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駐日アメリカ合衆国大使

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
駐日米国大使から転送)
駐日アメリカ合衆国大使
現職者
ラーム・エマニュエル

就任日 2021年(令和3年)12月22日
任命大統領ジョー・バイデン
初代就任タウンゼント・ハリス
創設1859年11月5日
(安政6年10月11日)
ウェブサイト駐日アメリカ合衆国大使館

駐日本国アメリカ合衆国大使(ちゅうにほんこくアメリカがっしゅうこくたいし)とは、日本に駐在するアメリカ合衆国連邦政府が派遣した特命全権大使在日本アメリカ合衆国大使(ざいにほんアメリカがっしゅうこくたいし)、駐日米大使(ちゅうにちべいたいし)ともいう。

概要

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初代駐日米国総領事 タウンゼント・ハリス

日本とアメリカ合衆国は、1853年嘉永6年)に東インド艦隊司令長官のマシュー・ペリーアメリカ海軍准将)が第13代アメリカ合衆国大統領ミラード・フィルモアの親書を携えて来日し、翌1854年(嘉永7年)に日米和親条約を締結して以来、外交関係を維持している。同条約の11条[1]に基づいて、1856年(安政3年)にアメリカ合衆国政府は外交官タウンゼント・ハリス総領事として伊豆下田に派遣した。1858年(安政5年)には日米修好通商条約を締結し、翌1859年(安政6年)にアメリカ合衆国政府はハリスを弁理公使とした。

1941年昭和16年)12月8日(現地時間:12月7日)に日本が真珠湾攻撃を行ってアメリカ合衆国に宣戦布告したため、太平洋戦争大東亜戦争)開戦により日米両国間の国交は断絶。同日ジョセフ・グルーは駐日米大使を退任した。このときから、日本の降伏による終戦連合国軍日本占領統治を経て、1952年(昭和27年)4月28日サンフランシスコ講和条約が発効するまでの約10年間は、日米両国間に通常の国交が断絶していた。

現在、アメリカ合衆国は東京都駐日アメリカ合衆国大使館を設置しており、駐日米大使は同大使館で執務する。また、大阪市名古屋市札幌市福岡市那覇市(ただし、実際の所在地は那覇北郊の浦添市)には領事館を設置している。

歴代大使・公使

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氏名 階級 任命 在任期間
信任状捧呈 退任
  1 タウンゼント・ハリス 弁理公使 1859年1月19日
(安政05年12月16日)
1859年11月05日
(安政06年10月11日)
1862年04月26日
(文久02年03月28日)
  2 ロバート・H・プリュイン 1861年10月12日
(文久元年09月09日)
1862年05月17日
(文久02年04月19日)
1865年04月28日
(元治02年04月04日)
  3 ロバート・B・ファン・ファルケンブルグ 1866年1月18日
(慶応元年12月02日)
1867年05月04日
(慶応03年04月01日)
1869年11月11日
(明治02年10月08日)
  4 チャールズ・デロング 1869年04月21日
(明治02年03月10日)
1869年011月11日
(明治02年010月08日)
特命全権公使に昇格
特命全権公使 1870年07月14日
(明治03年06月16日)
1872年06月09日
(明治05年05月04日)
1873年(明治06年)10月07日
  5 ジョン・ビンガム 1873年(明治06年)05月31日 1873年(明治06年)10月07日 1885年(明治18年)07月02日
  6 リチャード・ハバード 1885年(明治18年)04月02日 1885年(明治18年)07月02日 1889年(明治22年)05月15日
  7 ジョン・フランクリン・スウィフト 1889年(明治22年)03月12日 1889年(明治22年)05月15日 1891年(明治24年)03月10日
  8 フランク・クームズ 1892年(明治25年)04月20日 1892年(明治25年)06月13日 1893年(明治26年)07月14日
  9 エドウィン・ダン 1893年(明治26年)04月04日 1893年(明治26年)07月14日 1897年(明治30年)07月02日
10 アルフレッド・バック 1897年(明治30年)04月13日 1898年(明治31年)07月03日 1902年(明治35年)12月04日
11 ロイド・グリスカム 1902年(明治35年)12月16日 1903年(明治36年)06月22日 1905年(明治38年)11月19日
 1 ルーク・ライト 特命全権大使 1906年(明治39年)01月25日 1906年(明治39年)05月26日 1907年(明治40年)08月13日
 2 トーマス・オブライエン 1907年(明治40年)06月11日 1907年(明治40年)10月15日 1911年(明治44年)08月31日
 3 チャールズ・ブライアン 1911年(明治44年)08月12日 1911年(明治44年)11月22日 1912年(大正元年)10月01日
 4 ラーズ・アンダーソン 1912年(大正元年)11月14日 1913年(大正02年)02月01日 1913年(大正02年)03月15日
 5 ジョージ・ガスリー 1913年(大正02年)05月20日 1913年(大正02年)08月07日 1917年(大正06年)03月08日
 6 ローランド・モリス 1917年(大正06年)08月01日 1917年(大正06年)10月30日 1920年(大正09年)05月15日
 7 チャールズ・ウォレン 1921年(大正10年)06月29日 1921年(大正10年)09月24日 1922年(大正11年)01月28日
 8 サイラス・ウッズ 1923年(大正12年)03月03日 1923年(大正12年)07月21日 1924年(大正13年)06月05日
 9 エドガー・バンクロフト 1924年(大正13年)09月23日 1924年(大正13年)11月19日 1925年(大正14年)07月27日
10 チャールズ・マクヴィーen:Charles MacVeagh 1925年(大正14年)09月24日 1925年(大正14年)12月09日 1928年(昭和03年)12月06日
11 ウィリアム・キャッスル 1929年(昭和04年)12月11日 1930年(昭和05年)01月24日 1930年(昭和05年)05月27日
12 W・キャメロン・フォーブス 1930年(昭和05年)06月17日 1930年(昭和05年)09月25日 1932年(昭和07年)03月22日
13 ジョセフ・グルー 1932年(昭和07年)02月19日 1932年(昭和07年)06月14日 1941年(昭和16年)12月08日
1941年(昭和16年)12月08日:日米開戦・太平洋戦争大東亜戦争)の開始により国交断絶
1952年(昭和27年)04月28日サンフランシスコ講和条約の発効により国交回復
14 ロバート・マーフィー 特命全権大使 1952年(昭和27年)04月18日 1952年(昭和27年)05月09日 1953年(昭和28年)04月28日
15 ジョン・アリソン 1953年(昭和28年)04月02日 1953年(昭和28年)05月28日 1957年(昭和32年)02月02日
16 ダグラス・マッカーサー 2世 1956年(昭和31年)12月04日 1957年(昭和32年)02月25日 1961年(昭和36年)03月12日
17 エドウィン・ライシャワー 1961年(昭和36年)03月29日 1961年(昭和36年)04月27日 1966年(昭和41年)08月19日
18 U・アレクシス・ジョンソン 1966年(昭和41年)09月01日 1966年(昭和41年)11月08日 1969年(昭和44年)01月15日
19 アーミン・マイヤー 1969年(昭和44年)05月27日 1969年(昭和44年)07月03日 1972年(昭和47年)03月27日
20 ロバート・インガソル 1972年(昭和47年)02月29日 1972年(昭和47年)04月12日 1973年(昭和48年)11月08日
21 ジェイムズ・ホッジソン 1974年(昭和49年)06月20日 1974年(昭和49年)07月19日 1977年(昭和52年)02月05日
22 マイケル・マンスフィールド 1977年(昭和52年)04月22日 1977年(昭和52年)06月10日 1988年(昭和63年)12月22日
23 マイケル・アマコスト 1989年(平成元年)04月20日 1989年(平成元年)05月15日 1993年(平成05年)07月19日
24 ウォルター・モンデール 1993年(平成05年)08月13日 1993年(平成05年)09月21日 1996年(平成08年)12月15日
25 トーマス・フォーリー 1997年(平成09年)10月31日 1997年(平成09年)11月19日 2001年(平成13年)04月01日
26 ハワード・ベーカー 2001年(平成13年)05月31日 2001年(平成13年)07月05日 2005年(平成17年)02月17日
27 ジョン・シーファー 2005年(平成17年)03月29日 2005年(平成17年)04月11日 2009年(平成21年)01月15日
28 ジョン・ルース 2009年(平成21年)08月16日 2009年(平成21年)08月20日 2013年(平成25年)08月12日
29 キャロライン・ケネディ 2013年(平成25年)11月12日 2013年(平成25年)11月19日 2017年(平成29年)01月18日
30 ウィリアム・F・ハガティ 2017年(平成29年)07月27日 2017年(平成29年)08月31日 2019年(令和元年)07月22日
31 ラーム・エマニュエル 2021年(令和03年)012月22日 2022年(令和04年)03月25日 0

歴代首席公使

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首席公使は大使館で上から2番目の階級で、大使の補佐を行う。

大使が一時的に不在になる場合は、臨時代理大使となる。また、大使が離任し、臨時代理大使となった場合は、首席公使の職から離れることがある[注釈 1]

氏名 階級 任命
アントン・ポートマン 書記官通訳(Secretary & Interpreter) 1861年06月27日
ジェームス・カーティス・ヘボン 通訳(Interpreter) 1871年04月06日
ダーハム・W・スティーブンス 公使館書記官(Secretary of Legation) 1873年08月06日
グスタフ・ゴワード 1883年01月23日
フレッド・S・マンスフィールド 1885年11月12日
エドウィン・ダン 1889年09月03日
ジョセフ・R・ヘロド 1895年03月08日
ハンティントン・ウィルソン 1900年10月10日
ヘンリー・パーシヴァル・ドッジ 大使館書記官(Secretary of Embassy) 1906年08月08日
ピーター・オーガスタス・ジェイ 1907年06月21日
モンゴメリー・スカイラー 1908年12月21日
アーサー・ベイリー・ブランチャード 1912年02月01日
ポスト・ホイーラー 1914年06月03日
ジョン・ファン・A・マクマリー 参事官 (Counselor 1917年11月10日
ヒュー・ロバート・ウィルソン 1921年08月19日
ジェファーソン・キャフェリー 1923年09月05日
ノーマン・アーマー 大使館参事官(Counselor of Embassy) 1925年06月25日
エドウィン・ネビル 1928年04月12日
ユジーン・ドゥーマン 1937年01月05日
ウィリアム・テイラー・ターナー 参事官(Counselor) 1953年04月10日
ジェイムズ・グラハム・パーソンズ 大使館参事官(Counselor of Embassy) 1953年07月18日
アウターブリッジ・ホーシー 公使 (Minister-Counselor 1956年04月22日
ウィリアム・レオンハート 1958年12月28日
ジョン・K・エマソン 首席公使 (Deputy chief of mission 1962年07月22日
デービッド・L・オズボーン英語版 1967年01月
リチャード・リー・スナイダー 1969年09月
トーマス・シュースミス 1972年07月
ウィリアム・コートニー・シャーマン 1977年07月
ウィリアム・クラーク 1981年10月
デュセイ・アンダーソン 1985年06月
ウィリアム・タリー・ブリアー 1989年09月
ラスト・マクファーソン・デミング 1993年10月
クリストファー・ラフルアー中国語版 1998年11月
リチャード・A・クリステンソン 2001年07月
マイケル・W・マハラック英語版 2004年04月
ジョセフ・R・ドノバン英語版 2005年08月
ジェームス・ズムワルト 2008年07月
カート・トン英語版 2011年12月
ジェイソン・ハイランド 2014年07月
ジョセフ・ヤング 2017年08月
ニコラス・M・ヒル 2020年06月[注釈 2]
レイモンド・グリーン 2021年07月
キャサリン・E・モナハン 2024年07月

参考文献

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脚注

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注釈

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  1. ^ ウィリアム・F・ハガティ離任により、ジョセフ・ヤングが臨時代理大使に就任したが、在東京アメリカ合衆国大使館の公式HPでの記載では「ジョセフ・M・ヤングは2019年7月20日、駐日米国臨時代理大使に就任した。ヤング臨時代理大使は上級外交官であり、2017年から2019年まで在日米国大使館で首席公使を務めた。[2]」とあり、また現在の首席公使のニコラス・M・ヒルの記事で「2019年7月から2020年6月までは、在日米国大使館の首席公使代理を務めた。[3]。」としている。
  2. ^ 2019年7月から2020年6月までは、在日米国大使館の首席公使代理(Acting Deputy Chief of Mission)[3]

出典

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  1. ^ 第十一條 兩國政府に於て無據儀有之候時は模樣により合衆國官吏之者下田に差置候儀も可有之尤約定調印より十八ケ月後に無之候ては不及其儀候事
  2. ^ 駐日米国臨時代理大使”. 在東京アメリカ合衆国大使館. 2020年11月9日閲覧。
  3. ^ a b 首席公使”. 在東京アメリカ合衆国大使館. 2020年11月9日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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