第120飛行隊 (イスラエル空軍)
第120飛行隊 | |
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第120飛行隊のボーイング707 | |
活動期間 | 1962–現在 |
国籍 | イスラエル |
軍種 | イスラエル航空宇宙軍 |
任務 | 輸送・空中給油・洋上監視 |
基地 | ネバティム空軍基地 |
渾名 |
インターナショナル・スコードロン デザート・ジャイアンツ |
装備 |
B-707/KC-707 IAIウェストウィンド/シースキャン |
主な戦歴 | 第三次中東戦争、第四次中東戦争他 |
イスラエル空軍 第120飛行隊(120 Squadron) は、イスラエル航空宇宙軍で大型輸送機、空中給油機等を運用する飛行隊である。
別名としてインターナショナル・スコードロン(The International Squadron)[1][2]あるいはデザート・ジャイアンツ・スコードロン(The Desert Giants Squadron)[3]とも呼ばれる。
歴史
[編集]第122飛行隊は、1962年に運用機種をノール ノラトラに改編した第103飛行隊[4]から移管された4機のダグラス DC-3 ダコタ/C-47 スカイトレインを運用する要人輸送飛行隊として、ロッド空軍基地(現在のベン・グリオン国際空港)で編成された[1]。尚、同じく第103飛行隊からDC-3/C-47を移管され、第120飛行隊と同時期に編成された第122飛行隊は20機程度のDC-3/C-47を運用する事となり、こちらは"ダコタ・スコードロン"と呼ばれる事となった[5]。
第120飛行隊にはこの後、1964年2月からボーイング377 "ストラトクルーザー"を改修した B-377M "アナク"の配備が開始された。この機体は民間型のB-377をベースに軍用輸送機型のC-97 "ストラトフレイター"相当に改修したもので、改修作業はべデック・アビエーション(現在のイスラエル・エアロスペース・インダストリーズ)によって行われた[1]。この後更に、1967年頃からは空中給油機型のKC-97 "ストラトタンカー"の導入配備も始まった。第120飛行隊では計5機の輸送機型と9機の空中給油機型、合わせて14機のB-377系機種を集中運用した[1]。
また1967年の第三次中東戦争の際にはエル・アル航空で保管されていた1機の古いロッキード コンステレーションを借り出してきて、こちらも輸送や補給任務に投入した[1]。このコンステレーションは、1948年の第一次中東戦争当時に第106飛行隊で運用されていたものであった[6]。
1971年10月から11月にかけて、新たにC-130H 2機が第120飛行隊に配備され、第120飛行隊はイスラエル空軍において最初にC-130系機種を運用した飛行隊となった[1]。
また、翌1972年1月には第120飛行隊にボーイング707型機の配備も開始され、1973年からは国産のIAI ウェストウィンド/シースキャンも配備された[1]。またこの頃には、最初に配備されたDC-3/C-47を第122飛行隊"ダコタ・スコードロン"に移管した。
1973年10月に発生した第四次中東戦争の後にアメリカから12機のC-130Eが緊急供与され、これを運用する飛行隊として第131飛行隊が新編された[7]。また、1974年にはノール ノラトラを運用していた第103飛行隊にも2機のC-130Hが配備された[4]。
1976年には第103飛行隊のノラトラが退役してギリシャに売却され、また6機のC-130Hの追加配備が行われた[4]。これを受けてイスラエル空軍は第131飛行隊に第103飛行隊を統合してC-130系の集中運用を行う事とし、この際に第120飛行隊に最初に配備されていた2機のC-130Hも第131飛行隊に移管された[1]。
1977年にはボーイング707-300系の機体の追加配備も始まり、これらを受けてこの頃にはB-377/KC-97系は順次退役し始めていた。最後のKC-97が退役したのは1978年4月であった[1]。
第120飛行隊はこの後もロッド空港/ベン・グリオン国際空港を拠点にB-707、および空中給油機型のKC-707、そしてウェストウィンド/シースキャンといった機種の運用を続けていたが、2000年代にベン・グリオン国際空港のキャパシティー改善を目的として、第131飛行隊/第103飛行隊などと共に南部地区のネバティム空軍基地に拠点を移した[2]。
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第120飛行隊の部隊マーク。
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第120飛行隊のB-377。
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F-15に空中給油を行うKC-707。
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C-130に空中給油を行うKC-707。
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第120飛行隊のシースキャン。