矩形数
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矩形数(くけいすう、pronic number、oblong number)とは、連続する自然数の積の値のことである。長方形数、長方数とも呼ばれる。矩形数は全て偶数であり、最小のものは 2 である(ただし 0 を矩形数に含める場合もある)。
数学的性質
[編集]- n 番目の矩形数は n(n + 1) であり、これは n 番目の三角数の2倍に等しい。
- 矩形数を小さい順に列記すると
- (0), 2, 6, 12, 20, 30, 42, 56, 72, 90, 110, 132, 156, 182, 210, 240, 272, 306, 342, 380, 420, 462, 506, 552, 600, 650, 702, 756, 812, 870, 930, 992, …(オンライン整数列大辞典の数列 A2378)
- 矩形数の1の位は 0, 2, 6 のどれかである。
- さらに、2, 6, 2, 0, 0 を無限に繰り返す。
- 矩形数の1の位が 0, 2 の場合は全パターンの末尾2桁が存在するが、1の位が 6 の矩形数の末尾2桁は 06, 56しか存在しない。
- 例:2 = 1 × 2, 2 + 4 = 2 × 3, 2 + 4 + 6 = 3 × 4
- 素数である矩形数は 2 のみである。2 は矩形数のうち唯一のフィボナッチ数であることが知られている。
- n(n + 1) = n2 + n であり、39番目までの矩形数に41を加えた数は、オイラー素数である。
- n(n + 1) = (n + 1)2 − (n + 1)
- 素数番目の矩形数は、素数にその素数の正の約数の総和を乗じたものである:p(p + 1) = pσ(p)(σ は約数関数)(オンライン整数列大辞典の数列 A036690)
- 偶数の完全数の正の約数の総和は矩形数である。(オンライン整数列大辞典の数列 A139256)
- n 次正方行列の成分のうち対角成分でないものの個数は n − 1 番目の矩形数になる。
- 矩形数の逆数和は 1 に収束する。
- この部分分数分解から、矩形数の逆数は自然数の逆数の階差数列を作ることが分かる(正負の符号は異なる)。また、矩形数の逆数を 1 個、 2 個、 4 個、 ・・2 の n(≥ 0) 乗個、・・ずつ順に加えてゆくと初項、公比とも 1/2 の無限等比数列になることも導かれる。
- …
その他矩形数に関すること
[編集]- 矩形数はある数 n を多重根号で表すときに出現する。
- ,
- 6は5番目の矩形数30と6番目の矩形数42で表すことが可能である。これは より x = n2 ∓ n と表せるからである。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Weisstein, Eric W. "Pronic Number". mathworld.wolfram.com (英語).