石黒浩
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石黒 浩(いしぐろ ひろし、1963年10月23日 - )は、日本のロボット工学者。大阪大学教授。ATR石黒浩特別研究室室長。専門は知能情報学。工学博士(大阪大学)(1991年)。滋賀県出身。
二足歩行ロボット、外見や動きが人間そっくりのアンドロイド等を研究している。彼の参加する産学協同の「チーム大阪(Team OSAKA)」はロボカップ世界大会のサッカー競技ヒューマノイドクラスで2004年から2007年の4連覇を達成。
略歴
- 1986年3月:山梨大学工学部計算機科学科卒業
- 1991年3月:大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻博士課程修了
- 1992年3月:大阪大学基礎工学部システム工学科助手
- 1994年10月:京都大学大学院工学研究科情報工学専攻助教授
- 1998年3月:カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員(1999年3月まで)
- 1998年4月:京都大学大学院情報学研究科社会情報学専攻助教授
- 2000年4月:和歌山大学システム工学部情報通信システム学科助教授
- 2001年4月:和歌山大学システム工学部情報通信システム学科教授
- 2002年10月:ATR(国際電気通信基礎技術研究所)知能ロボティクス研究所第2研究室客員室長
- 2003年4月:大阪大学大学院工学研究科知能・機能創成工学専攻教授(知能創成工学講座)
- 2009年6月:大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻教授
- 2010年:ATRフェロー
- 2013年7月:大阪大学特別教授
著書
- 『ロボットとは何か』(講談社現代新書、2009年11月)
- 『どうすれば「人」を創れるか』(新潮社、2011年4月)
- 『人と芸術とアンドロイド――私はなぜロボットを作るのか』(日本評論社、2012年9月)
学外における役職
- ATR(国際電気通信基礎技術研究所)社会メディア総合研究所 石黒浩特別研究室 室長
- Vstone(ヴィストン)(株)特別顧問
- 次世代ロボット開発ネットワークRooBOのアドバイザー
- 2015年、第2回星新一賞最終選考委員。
評価
- 2007年7月:CNNの「世界を変える8人の天才」に選出される[1]。
- 2007年10月:英国のコンサルタント会社が選んだ「生きている天才100人」で日本人最高の26位に選出[2]。
- 2008年:ギネス世界記録(「ジェミノイド」(遠隔操作型アンドロイド)と「リプリーQ2」(成人女性型アンドロイド)が初の実物そっくりなアンドロイドとして記載[1]。
- 2010年1月:ATRフェロー[3]。
- 2011年:大阪文化賞受賞。
Team Osaka
石黒の率いる知能ロボット学研究室は京都大学のロボ・ガレージ、システクアカザワ社、ヴイストン社(Vstone)、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)などと共に組んだ産学官合同ドリームチーム「Team OSAKA」に参加しており、同チームのロボットVisiON(ヴィジオン)は、2004年にポルトガル・リスボンで開かれた「ロボカップ2004世界大会」自律型ロボットによるサッカー競技のヒューマノイド・リーグでクラス優勝を収めた。このロボットは自律歩行型で、自分で「考えて」(実際にはプログラムに従って)行動し、人の指示を必要としない。二足歩行し、転んでもひとりで起き上がる。
その他
- 2010年の映画『サロゲート』の冒頭で映っているシーンがある。また、映画『サロゲート』についても、「決して荒唐無稽(むけい)なSFではない」と、コメントしている。
- 2012年、3代目桂米朝の米寿を記念するため「米朝アンドロイド」を製作したが、完成したアンドロイドを見た米朝は「気色悪い」と漏らした。アンドロイドの仕草は、米朝は年老いて高座に上がれなくなっていたため、息子の5代目桂米團治がモデルとなった[2][3][4]。
関連項目
脚注
- ^ 読売人物データベースより
- ^ さらに人間らしく 米朝アンドロイド「初高座」 “落語電脳対決”に歓声
- ^ 「米朝アンドロイド」完成 大阪 発表会を開催
- ^ 米朝アンドロイド・姫路落語会特別公演
- ^ 関西テレビ 一門勢揃い!スゴすぎまっせ米朝師匠!感謝申し上げます 2015年4月12日放送。
外部リンク
- 石黒浩教授(大阪大学知能創成工学講座)
- 石黒浩特別研究室(ATR 株式会社 国際電気通信基礎技術研究所)
- 「人間とは何か」を探るロボット研究者 石黒 浩インタビュー | WEDGE Infinity
- 大阪大学知能ロボット学研究室
- ATR知能ロボティクス研究所
- ヴイストン(Vstone):VisiON Team Osaka(ロボットの動画サンプルあり)