青識亜論
青識 亜論(せいしき あろん、1月7日 - )は、ネット論客[1]、ブロガー。2014年頃より言論活動を行っており、メディアに出演した際は「ネット論客」という言葉を用いて紹介される場合がある[2]。
経歴
京都大学経済学部卒業[3][4]。徳島県にて公職に就いていることを明かしている。2017年に大田区議会議員荻野稔が主催し、大田区産業プラザで行われたトークイベントにて、赤木智弘と討論を行った[5]。2019年11月16日に住友不動産新宿グランドタワーにて開催された「これからのフェミニズムを考える白熱討論会(石川VS青識)」で石川優実と公開対談を行う[6][7]。2019年11月22日と12月31日にフェミニズム批判者としてAbemaPrimeに出演した[8][9]。
思想
アメリカ合衆国はヘイトスピーチを規制していないという点を指摘し、合衆国最高裁判所がブランデンバーグ対オハイオ州事件で判示した「明白かつ現在の危険」法理に照らせばヘイトスピーチも含めて表現の自由を擁護できるとの立場から、ヘイトスピーチも含めて表現の自由を擁護する見解を示している[10]。ヴォルテールが話したとされる「私はあなたの意見には反対だが、あなたがそれを主張する権利は守る」が信条だと語っており、日本の著作家借金玉とTwitterで討論した際には青識自ら「私は差別する自由も擁護する立場です」[11]と主張している。独自既存のフェミニズムの少なくとも一部に対する批判を展開しており、Twitter上で社会学者の小宮友根と論争を行った。議論の過程で小宮が主張した「最善の相」という言葉に対し、アイロニカル(皮肉を含んでいる)な表現を用いて否定的な評価を加えている[12]。
また青識は、シーライオニングという用語が異論者に貼り付ける便利なレッテルとして機能しつつあるようにも思われるとした上で、批判者の使う用語の定義や主張の論理があいまいな場合などに批判者に対して質問を行うことは、建設的で前向きな議論の第一歩目として必要な「正しいシーライオニング」であり、異論者に問いかけを行うとともに、異論者の問いに誠実に答えることを勧めている[13]。
評価
作家の小森健太朗は、青識について「オタクの味方だとは思う」が、オタクを代表はしておらず「リベラルの代表」であると評している[14]。芸術家のろくでなし子は、自らの政治的スタンスと比較して、彼とは「表現の自由に関してはほぼ意見が同じ」と述べている[15]。コンピュータゲーム雑誌のライターである岩崎啓眞は、彼の論は「あまり好きではないことが多い」が、表現規制問題については「ほぼそのとおりだと思うことが多い」と評した[16]。
出典
- ^ “Vチューバー盛況 茨城県では「茨ひより」”. 産経新聞 (2019年5月11日). 2020年7月15日閲覧。
- ^ “【石川VS青識】これからの「フェミニズム」を考える白熱討論会(11/16)”. Peatix (2015年5月30日). 2019年12月29日閲覧。
- ^ 青識亜論 [@dokuninjin_blue] (2019年12月26日). "はい". X(旧Twitter)より2020年7月14日閲覧。
- ^ 青識亜論 [@dokuninjin_blue] (2019年7月17日). "ちなみにサミュエルソン氏ですが、経済学の教科書的著作として世界的に有名な『経済学』の著者であり、その膨大な著作権収入があることから、その会場のどの経営者よりもお金持ちだったというオチがつきます。". X(旧Twitter)より2020年7月14日閲覧。
- ^ 荻野稔 (2017年10月23日). “アフターレポート:赤木智弘VS青識亜論『表現の自由』討論会 ~”. 2020年7月12日閲覧。
- ^ 坂爪真吾『「許せない」がやめられない SNSで蔓延する「#怒りの快楽」依存症』徳間書店、2020年、215頁。ISBN 9784198651114。
- ^ “これからのフェミニズムを考える白熱討論会(石川VS青識) 開催イベント情報”. ベルサール. 2020年2月15日閲覧。
- ^ “フェミニズムをめぐる議論はなぜ前に進まないのか?「宇崎ちゃん」「#KuToo」「ツイフェミ」から考える”. AbemaTIMES (2019年11月25日). 2019年12月29日閲覧。
- ^ “フェミニズム論争が活発化した2019年、“ツイフェミ”を乗り越え建設的な議論をするには?”. AbemaTIMES (2020年1月7日). 2020年1月12日閲覧。
- ^ 青識亜論: “「男を間引きしろ」とヘイトスピーチの自由について(清義明さんとの議論)”. Togetter (2015年5月30日). 2020年7月14日閲覧。
- ^ “青識亜論(せいしき・あろん) on Twitter: "差別であるかどうか、ということを権利論で定義づけられるとは私は考えていません。私は…”. archive.vn (2020年5月29日). 2020年5月29日閲覧。
- ^ 小宮友根 (2018年9月13日). “終わり”. TwitLonger. 2019年12月29日閲覧。
- ^ 青識亜論 (2020年7月14日). “正しい「シーライオニング」のススメ”. note. 2020年7月20日閲覧。
- ^ 小森健太朗 [@komorikentarou] (2019年11月21日). "青識さんはオタクの味方だと思うが、オタクを代表はしていない。討論会での青識さんが何を代表しているかといえば、オタクの代表でなくリベラルの代表でしょう。リベラル派対統制派の論戦をやっているわけです。". X(旧Twitter)より2020年7月14日閲覧。
- ^ ろくでなし子 [@6d745] (2019年11月19日). "青識さんとは、表現の自由についてはほぼ意見が同じだと思うので、白熱ではなくお茶会みたいで盛り上がらないかもしれません。まぁそういうのも好きですがホットドリンク". X(旧Twitter)より2020年7月14日閲覧。
- ^ 岩崎啓眞 [@snapwith] (2020年2月5日). "僕、青識って人の論はあまり好きではないことが多いんだけど、こと表現規制についてはほぼそのとおりだと思うことが多い。規制しろ! と叫ぶ人の主張をまとめると「欧米では」と「俺の気持ち」以外のなにもないんだよね。". X(旧Twitter)より2020年7月14日閲覧。
外部リンク
- 青識亜論 (@BlauerSeelowe) - X(旧Twitter)
- 青識亜論の「論点整理」 - はてなダイアリー