自然白金
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自然白金 | |
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ロンドン自然史博物館で撮影。 | |
分類 | 元素鉱物 |
シュツルンツ分類 | 1.AF.10 |
Dana Classification | 1.2.1.1 |
化学式 | Pt |
結晶系 | 等軸晶系 |
へき開 | なし |
モース硬度 | 4.5 - 5 |
光沢 | 金属光沢 |
色 | 鋼灰色 |
条痕 | 灰白色 |
比重 | 純粋な白金であれば、20 ℃の時に、21.450[1] |
文献 | [2][3] |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
自然白金(しぜんはっきん、native platinum、platinum)とは、白金を主成分とした元素鉱物である。白金は、箔や粒の形で産出する事例が多い。ナゲットは稀であり、結晶体を示す事例も稀である。
産出地
[編集]日本列島では北海道で産出した記録が残る。なお、自然白金に関する世界初の文書記録は、1500年代にスペイン人がコロンビア・リオピントの金砂鉱床から発見した時の物である。自然白金の重要な産地としては、南アフリカ共和国のブッシュベルト複合岩体とトランスパール、アメリカ合衆国モンタナ州のスティルウォーター複合岩体とアラスカ州のグッドニュースベイ、カナダのオンタリオ州、ロシアのノルリスクが挙げられる[4]。
性質・特徴
[編集]自然白金の結晶系は等軸晶系である。化学組成の主成分は Pt だが、多くの場合で不純物が混ざった状態で産出する。不純物としては、白金以外の白金族元素が少量含まれていたり、場合によっては、鉄などの地球に多く含まれる元素や、銅なども少量含む。ところで、純粋な白金の密度を有効数字2桁で大雑把に言えば、21 (g/cm3)程度である。もちろん、白金の純度が高ければ、自然白金の密度も21 (g/cm3)に近付くものの、産出した自然白金の密度は、14 (g/cm3)から19 (g/cm3)程度である。純粋な白金の密度よりも低い理由は、白金よりも密度の低い不純物が混ざるために他ならない。
なお、ほとんどの自然白金とされる標本は、実際には「Isoferroplatinum[注釈 1]」という別の鉱物に分類されるようである。
自然白金グループ
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ Isoferroplatinumとは、白金の他に、パラジウム、鉄、銅を主に含む合金として産出する鉱物である。
出典
[編集]- ^ 桜井 弘 『元素111の新知識』 p.316 講談社(ブルーバックスB1192) 1997年10月20日発行 ISBN 4-06-257192-7
- ^ 国立天文台 編『理科年表 2008年版』丸善、2007年、636頁。ISBN 978-4-621-07902-7。
- ^ 文部省 編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年。ISBN 4-8181-8401-2 。
- ^ ロナルド・ルイス・ボネウィッツ著、青木正博訳『ROCK and GEM 岩石と宝石の大図鑑』誠文堂新光社 2007年 113ページ
参考文献
[編集]- 松原聰『日本の鉱物』学習研究社〈フィールドベスト図鑑〉、2003年。ISBN 4-05-402013-5。