数学において直交関数列(ちょっこうかんすうれつ、英: orthogonal functions)とは互いに直交する関数列の事である。
区間 (α, β) (−∞ ≤ α < β ≤ ∞) 上で定義された複素数値関数 f(x), g(x) に対し
は、積分が有限値として存在するならば、内積となる。
(α, β) 上の複素値関数の列 {φn(x)} が、この内積に対し、互いに直交し、
であるとき、直交関数列であるという。
特に直交関数列のうち、ノルムが 1、すなわち
であるものものを正規直交関数列という。
また、実数値関数の列 {φn(x )} とある関数 w(x) ≥ 0 に対し、{(w(x))1/2φn(x)} が直交関数列をなし、
であるとき、この関数列を重み(荷重)w(x) の直交関数列という。
- 余弦関数系
1と余弦関数による列{1, cosx, cos2x, cos3x,…}は区間 [0, π] で直交関数系を成す。
- 正弦関数系
正弦関数による列 {sinx, sin2x, sin3x,…} は区間 [0, π] で直交関数系を成す。
- 三角関数系
{1, cosx, sinx, cos2x, sin2x,…} は [-π, π] で直交関数系を成す。
関係式
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で定義されるエルミート多項式は区間 (−∞, ∞) 上の重み e−x2/2 の直交関数系であり、
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を満たす。
関係式
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で定義されるルジャンドル多項式は区間 [−1, 1] 上の直交関数系であり、
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を満たす。
関係式
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で定義されるラゲール多項式は区間 [0, ∞) 上の重み e−x の直交関数系を成し、
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を満たす。
関係式
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で定義されるチェビシェフ多項式は区間 [−1, 1] 上の重み (1 − x2)−1/2 の直交関数系を成し、
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を満たす。
関係式
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で定義されるゲーゲンバウアー多項式は区間 [−1, 1] 上の重み (1 − x2)α − 1/2 の直交関数系を成し、
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を満たす。
直交関数列で、
となるもののことを言う。
(三角関数列)