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1980年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

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プロ野球ドラフト会議 > 1980年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)
 NPB 1980年度新人選手選択会議
原辰徳
4球団競合の原
ドラフト概要
開催日 1980年11月26日
開催地 東京都千代田区
会場 ホテルグランドパレス
司会 伊東一雄
制度 全巡目初回:重複くじ引き
くじ外れ:変則ウェーバー
指名数 48名
入団拒否 3名
複数球団指名
4球団
原辰徳(内野手・東海大学巨人交渉権獲得
2球団
竹本由紀夫(投手・新日本製鐵室蘭ヤクルト交渉権獲得
石毛宏典(内野手・プリンスホテル西武交渉権獲得
2巡目4球団
武藤一邦(外野手・法政大学ロッテ交渉権獲得
2巡目2球団
岡村隆則(外野手・河合楽器西武交渉権獲得
3巡目4球団
小原正行(投手・臼杵商業高巨人交渉権獲得
3巡目2球団
花房健(投手・福岡大学近鉄交渉権獲得
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1980年度新人選手選択会議(1980ねんどしんじんせんしゅせんたくかいぎ)は1980年に行われた第16回のプロ野球ドラフト会議である。

概要

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  • 1980年11月26日東京・飯田橋ホテルグランドパレスにおいて開催された。
  • 指名順位で選手が重複した場合は抽選となった。
  • 抽選に外れた球団は奇数指名順位はウエーバー方式、偶数指名順位は折り返しウエーバー方式で希望選手を指名。
  • ウエーバー順位は南海 - 中日 - 阪急 - 阪神 - 西武 - 大洋 - 日本ハム - 巨人 - ロッテ - ヤクルト - 近鉄 - 広島。
  • 西武と同一資本のプリンスホテル硬式野球部による囲い込みが問題となった。この年入団拒否した3選手はすべてプリンスホテルに入社しており、日本ハムと阪急が合同でパ・リーグ会長の工藤信一良に「プロアマの秩序を守ってほしい」と訴える事態に発展した[1]。このほか愛甲猛も誘いを受けたとしている(最終的にロッテ1位で入団)[2]
    • 前年のドラフトで、各球団に「プリンスホテル入り」と伝えていた田鎖博美が西武の単独2位指名で入団しており、囲い込み疑惑の前兆となっていた[2]

選択希望選手一覧

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チーム 南海 中日 阪急 阪神 西武 大洋 日本ハム 巨人 ロッテ ヤクルト 近鉄 広島
1巡目 山内和宏 中尾孝義 石毛宏典 中田良弘 石毛宏典 原辰徳 原辰徳 原辰徳 愛甲猛 竹本由紀夫 竹本由紀夫 原辰徳
外1巡目→ --- --- 川村一明 --- --- 広瀬新太郎 高山郁夫 --- --- --- 石本貴昭 川口和久
2巡目 武藤一邦 後藤祝秀 長村裕之 渡真利克則 岡村隆則 堀井恒雄 武藤一邦 駒田徳広 武藤一邦 岡村隆則 武藤一邦 榊原聡一郎
外2巡目← 井上祐二 --- --- --- --- --- 金城博和 --- --- 佐々木正行 大石大二郎 ---
3巡目 刀根剛 小原正行 弓岡敬二郎 小原正行 杉本正 高木豊 小原正行 小原正行 欠端光則 花房健 花房健 松林和雄
外3巡目→ --- 古谷盛人 --- 石橋功行 --- --- 木村孝 --- --- 宮城弘明 --- ---
4巡目 山田勉 長田克史 西尾利春 山田和英 安部理 市川和正 清水信明 瀬戸山満年 桃井進 高仁秀治 依田栄二 原伸次
外4巡目← --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- --- ---
  • 太字は、交渉権確定。色付きは指名重複。
  • 背景色が暗い選手は入団拒否。
  • 矢印の向きはウェーバー・逆ウェーバー制の指名順。

指名リスト

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セントラル・リーグ

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広島東洋カープ

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 川口和久 投手 デュプロ 入団
2位 榊原聡一郎 内野手 宮崎日本大学高 入団
3位 松林和雄 外野手 柳井商業高 入団
4位 原伸次 捕手 広陵高 入団

ヤクルトスワローズ

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 竹本由紀夫 投手 新日本製鐵室蘭 入団
2位 佐々木正行 外野手 大昭和製紙 入団
3位 宮城弘明 投手 横浜商業高 入団
4位 高仁秀治 投手 東京農業大学第二高 入団

読売ジャイアンツ

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 原辰徳[3] 内野手 東海大学 入団
2位 駒田徳広 投手 桜井商業高 入団
3位 小原正行 投手 臼杵商業高 入団
4位 瀬戸山満年 捕手 中京高 拒否・プリンスホテル入社

横浜大洋ホエールズ

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 広瀬新太郎 投手 峰山高 入団
2位 堀井恒雄 投手 大阪商業大学 入団
3位 高木豊 内野手 中央大学 入団
4位 市川和正 捕手 東海大学 入団

阪神タイガース

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 中田良弘 投手 日産自動車 入団
2位 渡真利克則 内野手 興南高 入団
3位 石橋功行 投手 島根・大田高 入団
4位 山田和英 投手 大阪商業大学 入団

中日ドラゴンズ

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 中尾孝義 捕手 プリンスホテル 入団
2位 後藤祝秀 投手 本田技研 入団
3位 古谷盛人 捕手 和歌山・熊野高 入団
4位 長田克史 内野手 日産自動車 入団

パシフィック・リーグ

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近鉄バファローズ

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 石本貴昭 投手 滝川高 入団
2位 大石大二郎 内野手 亜細亜大学 入団
3位 花房健 投手 福岡大学 入団
4位 依田栄二 投手 甲府商業高 入団

ロッテオリオンズ

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 愛甲猛 投手 横浜高 入団
2位 武藤一邦 外野手 法政大学 入団
3位 欠端光則 投手 岩手・福岡高 入団
4位 桃井進 捕手 電電信越 入団

日本ハムファイターズ

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 高山郁夫 投手 秋田商業高 拒否・プリンスホテル入社
2位 金城博和 外野手 興南高 入団
3位 木村孝 外野手 近畿大学 入団
4位 清水信明 捕手 東京農業大学第二高 入団

西武ライオンズ

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 石毛宏典 内野手 プリンスホテル 入団
2位 岡村隆則 外野手 河合楽器 入団
3位 杉本正 投手 大昭和製紙 入団
4位 安部理 内野手 東北高 入団

阪急ブレーブス

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 川村一明 投手 松商学園高 拒否・プリンスホテル入社
2位 長村裕之 捕手 駒澤大学 入団
3位 弓岡敬二郎 内野手 新日本製鐵広畑 入団
4位 西尾利春 投手 二松學舍大学附属高 入団

南海ホークス

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 山内和宏 投手 リッカー 入団
2位 井上祐二 投手 都城高 入団
3位 刀根剛 外野手 敦賀高 入団
4位 山田勉 外野手 松下電器 入団

脚注

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  1. ^ 田所龍一 (2021年7月7日). “【勇者の物語】プリンス攻勢「希望球団からの指名待て」選手囲い込み 虎番疾風録番外編264”. 産経ニュース. 2023年1月26日閲覧。
  2. ^ a b 高橋安幸 (2019年10月7日). “愛甲猛がドラフト密約説の真相を告白「すべてオヤジが裏で動いてた」”. web Sportiva. 集英社. 2023年1月26日閲覧。
  3. ^ 原辰徳・3度目の監督就任!これまでに残した8つの伝説”. NHKスポーツ (2019年1月31日). 2021年1月10日閲覧。