黒木亮
黒木 亮 | |
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誕生 |
金山 雅之 1957年(66 - 67歳) 北海道赤平市 (北海道雨竜郡秩父別町育ち) |
職業 | 小説家 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
教育 | 早稲田大学法学部(学士) |
最終学歴 | カイロ・アメリカン大学大学院中東研究科(修士) |
活動期間 | 2000年 - |
ジャンル | 金融、ノンフィクション |
代表作 | 『巨大投資銀行』『鉄のあけぼの』『法服の王国』『島のエアライン』『国家とハイエナ』 |
デビュー作 | 『トップ・レフト:ウォール街の鷲を撃て』 |
黒木 亮(くろき りょう、1957年 - )は、日本の小説家。
経歴・人物
[編集]北海道赤平市生まれ、雨竜郡秩父別町育ち。実家は秩父別町の神社。黒木は生後7ヶ月で養子に出されてそこで育った[1]。
北海道深川西高等学校、早稲田大学法学部卒業後、三和銀行に入行。津田沼支店、国内アラビア語研修(半年間)、横浜支店に勤務後、同行の海外派遣制度でカイロ・アメリカン大学に留学し、上級アラビア語コースを修了した後、大学院で修士号(中東研究科)を取得。日本に帰国し、日本橋支店勤務を経て、1988年から同行ロンドン支店国際金融課でトルコ・中東・アフリカ向けの国際協調融資、航空機ファイナンス、貿易金融、プロジェクト・ファイナンス等に6年間携わる。その後、ロンドンの証券会社を経て、三菱商事ロンドン現地法人に入社[2]。同社でプロジェクト金融部長を務めながら2000年10月に上梓した国際金融小説『トップ・レフト』で小説家として一躍脚光を浴びる。
2003年7月に同社を退社し、専業作家となってからはコンスタントに作品を発表し続けている[3]。本名の金山雅之(かなやま まさゆき)名義で『ロンドン国際金融の仕掛人』、『国際銀行マンロンドン発』などの書籍も執筆している。産経新聞紙上で連載された『法服の王国』は、青年法律家協会メンバーや反原発の人々を主に主人公として戦後司法史を描いた。
早稲田大在学中は競走部に所属し、大学4年時には20kmで1時間1分58秒8の道路北海道新記録を出している。また箱根駅伝には2年連続で出場し[4]、第55回大会(1979年)では、3区のランナーとして2区の瀬古利彦からトップで襷を受け取り、首位のまま4区へ繋いでいる[5]。
黒木が30歳になって初めて知った実父は、明治大学のランナーとして4年連続で箱根駅伝を走り、1947年(昭和22年)の戦後第1回の第23回大会で10区を走り優勝のゴールテープを切った田中久夫で[1]、黒木も実父もともに大学3年で3区、4年で8区を走った。実父との再会や競走部時代の瀬古利彦や中村清のエピソード、自らの陸上競技人生に関しては自伝ノンフィクション『冬の喝采』に詳しく書かれている[1]。
著書
[編集]- 『国際銀行マンロンドン発』: My word is my bond』金山雅之 著. 学生社, 1993.7
- 『ロンドン国際金融の仕掛人』金山雅之 著. 学生社, 1998.3
- 『トップ・レフト:ウォール街の鷲を撃て:長編国際経済小説』(2000年、祥伝社。角川文庫、2005年)
- 『虚栄の黒船:小説エンロン』(2002年、プレジデント社)『青い蜃気楼:小説エンロン』(2003年、角川文庫)
- 『アジアの隼』(2002年、祥伝社。2004年、文庫化)
- 『シルクロードの滑走路』(2005年、文藝春秋。角川文庫、2009年)
- 『巨大投資銀行』(上下巻、2005年、ダイヤモンド社。角川文庫、2008年)
- 『カラ売り屋』(2007年、講談社。2009年に文庫化)
- 『貸し込み』(上下巻、2007年、角川書店) 日経文芸文庫、2015
- 『エネルギー』(上下巻、2008年、日経BP社。講談社文庫、2010年)
- 『冬の喝采』(2008年、講談社。 『冬の喝采:運命の箱根駅伝』幻冬舎文庫、2013年)
- 『リストラ屋』(2009年、講談社。「ザ・コストカッター」角川文庫)
- 『排出権商人』(2009年、講談社。角川文庫、2011年)
- 『トリプルA:小説格付会社』(上下巻、2010年、日経BP社。幻冬舎文庫、2012年)
- 『獅子のごとく:小説投資銀行日本人パートナー』(2010年、講談社。幻冬舎文庫、2013年)
- 『リスクは金なり』(2011年、講談社文庫、エッセイ集)
- 『赤い三日月:小説ソブリン債務』(上下巻、2011年、毎日新聞社)幻冬舎文庫、2014
- 『鉄のあけぼの』(上下巻、2012年、毎日新聞社)のち日経文芸文庫 角川文庫
- 『法服の王国:小説裁判官』(上下巻 2013年、産経新聞出版)岩波現代文庫、2016
- 『対米交渉人』(毎日新聞社『本の時間』で連載終了)
- 『ザ・原発所長』(2015年、朝日新聞出版)のち幻冬舎文庫
- 『世界をこの目で』(2015年、毎日新聞出版。角川文庫、2018年)エッセイ集。
- 『国家とハイエナ』(2016年、幻冬舎。2019年文庫化)
- 『島のエアライン』(「サンデー毎日」にて2016年10月から2018年1月まで連載。2018年、上下巻で毎日新聞出版から出版[6]。プロローグが毎日新聞ホームページ上で公開されている)
- 『アパレル興亡』(2020年、岩波書店、2024年、集英社文庫)
- 『カラ売り屋、日本上陸』(2020年、角川書店、2024年、角川文庫)
- 『カラ売り屋vs仮想通貨』(2021年、角川書店)
- 『兜町(しま)の男 清水一行と日本経済の80年』(2022年、毎日新聞出版)
- 『メイク・バンカブル! イギリス国際金融浪漫』(2023年、集英社)
- 『地球行商人 味の素グリーンベレー』(2023年、中央公論新社)
- 『カラ売り屋シリーズ〜マネーモンスター』(2024年、幻冬舎)
脚注
[編集]- ^ a b c "【箱根への道】黒木亮さん、不朽の名作の「その後」…実父とタスキをつないだ夏苅晴良さんと面会". スポーツ報知. 報知新聞社. 28 March 2020. 2020年12月9日閲覧。
- ^ “この著者に聞け 日本を破綻に追い込む 鳩山政権の地球温暖化対策 このままでは20兆円以上の支出にも”. 現代ビジネス. (2010年1月12日) 2014年2月13日閲覧。
- ^ “出版社への「飛び込み」が作家への道を拓く | リーダーシップ・教養・資格・スキル”. 東洋経済オンライン (2015年12月28日). 2019年10月28日閲覧。
- ^ “作家・黒木亮 キムチ・ダイエットのすすめ 46日で8kgやせました”. 現代ビジネス. (2011年9月21日) 2014年2月13日閲覧。
- ^ 早稲田大学箱根駅伝全成績 第51回~60回
- ^ 「「くまモン」の熊本県庁マンがつくった航空会社物語 『島のエアライン』 | J-CAST BOOKウォッチ」『J-CAST BOOKウォッチ』2018年7月7日。2018年8月10日閲覧。