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「プレタポルテ」の版間の差分

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{{Otheruses||映画作品|プレタポルテ (映画)}}
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{{出典の明記|date=2018-03-11}}
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'''プレタポルテ'''は
#(本来の意味)[[フランス語]]の[[:fr:Prêt-à-porter|prêt-à-porter]]。[[既製服]]全般のこと。日本のファッション業界、アパレル業界ではフランス語の用語をしばしば基本用語として使うので、日本でも通常はこの意味で使う。
#(一部の日本人が「既製服」と対比的に「プレタポルテ」と言う場合)フランスの市場で登場した既製服のこと。しばしば[[パリ・コレクション|パリ・ファッションウィーク]]で扱われた既製服がそう呼ばれている。この意味で対比されるのは主に、[[オートクチュール]]である。

== 概要 ==
== 概要 ==
''[[:fr:Prêt-à-porter|prêt-à-porter]]'' は[[フランス語]]で「そのまま着られる」、あるいは「そのまま持ち帰ることができる」を意味する用語である。
[[File:Konfektion4a.jpg|thumb|200px|普通のフランス人が思い浮かべるprêt-à-porter]]
[[File:Konfektion2a.jpg|thumb|200px|普通のフランス人が思い浮かべるprêt-à-porter]]
''[[:fr:Prêt-à-porter|prêt-à-porter]]'' は[[フランス語]]で「そのまま着られる」、あるいは「そのまま持ち帰ることができる」を意味する用語。フランス語で「prêt(プレ)」は「用意ができている」、porter(ポルテ)は「着る」という意味であり、à(ア)は[[不定詞]]を導く[[前置詞]]であり、「prêt à (プレタ)〜」で「そのまま〜できる...」という表現である{{Efn|たとえば「prêt à manger」プレタ・マンジェと言うと、「そのまま食べられる」という意味で、調理済みの食材やファーストフードやサンドイッチや日本で言う「出来合いの惣菜」などを指す形容語句や名詞。}}。


[[オートクチュール]](もともとの意味では、高級な注文服、高級[[オーダーメイド]]服)は、服作りの[[職人]]がいる専門店で個人客からの注文を受け、生地([[布]]地、服地)もかなり多種類用意されている中から顧客と相談しつつ顧客の好みで指定してもらい、ひとりひとり異なる顧客の体型を[[採寸]]していちいち[[パターン]]([[型紙]])を起こし、熟練の職人がひとつひとつ手作業で製作し、それを一旦顧客に試着してもらい微調整して完成させて顧客に渡すという流れであるが、それに対してプレタポルテは、基本的には、世の中でありがちないくつかの体型を想定した[[トルソー]]を数種類用意し立体裁断のための型紙(産業パターン)を数パターン作成し、生地もメーカー側であらかじめ数パターンほど選択・限定し(1種類から数種類程度。複数の場合、主に[[染色]]の異なる生地、あるいは異なる[[繊維]]素材から選び)、製造は[[工場]]で行い、裁断も布地を何枚〜何十枚も重ねてまとめて一挙に([[ジグソー (工具)|電動ジグソー]]や[[レーザ切断|レーザーカッター]]など裁断するなどして生産効率を高め、[[ミシン]]も多数並べ多人数の労働者を使い 分業制で[[大量生産]]する流れで製造し、メーカーは[[卸売]]業者に[[ロット]]単位でまとめて売るなどれば済むので、オートクチュールより[[単価]]を抑えて安く製造することができる。
[[トルソー]]、型紙を数パターン作成し、生地もメーカー側であらかじめ選択、製造は[[工場]]で行い、布地を重ねて[[ジグソー (工具)|電動ジグソー]]や[[レーザ切断|レーザーカッター]]で裁断するなど生産効率を高めて[[大量生産]]し、[[ロット]]単位ですので、オートクチュールより[[単価]]を抑えて安く製造することができる。


日本では[[1963年]](昭和38年)、[[西武]]デパートが高級既製服の販売促進のために大々的に使い始めて定着した<ref>{{Cite book |和書 |author=世相風俗観察会 |title=現代世相風俗史年表:1945-2008|publisher=河出書房新社 |year=2009-03 |page=119 |isbn=9784309225043}}</ref>。
日本では[[1963年]](昭和38年)、[[西武]]デパートが高級既製服の販売促進のために大々的に使い始めて定着した<ref>{{Cite book |和書 |author=世相風俗観察会 |title=現代世相風俗史年表:1945-2008|publisher=河出書房新社 |year=2009-03 |page=119 |isbn=9784309225043}}</ref>。


== パリ・ファッションウィークでのプレタポルテ ==
== パリ・ファッションウィークでのプレタポルテ ==
プレタポルテのフランスでの展示会の最大規模のものが、毎年パリで数度、期間限定で開催される展示ショーである[[パリ・コレクション|パリ・ファッションウィーク]]のプレタポルテ部門であるパリ・ファッションウィーク・プレタポルテ{{Efn|[[フランス語]]では、[[形容詞]]や限定する語は、しばしば語句の末尾につける。つまり英語とは語順が逆になることがある。}}である。もともとパリ・ファッションウィークはオートクチュールしか扱っていなかったが、世の中でプレタポルテが一般化しその市場が大きくなるにつれてオートクチュール市場がかなり縮小した状況を受けて、パリの業者たちは[[1960年代]]からパリ・ファッションウィークにおいてオートクチュールに加えてプレタポルテも扱うようになった。パリ・ファッションウィーク・プレタポルテでは、フランス国外のデザイナーも大勢活躍しており、そこには日本人デザイナーもいる。
プレタポルテのフランスでの展示会の最大規模のものが、[[パリ・コレクション|パリ・ファッションウィーク]]のプレタポルテ部門であるパリ・ファッションウィーク・プレタポルテである。もともとパリ・ファッションウィークはオートクチュールしか扱っていなかったが、プレタポルテが一般化した状況を受けて、[[1960年代]]からプレタポルテも扱うようになった。パリ・ファッションウィーク・プレタポルテでは、フランス国外のデザイナーも大勢活躍している。


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Basil Soda - Ready-To-Wear Spring-Summer 2011 Paris (5044816735).jpg|「パリ・ファッションウィーク 2011 春・夏」に登場したもの。
Basil Soda - Ready-To-Wear Spring-Summer 2011 Paris (5044816735).jpg|「パリ・ファッションウィーク 2011 春・夏」に登場したもの。
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日本ではこの展示ショーのものが特に話題になり「プレタポルテ」という用語とともに紹介されるので、てっきりこの展示ショーで登場するような派手なデザインのもの、普通のフランス人が日常的に使っているprêt-à-porterの衣服とはかなり傾向が異なるものばかりが「プレタポルテ」だと思い込んでいる日本人が一部にいる。


== 脚注 ==
== 脚注 ==

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概要

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prêt-à-porterフランス語で「そのまま着られる」、あるいは「そのまま持ち帰ることができる」を意味する用語である。

トルソー、型紙を数パターン作成し、生地もメーカー側であらかじめ選択、製造は工場で行い、布地を重ねて電動ジグソーレーザーカッターで裁断するなど生産効率を高めて大量生産し、ロット単位で卸すので、オートクチュールより単価を抑えて安く製造することができる。

日本では1963年(昭和38年)、西武デパートが高級既製服の販売促進のために大々的に使い始めて定着した[1]

パリ・ファッションウィークでのプレタポルテ

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プレタポルテのフランスでの展示会の最大規模のものが、パリ・ファッションウィークのプレタポルテ部門であるパリ・ファッションウィーク・プレタポルテである。もともとパリ・ファッションウィークはオートクチュールしか扱っていなかったが、プレタポルテが一般化した状況を受けて、1960年代からプレタポルテも扱うようになった。パリ・ファッションウィーク・プレタポルテでは、フランス国外のデザイナーも大勢活躍している。

脚注

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  1. ^ 世相風俗観察会『現代世相風俗史年表:1945-2008』河出書房新社、2009年3月、119頁。ISBN 9784309225043 

参考文献

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脚注

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関連項目

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