鴋澤歩
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鴋澤 歩(ばんざわ あゆむ、1966年4月9日 - )は、日本の経済史・経営史研究者。専攻は、近現代ドイツ経済史・経営史。大阪大学大学院経済学研究科教授。博士(経済学)(大阪大学)。19世紀-20世紀ドイツ語圏の鉄道業を主要な研究対象とする[1]。
人物
[編集]1966年、大阪府大阪市に生まれる。青少年期にはドイツ文学やドイツ音楽に興味をもち、大学学部生時は「ドイツ文化研究会」に参加していた[2]。竹岡敬温大阪大学教授(フランス経済史)に師事[3]。大阪大学大学院経済学研究科在学中、「ベルリンの壁」崩壊のニュースに接し、翌年はじめてドイツに旅行、解体直前の旧東独地域もみる[4]。その後、工業化期ドイツにおける鉄道業の展開を中心に研究している。学会として、社会経済史学会、経営史学会、鉄道史学会、企業家研究フォーラム等に所属。大のSF、マンガ好きで、共編著(『ドイツ現代史探訪』)の表紙イラストは漫画家の有馬啓太郎に依頼。[5]。
経歴
[編集]- 1985年 - 大阪星光学院高校卒業
- 1989年 - 大阪大学経済学部卒業
- 1991年 - 大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程中退
- 1991年 - 大阪大学経済学部助手
- 1992年 - 滋賀大学経済学部助手
- 1995年 - 大阪大学経済学部専任講師
- 1995年 - ベルリン自由大学比較社会史研究所客員研究員
- 1996年 - 在ベルリン日本国総領事館専門調査員(-98年まで)
- 2001年 - 大阪大学大学院経済学研究科助教授
- 2010年 - 大阪大学大学院経済学研究科教授
著書
[編集]単著
[編集]- 『ドイツ工業化における鉄道業』(有斐閣,2006年) 第50回日経・経済図書文化賞
- 『鉄道人とナチス ードイツ国鉄総裁ユリウス・ドルプミュラーの二十世紀』(国書刊行会,2018年) 第44回交通図書賞(第3部、歴史部門)、第10回鉄道史学会住田奨励賞(図書の部)
- 『鉄道のドイツ史』中公新書,2020年
- 『ふたつのドイツ国鉄』NTT出版、2021年
共編著
[編集]- (奥西孝至、堀田隆司、山本千映)『西洋経済史』(有斐閣,2010年)
- (山根徹也、奥波一秀、北島瑞穂、田中ひかる、宗像せぴ)『ドイツ現代史探訪 -社会・政治・経済ー』(大阪大学出版会、2011年)
- (沢井実)The Development of Railway Technology in East Asia in Comparative Perspective, Springer Nature 2017.
他
翻訳
[編集]- (猪木武徳、山本貴之)ピーター・テミン(Peter Temin)『大恐慌の教訓(Lessons from the Great Depression)』(東洋経済新報社、1994年)
他
受賞
[編集]- 経営史学会賞(2006年)[6]
- 日経・経済図書文化賞(2007年)[7]
脚注
[編集]- ^ “ばん澤 歩 研究者詳細”. 大阪大学. 2018年4月7日閲覧。
- ^ 「阪大の先生⑦ばん澤歩さん ドイツを知り、学ぼう」マチゴト 豊中池田ニュース 2012年4月12日更新。鴋澤歩「『魔の山』をおりて、その先へ:ナチス・ドイツと音楽、その周辺」学際 第4号(2017年)、47-61ページ
- ^ 鴋澤歩『ドイツ工業化における鉄道業』あとがき、p.354。
- ^ 鴋澤歩「歴史学からとらえる『ドイツ再統一』:経済史研究者の視点から」ドイツニュースダイジェスト、Nr.1010(2015年)、pp.12-13.
- ^ 上記「阪大の先生⑦ばん澤歩さん ドイツを知り、学ぼう」
- ^ “過去の受賞論文リスト(1996-2017)”. 経営史学会. 2018年4月7日閲覧。
- ^ “『日経・経済図書文化賞』 受賞図書一覧”. 日本経済研究センター (2017年11月3日). 2018年4月7日閲覧。
- ^ “【第44回交通図書賞受賞作品】”. 公益財団法人 交通協力会ホームページ. 2019年4月24日閲覧。
- ^ “鉄道史学会”. www.nikkeihyo.co.jp. 2020年2月3日閲覧。