コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

武村重和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

武村 重和(たけむら しげかず、1936年2月24日 - )は、日本教育学者広島大学名誉教授[1]、日本教科教育学会名誉会長[2]などを務める。2013年に文部科学大臣賞科学技術賞受賞[3]理科教育が専門。

来歴

[編集]

滋賀県栗太郡葉山村(現在の栗東市)に生まれる[3]文部省の小学校教育科専門職員、広島大学助教授、教授を歴任[3]

退官後は国際協力機構(JICA)により教育者としてケニアに赴く[3]

JICAでの貢献

[編集]

武村は50代の頃に調査で訪れたコンゴ共和国チュニジアで、マラリアコレラに苦しむ子供をみて「衝撃を受けた」という[3]。武村は退職後[3]、1999年から7年にわたり国際協力機構によってケニアに赴いた[1]。現地では、アフリカの中等教育、特に理数系の教育者育成に携わり、1万5000人の理科教師を育てた[3]

2013年、日本理科教育学会の推薦により、「子どもと教師に対する科学知識の理解増進」の業績で、文部科学大臣表彰科学技術賞(理解増進部門)を受賞[4]。さらに2014年には、アフリカでの功績を認められ、日本援助を受けて拡張されたアフリカ理数科・技術教育センターの図書館が「タケムラ・ライブラリー」と命名された[1]

著書

[編集]

単著の著作物は、武村重和著『子どもたちの成長が勝負』啓林館、2013 8章 武村重和の図書目録 173ページから214ページに書かれている図書リストから代表的な書物を選考したもの

  • 『小学校教育課程講座 理科』ぎょうせい 1977
  • 『小学校新教育課程の解説 理科』 第一法規 1977
  • 『理科の新展開 理科教育の授業原理』明治図書 1977
  • 『理科の新展開 理科教育の授業方法』明治図書 1977
  • 『理科の新展開 理科教育の授業研究』明治図書 1977
  • 『理科教育を考え創造する』国土社 国土新書 1982
  • 『理科セミナリー 新しい時代の人間形成と理科の教育課程』東洋館 1985
  • 『教育課程 国土社の教育選書』国土社 1988
  • 『新旧学習指導要領の対比と考察 小学校理科』明治図書 1989
  • 『新理科授業づくりの指導事例1,1・2年 新理科教材の授業づくり』明治図書 1991
  • 『21世紀のカリキュラムはこうなる! 理科・情報・環境・国際化で再編成のビジョン』明治図書 オピニオン叢書 緊急版 1999
  • 『教育革命 理数教育を通して』「今、アフリカに求められる科学教育」編集委員会編 理数教育研究所 2009
  • 『新任教師へ・感動の理科的活動をしよう』明治図書出版 2009
  • 『子どもたちの成長が勝負~学力調査世界第1位の遺産』啓林館 2013

編著

[編集]
  • 『小学校理科指導細案』井口尚之共編 明治図書出版 新学習指導要領細案化シリーズ 1970
  • 『現代化理科指導法事典』大塚誠造小林学共編 明治図書出版 1972
  • 『小学校教材・教具の活用 理科』蛯谷米司共編著 帝国地方行政学会 1972
  • 『小学校新指導要領の評価研究 理科編』明治図書出版 1972
  • 『理科研究授業細案』滝沢武久共編 明治図書出版 新学習指導要領の研究授業シリーズ 1972
  • 『理科の教材研究と授業過程』森川久雄君塚六郎共編 明治図書出版 1972
  • 『現代教科教育学大系 5 自然の探究』八杉竜一森川久雄共編著 第一法規出版 1974
  • 『大系理科教育用語事典』伊神大四郎共編集 明治図書 1975
  • 『理科観察・実験わかる授業の手びき 小学6年』高野恒雄共編 明治図書出版 1975
  • 『理科・行動目標の分析と評価』坂元昂共編著 明治図書出版 1975
  • 『理科授業の診断と処方』明治図書出版 小学校教育研究講座 1975

脚注

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c 独立行政法人国際協力機構,プレスリリース,2015年2月16日付,広島大学の武村重和名誉教授の功績を称え、ケニア・アフリカ理数科・技術教育センターの図書館にケニア政府が「タケムラ」の名称付与 (PDF) ,2017年1月17日閲覧。
  2. ^ 教育家庭新聞,2009年08月08日号,KKニュース,理科教育の危機は日本の危機 新学習指導要領に向けた理科教育環境の整備を,2017年1月17日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 中国新聞,ヒロシマ平和メディアセンター,コラム,2014年6月25日朝刊掲載,『言』 アフリカ支援 商機より格差に目向けて,2017年1月17日閲覧。
  4. ^ 文部科学省,研究振興局振興企画課奨励室,報道発表,平成25年4月8日付,平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について,平成25年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞 受賞者一覧(理解増進部門) (PDF) ,p19,2017年1月17日閲覧。

参考

[編集]