな治療はしない…現役医師が「日本の終末医療はほぼ虐待」と語るワケ 会話もできない寝たきりの状態で胃に栄養を流し込む |url=https://president.jp/articles/-/63771 |website=PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) |date=2022-11-27 |access-date=2023-07-28 |language=ja}}</ref><ref name=":27">{{Cite web |title=欧米にはなぜ、寝たきり老人がいないのか |url=https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20120620-OYTEW61295/ |website=ヨミドクター(読売新聞) |date=2012-06-20 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>。


他にもアメリカは国民の41%がリビングウィル(LW)を書いている一方で<ref name=":14">{{Cite web |title=9割が延命治療を拒否!平穏死をかなえる「リビング・ウィル」 |url=https://president.jp/articles/-/20483 |website=PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) |date=2016-10-30 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>、日本は自身の延命治療拒否希望率90%以上であるのに対し<ref name=":14" /><ref>{{Cite web |title=第1章 第2節 3 (4)延命治療は行わず「自然にまかせてほしい」が91.1%|平成25年版高齢社会白書(全体版) - 内閣府 |url=https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2013/zenbun/s1_2_3_04.html |website=内閣府ホームページ |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref name=":13" />、人口のわずか0.1%態度しか書いていないことで本人の理想通りの延命中止は数%と少ない。日本では死に関する議論はタブーとされており、LWを書いて最期に関する自己決定文化が未熟状態であることが問題である<ref name=":14" />。原因とされることとして、「経口栄養摂取出来なくなった以降の予後不良患者」にも、延命医療を公的医療保険制度の対象に含めていることで支給年金を下回る金額で継続可能なことを背景に、「患者の最善の利益」を求めず、年金目当てなど親族の意思優先で医療現場に対する老衰高齢者に対する延命強制問題がある<ref name=":15">{{Cite web |title=ひろゆき氏 日本の国民皆保険に持論「延命治療が保険診療の報酬で払われる状況が悪い」 - スポニチ Sponichi Annex 芸能 |url=https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/11/17/kiji/20231117s00041000679000c.html |website=スポニチ Sponichi Annex |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref name=":0" /><ref name=":10" /><ref name=":1" /><ref name=":2" /><ref>{{Cite web |title=「93歳で老衰なのに40分間の心臓マッサージ」妻が泣いて止めるまで延命治療が続けられたワケ 「修羅場」をつくった死生観の違い |url=https://president.jp/articles/-/49124 |website=PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) |date=2021-08-27 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref name=":26" /><ref>{{Cite web |title=日本の終末期医療で本人より家族の意思が優先されてきた理由 |url=https://diamond.jp/articles/-/168502 |website=ダイヤモンド・オンライン |date=2018-04-25 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>。延命至上主義の医師による、親族の延命中止意思を無視した延命のケースもある<ref name=":21" />。日本では「延命中止」や「[[リビングウィル]]」に関する法が無いこと、司法(裁判所)による対応現場側への厳しい判決など無理解、医療・介護現場への法的保護が無いこと、これらを背景とした、延命や死亡に関する親族による現場への訴訟や医療従事者襲撃が問題になっている<ref name=":1" /><ref name=":4" /><ref name=":12">{{Cite web |title=「90代誤嚥死に2365万円賠償判決」に医療・介護界騒然…現役医師「訴訟回避の胃ろうで寝たきり老人が激増する」(プレジデントオンライン) |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/e0898bd5dbb1855393a574742ce8e8ae065b0637 |website=Yahoo!ニュース |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>。[[日本臨床救急医学会]]など救急医療現場でも、法令に蘇生等延命治療中止に関する規定が無いことへの問題提起され、統一ルール制定要望が出てている<ref>https://www.minnanokaigo.com/news/yamamoto/lesson27/</ref><ref>{{Cite web |title=救命か、看取りか。「心肺蘇生拒否」の現場で悩む救急隊 |url=https://news.yahoo.co.jp/feature/1652/ |website=Yahoo!ニュース |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=なぜ?希望していなかった全患者に延命治療 |url=https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160803-OYTET50014/ |website=ヨミドクター(読売新聞) |date=2016-08-04 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>。
現代では、[[医学用語]]として一般的ではなく、保険請求項目でもない{{Efn|診療報酬点数表には延命治療は存在せず、日本医学会医学用語辞典にも存在しない<ref>{{Cite web|和書|title=日本医学会医学用語辞典 |url=https://jams.med.or.jp/mdic/zzz.html |website=jams.med.or.jp |access-date=2023-07-28}}</ref>。}}。


韓国で2018年2月に「延命医療決定法」が施行された、臨終期と医師に判断された患者へ心肺蘇生・人工呼吸器装着・血液透析・抗がん剤などの終了を認める。緩和ケアや栄養・水分供給は継続させる仕組みになっている<ref>{{Cite web |title=韓国の延命医療決定法、29万人死亡 本人意向の直接反映5割めざす:朝日新聞デジタル |url=https://www.asahi.com/articles/ASRB4563ZR9HUTFL015.html?iref=ogimage_rek |website=朝日新聞デジタル |date=2023-10-04 |access-date=2023-12-01 |language=ja}}</ref>。韓国では延命治療反対が85%であり、人間としての尊厳を保ちながら終末期を迎える[[ウェルダイイング]](尊厳死)への関心が上昇している<ref>{{Cite web |title=「延命治療に反対」85%…尊厳死への関心高まる韓国、公共施設で記者が終活体験 |url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/1118639/ |website=西日本新聞me |access-date=2023-12-01 |language=ja}}</ref>。2021年1月時点で、80万人が回復の見込みのない末期状態になった場合に延命治療中止するという事前指示書を提出し、登録した。韓国生命倫理政策研究所( NIBP)の調査によると、 91%が延命治療治療中止出来る制度を認識しており。約81%が前向きに考えていると回答し、60%が将来登録意向があると回答した<ref name=":28" />。
生命[[予後不良]]で根治が見込めない患者に対し、[[人工呼吸]]や[[輸血]]、[[輸液]]などによって延命を図ることを目的とする。医療技術の発達により、意思疎通が不可能な状態生命だけを維持することが可能になったが、[[クオリティ・オブ・ライフ]]や[[尊厳死]]の観点からそういった治療を見直す議論が起こっている<ref>{{Cite web|和書|url=https://kotobank.jp/word/%E5%BB%B6%E5%91%BD%E6%B2%BB%E7%99%82-448252 |title=延命治療 |publisher=コトバンク |accessdate=2016-10-09}}</ref>。特に日本では、欧米先進国は「食べられなくなったらそこまで」という[[緩和ケア]]だけされている「経口栄養摂取出来なくなった以降予後不良患者」も家族など意思優先で延命させることが問題になっている<ref name=":0">{{Cite web|和書|title=欧米では絶対にそんな治療はしない…現役医師が「日本の終末医療はほぼ虐待」と語るワケ 会話もできない寝たきりの状態で胃に栄養を流し込む |url=https://president.jp/articles/-/63771 |website=PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) |date=2022-11-27 |access-date=2023-07-28 |language=ja}}</ref>。

日本では、延命治療が[[公的医療保険制度|公的医療保険]]対象となっていることで、親族の自己負担金額が延命者に支払われてる[[年金]]受給額を下回り、年金目当てなどを理由とした過剰延命が行われている問題がある<ref name=":15" /><ref>{{Cite web |title=過剰な延命介入、保険から外すべき◆Vol.11 |url=https://www.m3.com/news/open/iryoishin/409613 |website=医療維新 {{!}} m3.com |access-date=2023-11-23}}</ref><ref>{{Cite web |title=百寿は本当にめでたいか:盲目的延命と見せかけの長寿 |url=https://agora-web.jp/archives/230817031738.html |website=アゴラ 言論プラットフォーム |date=2023-08-19 |access-date=2023-11-23 |language=ja |first=五十嵐 |last=直敬}}</ref><ref>{{Cite web |title=「お前たちは鬼か!」と怒声が…年金目当ての延命に医師も唖然 |url=https://gentosha-go.com/articles/-/28703 |website=ゴールドオンライン |date=2020-09-04 |access-date=2023-11-23 |language=ja}}</ref><ref name=":1" /><ref name=":3" />。[[日本慢性期医療協会]]によると、終末期患者の死亡前入院医療費の自己負担額は1日 28,500円である。ただし、[[高額療養費制度]]で自己負担額を減らせる。通常は入院中でも食事代は自己負担だが、[[経鼻経管栄養]]や[[胃ろう]]で使用する高カロリー栄養剤ならば、高額療養費制度の対象となる<ref>{{Cite web |title=延命治療にかかる費用はいくら?メリット・デメリットや余命について説明│ケアスル介護 |url=https://caresul-kaigo.jp/column/articles/11848/ |website=caresul-kaigo.jp |access-date=2023-12-02 |language=ja}}</ref>。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
毎日新聞と朝日新聞では、延命治療という用語の初出が確認できたのはいずれも1986年<ref>{{Cite news|和書 |title=内閣 厚生省:「最期を安らかに」-延命治療見直しに検討委 |newspaper=毎日新聞 東京夕刊 |date=1986-08-28 |page=13}}</ref><ref>{{Cite news|和書 |title=脳死の移植に抵抗感 臓器摘出反対45%超す 総理府世論調査 |newspaper=朝日新聞 朝刊 |date=1986-04-07 |page=3}}</ref>。非医学系の雑誌記事では1978年に確認できている<ref>{{Cite journal|last=英二|first=丸山|date=1978-09-15|title=サイケヴィッチ事件--無能力者の延命治療拒否権をめぐって|url=https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I1898509-00|journal=ジュリスト = Monthly jurist / 有斐閣 [編]|pages=p109~118}}</ref>。日本の[[医学雑誌]]や[[医学書]]では延命治療という言葉は、1959年<ref>{{Cite book|和書 |title=岡山地方癌研究会会報 |date=1959 |year=1959 |publisher=岡山地方癌研究会編集部 |page=15}}</ref>以降に見られるようになるが、1970年頃までは医学用語としてむしろ肯定的な意味合いで用いられていた<ref>{{Cite journal|author=克誠堂出版株式会社|year=1970|journal=肺と心|volume=17|page=33}}</ref>。1982年には作家、[[遠藤周作]]と 国立療養所東京病院外科医長村上国男が誌上対談を行い、遠藤は「命を延ばすだけ」と否定的な見解を示した<ref>{{Cite news|和書 |title=《緊急連載》みんなで考えよう親切医療(7)遠藤周作VS村上国男 国立療養所東京病院外科医長 |newspaper=[[週刊読売]] |date=1982-10-03 |url=https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1814765/1/76}}</ref>。1970年代から1980年代にかけての時期は、[[集中治療室|集中治療]]の体制が日本全国に整備され<ref>{{Cite web |title=事業内容|日本集中治療医学会 |url=https://www.jsicm.org/about/overview.html |website=www.jsicm.org |access-date=2023-09-10}}</ref>、延命治療が可能となった時期に重なっている
日本の[[医学雑誌]]や[[医学書]]では延命治療という言葉は、1959年<ref>{{Cite book|和書 |title=岡山地方癌研究会会報 |date=1959 |year=1959 |publisher=岡山地方癌研究会編集部 |page=15}}</ref>以降に見られるようになるが、1970年頃までは医学用語としてむしろ肯定的な意味合いで用いられていた<ref>{{Cite journal|author=克誠堂出版株式会社|year=1970|journal=肺と心|volume=17|page=33}}</ref>。


===延命治療問題の顕在化後===
== デメリット ==
生命だけを維持するということを可能にした医療技術進歩後に、延命治療の問題が顕在化した<ref name=":24">{{Cite web |title=医の倫理の基礎知識 2018年版【終末期医療】C-2.生命維持治療の差し控え、中止|医の倫理の基礎知識|医師のみなさまへ|日本医師会 |url=https://www.med.or.jp/doctor/rinri/i_rinri/c02.html |website=www.med.or.jp |access-date=2023-12-02}}</ref>。日本では、1970年代から1980年代にかけての時期に、[[集中治療室|集中治療]]の体制が全国に整備された。これは、日本で延命治療が可能となった時期に重なっている<ref>{{Cite web |title=事業内容|日本集中治療医学会 |url=https://www.jsicm.org/about/overview.html |website=www.jsicm.org |access-date=2023-09-10}}</ref>。
延命治療を行った場合、患者はその間余計に苦しむこととなる。また、患者本人に意識がない状態でもただ延命されている状況を見て、家族や友人が苦痛を感じることもある。当然ながら、延命治療であっても医療費は必要であるため、延命すればするほど医療費が嵩んでくるという問題もある。


非医学系雑誌でも1978年には、[[有斐閣]]の出版している「[[ジュリスト]]」に寄稿された、[[サイケヴィッチ事件]]<ref>{{Cite web |url=https://cellbank.nibiohn.go.jp/legacy/information/ethics/refhoshino/hoshino0093.htm |website=cellbank.nibiohn.go.jp |access-date=2023-12-02 |title=患者の代理意思決定 =サイケヴィッチ判決= |publisher=国立研究開発法人[[JCRB細胞バンク]]}}</ref>というアメリカにおける自己判断不可能な者に対する「何の治療もしないほうが、彼にとって一番よい」との延命治療拒否権を認めた事件を巡る記事で確認できている<ref>{{Cite journal|last=英二|first=丸山|date=1978-09-15|title=サイケヴィッチ事件--無能力者の延命治療拒否権をめぐって|url=https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I1898509-00|journal=ジュリスト = Monthly jurist / 有斐閣 [編]|pages=p109~118}}</ref>。
また[[人工透析]]においては、重度の合併症が理由での中止による死亡において、医師独断でやっていた事例も見られたため、本人の意思確認を重視する様に、日本透析医学会は声明している<ref>{{Cite news|date=2019-06-01|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190601/k10011937451000.html|title=人工透析中止問題 日本透析医学会が声明を公表|publisher=[[日本放送協会]]|newspaper=NHK NEWSWEB|accessdate=2019-06-02|archiveurl=https://web.archive.org/web/20190601042514/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190601/k10011937451000.html|archivedate=2019-06-01}}</ref>。

1982年には作家[[遠藤周作]] 国立療養所東京病院外科医長村上国男が誌上対談を行い、遠藤は「命を延ばすだけ」と否定的な見解を示している<ref>{{Cite news|和書 |title=《緊急連載》みんなで考えよう親切医療(7)遠藤周作VS村上国男 国立療養所東京病院外科医長 |newspaper=[[週刊読売]] |date=1982-10-03 |url=https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/1814765/1/76}}</ref>。

毎日新聞と朝日新聞では、延命治療という用語の初出が確認できたのはいずれも1986年である。毎日新聞は安らかな最期にするために厚生省が延命治療の見直し検討しているとの報道にて、朝日新聞は脳死者の臓器提供の是非を巡る報道にてである<ref>{{Cite news|和書 |title=内閣 厚生省:「最期を安らかに」-延命治療見直しに検討委 |newspaper=毎日新聞 東京夕刊 |date=1986-08-28 |page=13}}</ref><ref>{{Cite news|和書 |title=脳死の移植に抵抗感 臓器摘出反対45%超す 総理府世論調査 |newspaper=朝日新聞 朝刊 |date=1986-04-07 |page=3}}</ref>。



2014年頃の医療現場では、親族と連絡の取れない一人暮らし高齢者の増加で本人や家族の意思も確認できず、延命医療を辞められなくなるケースも相次いでいる<ref>{{Cite web |title=“最期のとき”を決められない ~延命をめぐる葛藤~ |url=https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3583/ |website=NHK クローズアップ現代 全記録 |access-date=2023-12-02 |language=ja |last=日本放送協会}}</ref>。2019年頃の神戸新聞の調査で、自己への延命治療を95%「望まない」と答えた。延命拒否率は、高年齢は97%、中年が95%、若年が86%-と年齢を重ねるほど高くなり、65歳以上ほど拒否割合が多かった<ref name=":13">{{Cite web |title=神戸新聞NEXT|総合|延命治療95%「望まない」 高年齢ほど割合多く |url=https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201912/0012953605.shtml |website=www.kobe-np.co.jp |date=2019-12-12 |access-date=2023-11-22 |language=Japanese}}</ref>。それでも日本では親族による、寝たきり高齢者年金受給継続を目的とした医療関係者に対する延命要求が社会・財政問題の原因になっている<ref name=":10" /><ref name=":1" /><ref name=":2" /><ref name=":11" /><ref name=":4" /><ref name=":12" />。医師側は延命治療中止に関して、家族からの訴訟を危惧している。医師勤務時代に終末期ガン患者を担当していた自民党厚生労働委員会の古川俊治参議院議員によると、医師たちは延命治療治療中止した場合、刑事上・民事上双方で免責保証を求めている<ref>{{Cite news |title=アングル:「尊厳死」法制化に揺れる日本、高齢化と財政難が拍車 |url=https://jp.reuters.com/article/japan-dying-idJPKCN0WX14X |work=Reuters |date=2016-03-31 |access-date=2023-12-02 |language=ja}}</ref>。日本の裁判所が医療や介護現場を無視した判決をすることも、胃ろうや気管切開などの延命処置高齢者が増える背景となっている。日本の司法は「老いてうまく飲み込む力がない高齢者の誤嚥防止」という不可能なことの徹底を高齢者対応現場に要求し、[[訴訟]]を恐れる医療介護現場へ高齢者に対する胃ろうや気管切開など延命処置を助長させ、「ダントツ世界一」という寝たきり老人を量産させている。これは現役世代目線では社会保障支払い増加という負担、高齢患者目線でも胃瘻で「声は出るが、口から食べることを諦めてもらう」又は「気管切開を作成して、口から食事はできるが、声を出すことを諦めてもらう」ことの二択、片方で困難な状態はら胃瘻と気管切開の両方をされることになる。日本人男性の平均寿命を超えた認知症高齢者」の誤嚥(パンを喉につまらせた)死亡であっても「職員らが見守りを怠ったのが死因」で約2500万円という高額判決の司法判断をしている。2023年には90代男性の誤嚥(ゼリーを詰まらせた)死亡にさえも2365万円の支払いを命じる高額賠償判決を行ったため、医療介護関係者以外にも衝撃を与えた<ref>{{Cite web |title=「90代誤嚥死に2365万円賠償判決」に医療・介護界騒然…現役医師「訴訟回避の胃ろうで寝たきり老人が激増する」(プレジデントオンライン) |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/e0898bd5dbb1855393a574742ce8e8ae065b0637 |website=Yahoo!ニュース |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>。


== 種類 ==
== 種類 ==
延命治療に当たるものとしては以下のものが挙げられる。人工呼吸と人口栄養に対し、人工透析には患者が意思あるケース、そもそも腎移植という解決手段がある。医療技術の発展後、本人が[[認知症]]など意思疎通不可能状態となっても[[親族]]の要求で延命治療で生き続けさせられる問題がある<ref name=":7">{{Cite web |title=〈延命治療〉は決して遠い話ではない。「尊厳死」ではなく「尊厳生」のために、知っておきたい3つの選択(婦人公論.jp) |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/8695f52a8384397920f4a9121aea362368845283 |website=Yahoo!ニュース |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref name=":10">{{Cite web |title=「延命治療」を親に強いるのは圧倒的に50代息子が多い理由 |url=https://diamond.jp/articles/-/143050 |website=ダイヤモンド・オンライン |date=2017-09-22 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref name=":9">{{Cite web |title=森元首相も受ける人工透析 日本で増え続けるのはなぜ? {{!}} Page 2 |url=https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20210301-OYTET50023/ |website=ヨミドクター(読売新聞) |date=2021-03-03 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>。
延命治療に当たるものとしては以下のものが挙げられる。

; 人工呼吸
; 人工呼吸
: [[脳死]]などの昏睡状態で何らかの処置をしなければ呼吸が停止する状態や、肺機能の低下により血液の酸素化が十分に行えない状態などで行われる。
: [[脳死]]などの昏睡状態で何らかの処置をしなければ呼吸が停止する状態や、肺機能の低下により血液の酸素化が十分に行えない状態などで行われる。
; 人工栄養
; 人工栄養
: 経鼻胃管を挿入して栄養する場合と、中心静脈カテーテルを挿入して血液中に直接栄養する場合がある。昏睡状態や食道の狭窄が起きている場合に行われる。
: 経鼻胃管を挿入して栄養する場合と、中心静脈カテーテルを挿入して血液中に直接栄養する場合がある。昏睡状態や食道の狭窄が起きている場合に行われる。

===「延命治療」に含めないこともある行為===
; 人工透析
; 人工透析
;
: 腎機能の低下もしくは廃絶によって無処置では[[尿毒症]]を起こす状態([[腎不全]])で行われる。
;
: 日本では一種の「延命治療」として蔓延しているものの、本来は欧米で見られるように「[[腎移植]]までの'''繋ぎ医療'''」である<ref name=":9" />。外国、特に欧米では末期腎不全患者には、腎移植が一般的な治療法となっている。しかし、日本では、未だにドナー不足から一般的治療法とされていない<ref>{{Cite web |title=12)腎移植について/奈良県公式ホームページ |url=https://www.pref.nara.jp/28884.htm |website=www.pref.nara.jp |access-date=2023-12-03}}</ref>。腎不全は、腎機能の低下や廃絶によって、無処置状態では[[尿毒症]]を起こす状態を意味する<ref name=":7" />。人工透析とは、腎不全患者に対する透析医療行為であるが、前者2つとは異なり、腎移植という[[根治治療]]が存在する<ref name=":17">{{Cite web |title=腎移植、透析に比べたメリットは? 配偶者間でも普及:朝日新聞デジタル |url=https://www.asahi.com/articles/ASN2W4JYKN2LULBJ00Y.html?iref=ogimage_rek |website=朝日新聞デジタル |date=2020-02-27 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=“天然”の母 医師を圧倒…<連載10回目> {{!}} 母からもらった腎臓~生体間移植を体験して~ {{!}} 倉岡 一樹 |url=https://mainichi.jp/premier/health/articles/20200728/med/00m/100/004000c |website=毎日新聞「医療プレミア」 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref name=":16">{{Cite web |title=透析大国ニッポン!一度始めたら一生やめられない人工透析の「真実」(週刊現代) @gendai_biz |url=http://gendai.media/articles/-/49662 |website=現代ビジネス |date=2016-09-10 |access-date=2023-11-23 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=腎移植、透析に比べたメリットは? 配偶者間でも普及:朝日新聞デジタル |url=https://www.asahi.com/articles/ASN2W4JYKN2LULBJ00Y.html?iref=ogimage_rek |website=朝日新聞デジタル |date=2020-02-27 |access-date=2023-11-23 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=腎代替療法とは[腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのための じんラボ] |url=https://www.jinlab.jp/basic/basic_3replacement.html |website=腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのための じんラボ |access-date=2023-12-02 |language=ja}}</ref>。 他にも前者2つとは異なり、人工透析患者は本人に[[意識]]があることケースも多く<ref name=":7" />、本人の意志で中止のケースもある<ref>http://www.akitajinfuzen.jp/archive/file/seminar/no14/seminar14-29.pdf</ref>。
{{See also|臓器提供意思表示カード}}
{{See also|人工透析#利権問題・腎移植}}
日本では腎移植ドナー不足や腎移植未普及問題がある。移植協力してくれる親族のいない者には14-15年待ちとなるような臓器提供文化の普及遅れのために、人工透析率が先進国比で飛び抜けて高いことを背景とした各種問題がある。日本では人工透析の一種である血液透析率が9割超え、腎移植は僅か5%である。開始年齢で最も多いのは男性70-74歳、女性80-84歳である<ref>{{Cite web |title=増え続ける高齢者の腎不全、どうする? 透析も腎移植もしない保存的腎臓療法も選択肢 |url=https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20230927-OYTET50007/ |website=ヨミドクター(読売新聞) |date=2023-10-06 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=<渡航移植 その実態>(上)日本では「15年待ち」 弱る腎臓「海外頼るしか」:東京新聞 TOKYO Web |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/206357 |website=東京新聞 TOKYO Web |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=国内の腎移植は「14年待ち」、深刻なドナー不足…海外で移植希望する患者も |url=https://www.yomiuri.co.jp/medical/20220807-OYT1T50042/ |website=読売新聞オンライン |date=2022-08-07 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web |title=気づけば「透析漬け」に…人工透析天国ニッポン |url=https://toyokeizai.net/articles/-/570415 |website=東洋経済オンライン |date=2020-02-07 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref><ref name=":8">{{Cite web |title=世界の潮流「修復腎移植」を阻む移植学会の闇 |url=https://toyokeizai.net/articles/-/80469 |website=東洋経済オンライン |date=2015-08-22 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>。


腎移植には、脳死や心停止した人から提供される[[献腎移植]]と、親族から提供される[[生体腎移植]]の二つの方法がある。日本の腎移植は約9割が、主に配偶者や親族からの生体腎移植である。かつては生体腎移植は「親子間」でが占めていたが、2020年前後には「配偶者間」と半々の比率になっている<ref name=":17" />。
: 日本で2015年時点で、人工透析患者数は全国で31万人いる<ref name=":8" />。毎年、一年間ごとに5000人のペースで増加中である<ref name=":16" />。しかし、日本では根本的な治療となる腎移植を受けられてるのは腎移植希望登録者の僅か1%である。世界で主流な腎移植が日本で普及しないことについて、[[脳死]]や心停止からの臓器提供行為者が少ないことだけでなく、透析医療利権問題が原因と指摘されている。2016年時点で人工透析医療費は、日本の医療費は5%も占める。人工透析提供医機関運営者の目線では、国が1人当たり年間500万円の医療費を国庫負担で支払ってくれるため、代金を取りっぱぐれることがなく、約15年<ref>{{Cite web |title=糖尿病で人工透析になったら|費用や予後について解説 |url=https://saisei-iryo.online/archives/1475 |website=再生医療オンライン |date=2021-08-19 |access-date=2023-11-22 |language=ja}}</ref>は通ってくれるために長期的金銭的利益となる「'''逃げることない安定収入源<ref name=":9" />'''」「[[ドル箱]]」であることから、彼等側が腎移植普及関連に反対しているからと指摘されている<ref name=":8" /><ref name=":16" />。
:
====本人意思不明な人工透析問題====
日本では、認知症などが原因で本人の意思が不明なまま人工透析を続けなければならないケースが頻発し、問題になっている。日本透析医学会が統計を取り始めた1982年は「日本国内の80歳以上の透析患者」は182人であったが、2016年時点で300倍以上である約6万人に達している<ref>{{Cite web |title=「延命か自然な死か」家族に迫られる重い決断―終末期医療の現実 |url=https://news.yahoo.co.jp/feature/1145/ |website=Yahoo!ニュース |access-date=2023-12-01 |language=ja}}</ref>。


== 欧米豪における終末期患者延命禁止・緩和ケア移行義務 ==
== 欧米豪における終末期患者延命禁止・緩和ケア移行義務 ==
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北米では普段は疎遠な癖に、日本の親族のように医療従事者へ終末期患者や高齢者に対する過大な医療や延命措置を講じるよう主張したりする問題親族やその状況を表すために医療専門家で使われる言葉として、1991年にモロイらによって産み出された「[[カリフォルニアから来た娘症候群]]」がある <ref name=":6">{{Cite journal|last=Molloy|first=David W.|last2=Clarnette|first2=Roger M.|last3=Braun|first3=E. Ann|last4=Eisemann|first4=Martin R.|last5=Sneiderman|first5=B.|date=1991-04|title=Decision Making in the Incompetent Elderly: “The Daughter from California Syndrome”*|url=https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1532-5415.1991.tb02907.x|journal=Journal of the American Geriatrics Society|volume=39|issue=4|pages=396–399|language=en|doi=10.1111/j.1532-5415.1991.tb02907.x}}</ref><ref>{{Cite book |last=Volandes |first=Angelo |title=The Conversation: a Revolutionary Plan for End-of-Life Care. |date=2015 |publisher=Bloomsbury |isbn=978-1620408544 |location=New York |pages=60–61}}</ref>。カリフォルニア州では「ニューヨークから来た娘症候群」と呼ばれる。カナダでは「オンタリオから来た娘症候群」と呼ばれる<ref>Grisso, Thomas; Appelbaum, Paul S. (1998). Assessing competence to consent to treatment: a guide for physicians and other health professionals. New York: Oxford University Press. p. 159. {{ISBN2| 0195103726}}.</ref>。このフレーズは、「無能な高齢者の意思決定:『カリフォルニア症候群の娘』 」と題された米国老年医学会ジャーナルに掲載された1991年の症例報告で初めて記録されたものである。モロイらは、意思疎通不可能状態となった患者の問題親族への対処法を医療スタッフへ助言目的の戦略を論文の中で提示した<ref name=":6" />。
北米では普段は疎遠な癖に、日本の親族のように医療従事者へ終末期患者や高齢者に対する過大な医療や延命措置を講じるよう主張したりする問題親族やその状況を表すために医療専門家で使われる言葉として、1991年にモロイらによって産み出された「[[カリフォルニアから来た娘症候群]]」がある <ref name=":6">{{Cite journal|last=Molloy|first=David W.|last2=Clarnette|first2=Roger M.|last3=Braun|first3=E. Ann|last4=Eisemann|first4=Martin R.|last5=Sneiderman|first5=B.|date=1991-04|title=Decision Making in the Incompetent Elderly: “The Daughter from California Syndrome”*|url=https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1532-5415.1991.tb02907.x|journal=Journal of the American Geriatrics Society|volume=39|issue=4|pages=396–399|language=en|doi=10.1111/j.1532-5415.1991.tb02907.x}}</ref><ref>{{Cite book |last=Volandes |first=Angelo |title=The Conversation: a Revolutionary Plan for End-of-Life Care. |date=2015 |publisher=Bloomsbury |isbn=978-1620408544 |location=New York |pages=60–61}}</ref>。カリフォルニア州では「ニューヨークから来た娘症候群」と呼ばれる。カナダでは「オンタリオから来た娘症候群」と呼ばれる<ref>Grisso, Thomas; Appelbaum, Paul S. (1998). Assessing competence to consent to treatment: a guide for physicians and other health professionals. New York: Oxford University Press. p. 159. {{ISBN2| 0195103726}}.</ref>。このフレーズは、「無能な高齢者の意思決定:『カリフォルニア症候群の娘』 」と題された米国老年医学会ジャーナルに掲載された1991年の症例報告で初めて記録されたものである。モロイらは、意思疎通不可能状態となった患者の問題親族への対処法を医療スタッフへ助言目的の戦略を論文の中で提示した<ref name=":6" />。


==年金目当ての延命・寝たきり大黒柱問題==
==公的保険対象・年金目当ての延命・寝たきり大黒柱問題==
日本には、寝たきり老人が年金目当てで親族に延命させられる問題がある。彼らのように年金のために親族に延命強制させられている寝たきり高齢者は「寝たきり大黒柱」又は「年金ミイラ」と呼ばれる<ref name=":1">{{Cite web|和書|title=「寝たきり大黒柱」で食っている"モンスター"はウヨウヨいる…訪問診療医射殺事件に介護現場は震撼 親が死んだら生きていけない |url=https://president.jp/articles/-/54438 |website=PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) |date=2022-02-06 |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref><ref name=":2">{{Cite web|和書|title="万引き家族"よりヤバい"年金タカり家族" |url=https://news.livedoor.com/article/detail/14833267/ |website=ライブドアニュース |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref><ref name=":3">{{Cite web|和書|title=「寝たきり大黒柱」を生まないために 訪問診療医師銃撃事件の教訓 {{!}} 無難に生きる方法論 {{!}} 石蔵文信 |url=https://mainichi.jp/premier/health/articles/20220228/med/00m/100/004000c |website=毎日新聞「医療プレミア」 |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=寝たきり老人に際限なく延命治療「年金タカり家族」のリアル (2018年6月8日掲載) |url=https://news.livedoor.com/article/detail/14833267/ |website=ライブドアニュース |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref>。親族による医療者に対する延命強制の例として、92歳で亡くなった女性の息子が起こした[[ふじみ野市訪問診療医射殺事件]]の犯人があげられている。犯人は、地元の医療関係者に「[[モンスター介護者|モンスター介護者(モンスターペイシェント)]]」として有名であり、母親の[[パラサイト・シングル|パラサイトシングル]]であると共に、生活保護も受けていた。母親の年金支給が無くなり、犯人である60代息子の収入が減額となることがきっかけの一つだと指摘された<ref name=":1" /><ref>{{Cite web|和書|title=訪問看護・介護はいったい誰が担うのだろうか |url=https://www.tachibana-akira.com/2022/02/13573 |date=2022-02-28 |access-date=2023-09-29 |language=ja |publisher=[[週刊プレイボーイ]]連載(510) –[[橘玲]] 公式BLOG}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=モンスターペイシェント 暴力・暴言は組織挙げて対応を/武藤正樹氏│週刊 高齢者住宅新聞 Online |url=https://www.koureisha-jutaku.com/2022040613_29_2/ |website=週刊 高齢者住宅新聞 Online |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=【産経抄】2月1日 |url=https://www.sankei.com/article/20220201-N4TCVLVLXVLYFAF6S7ZD6SV3VI/ |website=産経ニュース |date=2022-02-01 |access-date=2023-09-29 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=「私は五輪関係者なのに」とクレーム、救急車をタクシー代わりに週1で…本当にいる「ヤバい患者」たち |url=https://bunshun.jp/articles/-/52076 |website=文春オンライン |access-date=2023-09-29 |first=押尾 |last=ダン}}</ref><ref name=":3" /><ref name=":4">{{Cite web|和書|title=「寝たきりの親にパラサイト」訪問診療医射殺事件にちらつく"8050問題"家庭の末路 - 記事詳細|Infoseekニュース |url=https://news.infoseek.co.jp/article/president_54281/ |website=Infoseekニュース |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref>。2013年以降に報道された「患者および家族による医師襲撃事件」をまとめると、犯人は全員男性であり、40代以上の中高年が特出している。日本の社会保障制度は、医療費の自己負担額上限を設けている上に高齢者医療費は高い公費負担率となっている。そのため、年金支給額から自己負担分の医療費を支払ってても残る毎月の金銭目当てにした、親族による寝たきり親族にする際限ない延命治療要求ケースには、医療者らも「金目当て」ではないかと感じている<ref name=":4" />。 年金目当ての親族による延命問題の解決策として、マイナンバーを活用した年金受給者の入院時は年金を一時停止、入院費やオムツ代など直接病院に支給する仕組みが提案されている<ref name=":2" />。
日本には、延命治療が公的保険適用になっていることを背景とし、寝たきり老人が年金目当てで親族に延命させられる問題がある。彼らのように年金のために親族に延命強制させられている寝たきり高齢者は「寝たきり大黒柱」又は「年金ミイラ」と呼ばれる<ref name=":1">{{Cite web|和書|title=「寝たきり大黒柱」で食っている"モンスター"はウヨウヨいる…訪問診療医射殺事件に介護現場は震撼 親が死んだら生きていけない |url=https://president.jp/articles/-/54438 |website=PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) |date=2022-02-06 |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref><ref name=":2">{{Cite web|和書|title="万引き家族"よりヤバい"年金タカり家族" |url=https://news.livedoor.com/article/detail/14833267/ |website=ライブドアニュース |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref><ref name=":3">{{Cite web|和書|title=「寝たきり大黒柱」を生まないために 訪問診療医師銃撃事件の教訓 {{!}} 無難に生きる方法論 {{!}} 石蔵文信 |url=https://mainichi.jp/premier/health/articles/20220228/med/00m/100/004000c |website=毎日新聞「医療プレミア」 |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref><ref name=":11">{{Cite web|和書|title=寝たきり老人に際限なく延命治療「年金タカり家族」のリアル (2018年6月8日掲載) |url=https://news.livedoor.com/article/detail/14833267/ |website=ライブドアニュース |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref><ref name=":15" />。回復の見込みがない者に対する延命治療行為を、厚生労働省が公的医療保険範囲の適応を制限することが対策に提案されている<ref name=":15" />。
親族による医療者に対する延命強制の例として、92歳で亡くなった女性の息子が起こした[[ふじみ野市訪問診療医射殺事件]]の犯人があげられている。犯人は、地元の医療関係者に「[[モンスター介護者|モンスター介護者(モンスターペイシェント)]]」として有名であり、母親の[[パラサイト・シングル|パラサイトシングル]]であると共に、生活保護も受けていた。母親の年金支給が無くなり、犯人である60代息子の収入が減額となることがきっかけの一つだと指摘された<ref name=":1" /><ref>{{Cite web|和書|title=訪問看護・介護はいったい誰が担うのだろうか |url=https://www.tachibana-akira.com/2022/02/13573 |date=2022-02-28 |access-date=2023-09-29 |language=ja |publisher=[[週刊プレイボーイ]]連載(510) –[[橘玲]] 公式BLOG}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=モンスターペイシェント 暴力・暴言は組織挙げて対応を/武藤正樹氏│週刊 高齢者住宅新聞 Online |url=https://www.koureisha-jutaku.com/2022040613_29_2/ |website=週刊 高齢者住宅新聞 Online |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=【産経抄】2月1日 |url=https://www.sankei.com/article/20220201-N4TCVLVLXVLYFAF6S7ZD6SV3VI/ |website=産経ニュース |date=2022-02-01 |access-date=2023-09-29 |language=ja |first=SANKEI DIGITAL |last=INC}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=「私は五輪関係者なのに」とクレーム、救急車をタクシー代わりに週1で…本当にいる「ヤバい患者」たち |url=https://bunshun.jp/articles/-/52076 |website=文春オンライン |access-date=2023-09-29 |first=押尾 |last=ダン}}</ref><ref name=":3" /><ref name=":4">{{Cite web|和書|title=「寝たきりの親にパラサイト」訪問診療医射殺事件にちらつく"8050問題"家庭の末路 - 記事詳細|Infoseekニュース |url=https://news.infoseek.co.jp/article/president_54281/ |website=Infoseekニュース |access-date=2023-09-29 |language=ja}}</ref>。2013年以降に報道された「患者および家族による医師襲撃事件」をまとめると、犯人は全員男性であり、40代以上の中高年が特出している。日本の社会保障制度は、医療費の自己負担額上限を設けている上に高齢者医療費は高い公費負担率となっている。そのため、年金支給額から自己負担分の医療費を支払ってても残る毎月の金銭目当てにした、親族による寝たきり親族にする際限ない延命治療要求ケースには、医療者らも「金目当て」ではないかと感じている<ref name=":4" />。 年金目当ての親族による延命問題の解決策として、マイナンバーを活用した年金受給者の入院時は年金を一時停止、入院費やオムツ代など直接病院に支給する仕組みが提案されている<ref name=":2" />。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
45行目: 73行目:
* [[ターミナルケア]]
* [[ターミナルケア]]
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2023年12月6日 (水) 00:32時点における版

延命治療(えんめいちりょう、英:life-sustaining treatment[1][2][3])とは、病状衰弱の進捗によって、治療による回復見込みがない生命予後不良の人に対する生命維持だけを目的とした医療行為[4][5][6][7][8][9][10]。上記の状態の人に対する、人工呼吸気管内挿管胃ろうなど経鼻経管栄養中心静脈栄養などを意味する[11][7][12][13][14][15][12][16][17]延命処置[9]生命維持治療(生命維持医療)とも言われる[1][18]。回復の見込みがある人に対する「救命処置」とは異なる[5][6]

概要

医療技術の発達により、回復の見込みもなく、意思疎通が不可能となった状態の人に対する生命維持が可能になったが、クオリティ・オブ・ライフ尊厳死の観点から、欧米式に見直すべきだとの議論が起こっている[10][19][20][21][22]。欧米など他の先進国では「食べられなくなったらそこまで」として、緩和ケア(看取り)への移行対象としている。日本のように回復の見込みなく延命させられている寝たきり高齢者は存在しない[23][22]

他にもアメリカは国民の41%がリビングウィル(LW)を書いている一方で[24]、日本は自身の延命治療拒否希望率90%以上であるのに対し[24][25][26]、人口のわずか0.1%態度しか書いていないことで本人の理想通りの延命中止は数%と少ない。日本では死に関する議論はタブーとされており、LWを書いて最期に関する自己決定文化が未熟状態であることが問題である[24]。原因とされることとして、「経口栄養摂取出来なくなった以降の予後不良患者」にも、延命医療を公的医療保険制度の対象に含めていることで支給年金を下回る金額で継続可能なことを背景に、「患者の最善の利益」を求めず、年金目当てなど親族の意思優先で医療現場に対する老衰高齢者に対する延命強制問題がある[27][23][28][29][30][31][10][32]。延命至上主義の医師による、親族の延命中止意思を無視した延命のケースもある[13]。日本では「延命中止」や「リビングウィル」に関する法が無いこと、司法(裁判所)による対応現場側への厳しい判決など無理解、医療・介護現場への法的保護が無いこと、これらを背景とした、延命や死亡に関する親族による現場への訴訟や医療従事者襲撃が問題になっている[29][33][34]日本臨床救急医学会など救急医療現場でも、法令に蘇生等延命治療中止に関する規定が無いことへの問題提起され、統一ルール制定要望が出てている[35][36][37]

韓国で2018年2月に「延命医療決定法」が施行された、臨終期と医師に判断された患者へ心肺蘇生・人工呼吸器装着・血液透析・抗がん剤などの終了を認める。緩和ケアや栄養・水分供給は継続させる仕組みになっている[38]。韓国では延命治療反対が85%であり、人間としての尊厳を保ちながら終末期を迎えるウェルダイイング(尊厳死)への関心が上昇している[39]。2021年1月時点で、80万人が回復の見込みのない末期状態になった場合に延命治療中止するという事前指示書を提出し、登録した。韓国生命倫理政策研究所( NIBP)の調査によると、 91%が延命治療治療中止出来る制度を認識しており。約81%が前向きに考えていると回答し、60%が将来登録意向があると回答した[3]

日本では、延命治療が公的医療保険対象となっていることで、親族の自己負担金額が延命者に支払われてる年金受給額を下回り、年金目当てなどを理由とした過剰延命が行われている問題がある[27][40][41][42][29][43]日本慢性期医療協会によると、終末期患者の死亡前入院医療費の自己負担額は1日 28,500円である。ただし、高額療養費制度で自己負担額を減らせる。通常は入院中でも食事代は自己負担だが、経鼻経管栄養胃ろうで使用する高カロリー栄養剤ならば、高額療養費制度の対象となる[44]

歴史

日本の医学雑誌医学書では延命治療という言葉は、1959年[45]以降に見られるようになるが、1970年頃までは医学用語としてむしろ肯定的な意味合いで用いられていた[46]

延命治療問題の顕在化後

生命だけを維持するということを可能にした医療技術進歩後に、延命治療の問題が顕在化した[18]。日本では、1970年代から1980年代にかけての時期に、集中治療の体制が全国に整備された。これは、日本で延命治療が可能となった時期に重なっている[47]

非医学系雑誌でも1978年には、有斐閣の出版している「ジュリスト」に寄稿された、サイケヴィッチ事件[48]というアメリカにおける自己判断不可能な者に対する「何の治療もしないほうが、彼にとって一番よい」との延命治療拒否権を認めた事件を巡る記事で確認できている[49]

1982年には作家遠藤周作 国立療養所東京病院外科医長村上国男が誌上対談を行い、遠藤は「命を延ばすだけ」と否定的な見解を示している[50]

毎日新聞と朝日新聞では、延命治療という用語の初出が確認できたのはいずれも1986年である。毎日新聞は安らかな最期にするために厚生省が延命治療の見直し検討しているとの報道にて、朝日新聞は脳死者の臓器提供の是非を巡る報道にてである[51][52]


2014年頃の医療現場では、親族と連絡の取れない一人暮らし高齢者の増加で本人や家族の意思も確認できず、延命医療を辞められなくなるケースも相次いでいる[53]。2019年頃の神戸新聞の調査で、自己への延命治療を95%「望まない」と答えた。延命拒否率は、高年齢は97%、中年が95%、若年が86%-と年齢を重ねるほど高くなり、65歳以上ほど拒否割合が多かった[26]。それでも日本では親族による、寝たきり高齢者年金受給継続を目的とした医療関係者に対する延命要求が社会・財政問題の原因になっている[28][29][30][54][33][34]。医師側は延命治療中止に関して、家族からの訴訟を危惧している。医師勤務時代に終末期ガン患者を担当していた自民党厚生労働委員会の古川俊治参議院議員によると、医師たちは延命治療治療中止した場合、刑事上・民事上双方で免責保証を求めている[55]。日本の裁判所が医療や介護現場を無視した判決をすることも、胃ろうや気管切開などの延命処置高齢者が増える背景となっている。日本の司法は「老いてうまく飲み込む力がない高齢者の誤嚥防止」という不可能なことの徹底を高齢者対応現場に要求し、訴訟を恐れる医療介護現場へ高齢者に対する胃ろうや気管切開など延命処置を助長させ、「ダントツ世界一」という寝たきり老人を量産させている。これは現役世代目線では社会保障支払い増加という負担、高齢患者目線でも胃瘻で「声は出るが、口から食べることを諦めてもらう」又は「気管切開を作成して、口から食事はできるが、声を出すことを諦めてもらう」ことの二択、片方で困難な状態はら胃瘻と気管切開の両方をされることになる。日本人男性の平均寿命を超えた認知症高齢者」の誤嚥(パンを喉につまらせた)死亡であっても「職員らが見守りを怠ったのが死因」で約2500万円という高額判決の司法判断をしている。2023年には90代男性の誤嚥(ゼリーを詰まらせた)死亡にさえも2365万円の支払いを命じる高額賠償判決を行ったため、医療介護関係者以外にも衝撃を与えた[56]

種類

延命治療に当たるものとしては以下のものが挙げられる。人工呼吸と人口栄養に対し、人工透析には患者が意思あるケース、そもそも腎移植という解決手段がある。医療技術の発展後、本人が認知症など意思疎通不可能状態となっても親族の要求で延命治療で生き続けさせられる問題がある[20][28][57]

人工呼吸
脳死などの昏睡状態で何らかの処置をしなければ呼吸が停止する状態や、肺機能の低下により血液の酸素化が十分に行えない状態などで行われる。
人工栄養
経鼻胃管を挿入して栄養する場合と、中心静脈カテーテルを挿入して血液中に直接栄養する場合がある。昏睡状態や食道の狭窄が起きている場合に行われる。

「延命治療」に含めないこともある行為

人工透析
日本では一種の「延命治療」として蔓延しているものの、本来は欧米で見られるように「腎移植までの繋ぎ医療」である[57]。外国、特に欧米では末期腎不全患者には、腎移植が一般的な治療法となっている。しかし、日本では、未だにドナー不足から一般的治療法とされていない[58]。腎不全は、腎機能の低下や廃絶によって、無処置状態では尿毒症を起こす状態を意味する[20]。人工透析とは、腎不全患者に対する透析医療行為であるが、前者2つとは異なり、腎移植という根治治療が存在する[59][60][61][62][63]。 他にも前者2つとは異なり、人工透析患者は本人に意識があることケースも多く[20]、本人の意志で中止のケースもある[64]

日本では腎移植ドナー不足や腎移植未普及問題がある。移植協力してくれる親族のいない者には14-15年待ちとなるような臓器提供文化の普及遅れのために、人工透析率が先進国比で飛び抜けて高いことを背景とした各種問題がある。日本では人工透析の一種である血液透析率が9割超え、腎移植は僅か5%である。開始年齢で最も多いのは男性70-74歳、女性80-84歳である[65][66][67][68][69]


腎移植には、脳死や心停止した人から提供される献腎移植と、親族から提供される生体腎移植の二つの方法がある。日本の腎移植は約9割が、主に配偶者や親族からの生体腎移植である。かつては生体腎移植は「親子間」でが占めていたが、2020年前後には「配偶者間」と半々の比率になっている[59]

日本で2015年時点で、人工透析患者数は全国で31万人いる[69]。毎年、一年間ごとに5000人のペースで増加中である[61]。しかし、日本では根本的な治療となる腎移植を受けられてるのは腎移植希望登録者の僅か1%である。世界で主流な腎移植が日本で普及しないことについて、脳死や心停止からの臓器提供行為者が少ないことだけでなく、透析医療利権問題が原因と指摘されている。2016年時点で人工透析医療費は、日本の医療費は5%も占める。人工透析提供医機関運営者の目線では、国が1人当たり年間500万円の医療費を国庫負担で支払ってくれるため、代金を取りっぱぐれることがなく、約15年[70]は通ってくれるために長期的金銭的利益となる「逃げることない安定収入源[57]」「ドル箱」であることから、彼等側が腎移植普及関連に反対しているからと指摘されている[69][61]

本人意思不明な人工透析問題

日本では、認知症などが原因で本人の意思が不明なまま人工透析を続けなければならないケースが頻発し、問題になっている。日本透析医学会が統計を取り始めた1982年は「日本国内の80歳以上の透析患者」は182人であったが、2016年時点で300倍以上である約6万人に達している[71]

欧米豪における終末期患者延命禁止・緩和ケア移行義務

欧米豪など他の先進国では、患者本人の延命に関する意思を事前に文書として残させておくことで、日本のように患者本人が意思疎通不可能状態となった後の親族による延命継続要求を無視し、医療機関は意思疎通出来た頃に残された患者本人の意思のみに従い、延命治療の中止することができる。この事前指示書はリビング・ウィル(living will)と呼ばれ、患者本人による尊厳死の意思表示となっている[23][72]

そして、欧米豪など先進国では、高齢者など終末期患者が経口栄養摂取出来なくなった時点で、緩和ケア移行が義務付けられている。そのため、日本のように予後不良の高齢者に対する経管栄養や点滴による非経口栄養を用いた「延命行為」は「虐待」と批判し、禁止している[23][72]

北米では普段は疎遠な癖に、日本の親族のように医療従事者へ終末期患者や高齢者に対する過大な医療や延命措置を講じるよう主張したりする問題親族やその状況を表すために医療専門家で使われる言葉として、1991年にモロイらによって産み出された「カリフォルニアから来た娘症候群」がある [73][74]。カリフォルニア州では「ニューヨークから来た娘症候群」と呼ばれる。カナダでは「オンタリオから来た娘症候群」と呼ばれる[75]。このフレーズは、「無能な高齢者の意思決定:『カリフォルニア症候群の娘』 」と題された米国老年医学会ジャーナルに掲載された1991年の症例報告で初めて記録されたものである。モロイらは、意思疎通不可能状態となった患者の問題親族への対処法を医療スタッフへ助言目的の戦略を論文の中で提示した[73]

公的保険対象・年金目当ての延命・寝たきり大黒柱問題

日本には、延命治療が公的保険適用になっていることを背景とし、寝たきり老人が年金目当てで親族に延命させられる問題がある。彼らのように年金のために親族に延命強制させられている寝たきり高齢者は「寝たきり大黒柱」又は「年金ミイラ」と呼ばれる[29][30][43][54][27]。回復の見込みがない者に対する延命治療行為を、厚生労働省が公的医療保険範囲の適応を制限することが対策に提案されている[27]

親族による医療者に対する延命強制の例として、92歳で亡くなった女性の息子が起こしたふじみ野市訪問診療医射殺事件の犯人があげられている。犯人は、地元の医療関係者に「モンスター介護者(モンスターペイシェント)」として有名であり、母親のパラサイトシングルであると共に、生活保護も受けていた。母親の年金支給が無くなり、犯人である60代息子の収入が減額となることがきっかけの一つだと指摘された[29][76][77][78][79][43][33]。2013年以降に報道された「患者および家族による医師襲撃事件」をまとめると、犯人は全員男性であり、40代以上の中高年が特出している。日本の社会保障制度は、医療費の自己負担額上限を設けている上に高齢者医療費は高い公費負担率となっている。そのため、年金支給額から自己負担分の医療費を支払ってても残る毎月の金銭目当てにした、親族による寝たきり親族にする際限ない延命治療要求ケースには、医療者らも「金目当て」ではないかと感じている[33]。 年金目当ての親族による延命問題の解決策として、マイナンバーを活用した年金受給者の入院時は年金を一時停止、入院費やオムツ代など直接病院に支給する仕組みが提案されている[30]

脚注

注釈

出典

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関連項目