『Dancing☆Starプリキュア』The Stage
『『Dancing☆Starプリキュア』 The Stage』 | |
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『Dancing☆Starプリキュア』The Stage の ライブ・ビデオ | |
リリース | |
ジャンル | 2.5次元ミュージカル |
レーベル |
マーベラス MJBD-40266(Blu-ray) MJBD-72407(DVD)[1] |
「『Dancing☆Starプリキュア』The Stage」(ダンシングスタープリキュア ザ・ステージ)は、2.5次元舞台作品及び、その公演の模様を収録したビデオ作品。2024年4月10日にBlu-rayとDVDで発売。発売元はマーベラス[1]。
東映アニメーション制作のテレビアニメ『プリキュアシリーズ』の舞台化作品として、第1弾は2023年10月に東京、11月に大阪で公演[2]、 第2弾は「『Dancing☆Starプリキュア』The Stage2」のタイトルで2025年2月に東京、3月に京都で公演予定となっている[3][4]。公式の略称は「ぼくプリ」。
概要
[編集]『プリキュアシリーズ』放送開始20周年を記念して制作される、シリーズ初の舞台化作品[注 1]。2023年4月28日に制作が発表された[2][5]。
これまでのシリーズ作品では、主に女子中学生が伝説の戦士プリキュアに変身し戦うというストーリー構成になっているが、この作品ではダンス部に所属する男子高校生のチームがプリキュアに変身するという初の試みとなる[注 2]。このことに関してシリーズ初代プロデューサーで、本作品でもスーパーバイザーを務める東映アニメーションの鷲尾天は「前々から舞台をやりたいとは思っていた。小さい頃、プリキュアを見ていて、応援してくださった方たちが大人になり、その方たちが集まれる場所とは?と考えていた。舞台化のアイデアをスタッフやファンに話しても反応が薄かったが、ある時、男子プリキュアたちが主役の舞台は?と言ってみたら、急に大きなリアクションがあった」と語るとともに、これまでシリーズが掲げてきた「既存概念の破壊とそこからの創造」、そして「プリキュアらしさを継承しながらのイメージの再構築」をポイントとして挙げている[6][7]。
脚本・演出は演劇ユニット「空想組曲」主宰で、2.5次元舞台を多く手掛けているほさかようが務める。ほさかは「男の子がプリキュアをやるということに、今までのファンの方は戸惑うだろうなと不安を感じていたのですが、鷲尾さんに「それでいいんです」と言われて。毎回ファンが驚くものを作ってきた文化がプリキュアだと。そう考えてみると、今は過渡期とはいえ「男の子だってプリキュアになりたい」と言える時代になってきていると思いますし、「男の子がプリキュアになった世界」を突き詰めていけば、きっと(ファンの方も)ついてきてくれると思います」と語っている[7]。
また本作品は2023年11月5日に動画配信サービスU-NEXTにて独占ライブ配信を実施、全景映像・スイッチング映像の昼夜2公演となっており、終演後には出演者による特典映像も公開、11月18日12時から12月1日23時59分までアーカイブ配信も実施された[8]。
2025年2月・3月には本作品の第2弾が公演予定、あわせて2024年4月5日よりメインテーマソング「Do the Dancing☆Starプリキュア」のダウンロード配信(後述参照)も開始され、InstagramやTikTokへ本楽曲の音源を使用しての投稿も可能となった[3][4]。
ストーリー
[編集]ダンスが好きで特技とする煌星高等学校(きらぼしこうとうがっこう)2年生の星河楽は、憧れのダンス部で全国大会優勝を夢みていた。ある日レギュラー選抜テストに向かう途中、奇妙な服装の青年パドドゥとうつろな目をしたスーツの男に出会う。男は突如不気味な音楽にあわせてリズムを取りながら姿を変えて楽に襲いかかってくるが、パドドゥの持つ「ステラブレス」が輝き出し、光に包まれた楽はキュアトップに変身し戦うことになる[9]。
男を撃退した後、楽はパドドゥから先程の男が闇のリズムに囚われた人々が変えられた怪人「イビルダンサー」である事、イビルダンサーを浄化して「ハートビートジュエル」を集めることで、どんな願いも叶えられる「希望のスコア」を完成させるのがプリキュアの使命である事を知らされるのだった[10]。
登場人物
[編集]プリキュア
[編集]- 星河 楽(ほしかわ がく) / キュアトップ
- 演 - 田村升吾[11][3][4]
- 主人公。煌星高等学校2年生。8月12日生まれ、身長170cm、血液型B型、得意科目は体育、苦手科目は数学、好きなものはチーズ、苦手なものは整理整頓[12]。
- 非常に前向きで楽しい事が大好きな性格。ダンス部所属、趣味・特技共にダンスという根っからのダンス好き。
- 変身時の名乗りは「胸に高鳴れ、希望のビート!キュアトップ!」[9]。
- 夏目 颯斗(なつめ はやと) / キュアロック
- 演 - 滝澤諒[11][3][4]
- 煌星高等学校2年生。5月10日生まれ、身長174cm、血液型A型、得意科目は数学、苦手科目は現代文、好きなものはレコード屋巡り、苦手なものは絶叫マシン[13]。
- ダンス部所属、楽とは幼馴染でクラスメイト。一歩引いた位置で物事や人を見つめ、支える性格。部長の爽々奈に憧れている。中学生の頃は天才ダンサーと呼ばれていた。1年生時のレギュラー選抜テストに落ちて以来、楽と練習に励むが、自分のダンスに自信が持てなくなっている[13]。
- 変身時の名乗りは「心に弾けろ、情熱のムーブ!キュアロック!」。
- 月宮 爽々奈(つきみや ささな) / キュアソウル
- 演 - 森田桐矢[11][3][4]
- 煌星高等学校3年生。4月27日生まれ、身長180cm、血液型AB型、得意科目は英語、苦手科目は地理、好きなものは 自分が愛しているもの全部、苦手なものは秘密[14]。
- ダンス部部長。茶目っ気や色気を交えつつカリスマ性と包容力がある人気者だが、時には部長としての責任感を見せる。副部長の晃雅と信頼し合い、共に部を率いる。
- 変身時の名乗りは「魂に刻む、魅惑のステップ!キュアソウル!」。
- 天弦 晃雅(てんげん こうが) / キュアカグラ
- 演 - 寺坂頼我[11][3][4]
- 煌星高等学校3年生。6月8日生まれ、身長175cm、血液型O型、得意科目は日本史、苦手科目は世界史、好きなものは筋トレ、苦手なものは虫[15]。
- ダンス部副部長。部長の爽々奈とは対照的に厳格な性格だが、内には仲間思いな一面を秘める。ダンス部を退部した舞人の事を気にかけている。この地域では有名な天弦神社が実家で、幼い頃は独特の習わしに苦労していたこともある[15]。
- 変身時の名乗りは「穢れを祓う、聖なるライブ!キュアカグラ!」。
- 黒瀬 舞人(くろせ まいと) / キュアブレイク
- 演 - 小辻庵[11][3][4]
- 煌星高等学校1年生。1月17日生まれ、身長168cm、血液型O型、得意科目は化学、苦手科目は現代社会、好きなものは猫、苦手なものはうるさい人[16]。
- ダンスに関して天才肌で、ダンス部に在籍していたが、ある一件が元で現在は辞めている。他人に対して中々素直になれない性格。中学時代の颯斗を知っている。
- 変身時の名乗りは「闇を切り裂く、華麗なトリック!キュアブレイク!」。
妖精
[編集]- パドドゥ
- 演 - 和合真一[11][3][4]
- 絶望から世界を救うため、希望の戦士プリキュアを救うためにやってきた妖精。怪人に追われていたところで楽に出会い、彼にプリキュアに変身する力を与える。人間の青年の姿に変身できる。妖精時には語尾に「〜パド」「〜ドゥ」を付けて話す。
- 誕生日・血液型ともに不明。身長は妖精時にはパンケーキ15段分、人間体では180cm。お菓子作りが得意で、好きなものはおやつを食べること、苦手なものは辛いもの[17]。
その他の登場人物
[編集]第1作
[編集]- 鈴ノ木 蛍(すずのき けい)
- 演 - 平松來馬[11]
- 煌星高等学校1年生。10月11日生まれ、身長164cm、血液型B型、得意科目は数学、苦手科目は英語、好きなものはキャラクターグッズ収集、苦手なものはホラー映画[18]
- バスケ部所属。充とは親友で、舞人のクラスメイト。
- 内海 充(うつみ みつる)
- 演 - TAISEI(G.U.M)[11]
- 煌星高等学校1年生。12月15日生まれ、身長175cm、血液型O型、得意科目は生物、苦手科目は物理、好きなものは映画を見ること、苦手なものは納豆[19]。
- バスケ部所属。蛍とは親友で、舞人のクラスメイト。ある日、事故に巻き込まれケガをし、入院している。
- 室井 一帆(むろい かずほ)
- 演 - 伊藤裕一[11]
- ダンス部の新しい顧問で、かつては一流のダンサーだった。煌星高等学校の社会科教師としても赴任する。12月30日生まれ、身長178cm、血液型A型、好きなものは喫茶店で読書する時間、苦手なものは人の多い場所[20]。
- ステラダンサーズ[注 3]
- 演 - 大澤信児、川北和郁、大津夕陽、大津朝陽、安久真修、高橋陸人、Kodai Harada、平井颯太[11]
第2作
[編集]メインテーマ
[編集]「Do the Dancing☆Starプリキュア」 | |||||||||||
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キュアトップ(田村升吾)・キュアロック(滝澤諒)・キュアソウル(森田桐矢)・キュアカグラ(寺坂頼我)・キュアブレイク(小辻庵)の配信限定シングル | |||||||||||
リリース | 2024年4月5日 | ||||||||||
規格 | デジタル・ダウンロード | ||||||||||
ジャンル | J-POP[22] | ||||||||||
時間 | 6分32秒 3分16秒(ボーカル入り、インストゥルメンタル共通)[23] | ||||||||||
レーベル | マーベラス | ||||||||||
作詞者 | こだまさおり | ||||||||||
作曲者 | 楠瀬拓哉 | ||||||||||
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「Do the Dancing☆Starプリキュア」(ドゥ ザ ダンシングスタープリキュア)は、キュアトップ(田村升吾)・キュアロック(滝澤諒)・キュアソウル(森田桐矢)・キュアカグラ(寺坂頼我)・キュアブレイク(小辻庵)の楽曲。配信シングルとして、マーベラスからダウンロード配信で2024年4月5日に発売された。
スタッフ
[編集]- 原作:東堂いづみ[11][3][21]
- スーパーバイザー:鷲尾天(東映アニメーション)[11][3][4][21]
- キャラクターデザイン:川村敏江[11][3][4][21]
- 脚本・演出:ほさかよう[11][3][4][21]
- 音楽:楠瀬拓哉(第1作[11])→Elements Garden(第2作[21])
- 振付:YOKO(HIGH-ENERGY、第1作・第2作ともに[11][21])、ぴすたちお(第1作[24])
- 殺陣:六本木康弘(ジャパンアクションエンタープライズ)[11][21]
- 美術:乘峯雅寛[11][21]
- 照明:鈴木健司(ルポ)[11][21]
- 音響:遠藤宏志[11][21]、水木さやか(アントラクト、第2作[21])
- 映像:森すみれ[11][21]
- 衣裳:摩耶[11][21]
- ヘアメイク:Aki[11][21]
- 特殊造形:田中秀美(第1作[11])→平野雅史(第2作[21])
- 演出助手:千田阿紗子[11][21]
- 舞台監督:井上卓(第1作[11])→DDR(第2作[21])
- 宣伝美術:LT Graph[11][21]
- ロゴデザイン:栗原高明[11][21]
- グッズデザイン:樋口敬太[11][21]
- 宣伝写真:大柳玲於[11][21]
- 制作進行:S-SIZE(第1作[11])→杉田智彦(アズプロジェクト、第2作[21])
- エグゼクティブプロデューサー:小川文平、篠原智士、西出将之、柴田邦彦[24]
- チーフプロデューサー:鈴木克理、松原一哲、安井一成、高橋知子[24]
- プロデューサー:並木愛実、高木春菜、加藤美穂子、多田香奈子、利根里佳[24]
- 主催:マーベラス、東映アニメーション、ABCアニメーション、ADKエモーションズ[24]
- 製作:Dancing☆StarプリキュアThe Stage製作委員会
公演場所と公演期間
[編集]第1作
[編集]- 東京公演
- 大阪公演
- サンケイホールブリーゼ:2023年11月10日 - 11月12日
- ライブ配信(U-NEXT)
- 本配信:2023年11月5日(全景映像:12時~、スイッチング映像:17時~)
- 見逃し配信:全景・スイッチングいずれも本配信終了後に2023年11月12日23時59分まで1週間限定配信。
- アーカイブ配信:2023年11月18日12時 - 12月1日23時59分
第2作
[編集]リリース
[編集]発売をマーベラス、販売をアニメイトが担当。映像特典として本編映像、稽古場・バックステージ等を含めたメイキング映像、メインテーマ「Do the Dancing☆Star プリキュア」の全景映像およびミュージック・ビデオの一部別カットバージョン、大阪公演で実施される大千秋楽のカーテンコール映像をそれぞれ収録。封入特典としてブックレット、会場予約特典として変身前プリキュア集合ブロマイド(2L判)、さらにアニメイト特典として2024年7月6日に東京都内近郊にて行われるBlu-ray/DVD発売記念イベントの応募抽選券をそれぞれ封入[1]。
コラボレーション
[編集]プリキュアシリーズと同じく東映アニメーションが制作し2003年11月から2005年10月までテレビ朝日系列で放送された『ボボボーボ・ボーボボ』が、放送開始20周年を記念した本シリーズとのコラボレーション第2弾として、本作品のメインビジュアルをオマージュしたコラボビジュアルを公開、あわせてビジュアルを用いたオリジナルグッズの販売を行った[25]。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ シリーズとしては劇団飛行船によるテレビシリーズを元にした着ぐるみキャラクターのマスクプレイミュージカル『ドリームステージ』シリーズが上演されているが、俳優がキャラクターを直接演じる形態の舞台化作品としては初となる。
- ^ 男子キャラクターがプリキュアに変身するのは、レギュラーキャラでは同じ2023年に放送の『ひろがるスカイ!プリキュア』の夕凪ツバサ(キュアウィング)が、一時的な変身では2018年に放送の『HUGっと!プリキュア』の若宮アンリ(キュアアンフィニ)がいたが、チーム全員が男子で構成されるのは初となる。
- ^ a b 他の舞台公演におけるアンサンブルキャストに相当。
出典
[編集]- ^ a b c 『Dancing☆Starプリキュア』The Stage公式サイト,マーベラス
- ^ a b 「プリキュア」初の舞台化 高校生が変身する“男子プリキュア”のダンス&バトル描く,映画.com,2023年4月30日
- ^ a b c d e f g h i j k l 男子プリキュア再び登場!「Dancing☆Starプリキュア」第2弾上演決定,2024年4月5日,ステージナタリー
- ^ a b c d e f g h i j k 男子プリキュアの舞台「ぼくプリ」第2弾決定!キャスト・スタッフ続投で2025年上演,2024年4月5日,コミックナタリー
- ^ 僕たちがプリキュア!男子プリキュアが活躍する舞台『Dancing☆Starプリキュア』The Stage 2023年秋上演決定!,東映アニメーション,2023年4月28日
- ^ 「プリキュア」“創造と破壊”の歴史から生まれた男子プリキュア舞台 誕生の裏側 鷲尾天Pインタビュー,まんたんウェブ,2023年8月27日
- ^ a b 初の舞台化でなぜ男子高校生プリキュア?鷲尾天×ほさかようが語り尽くす 既存概念の破壊こそがプリキュアのテーマ,WEBザテレビジョン,2023年8月29日
- ^ 「プリキュア」初の舞台化「『Dancing☆Starプリキュア』The Stage」をU-NEXT独占でライブ配信&アーカイブ配信決定!,2023年10月20日,U-NEXT
- ^ a b INTRODUCTION / STORY,『Dancing☆Starプリキュア』The Stage公式サイト,2023年8月30日閲覧
- ^ 「ぼくプリ」開幕!男子プリキュアの華やかなダンス&バトル、揺れる絆を描く,コミックナタリー,2023年10月28日閲覧
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae STAFF / CAST,『Dancing☆Starプリキュア』The Stage公式サイト,2023年8月30日閲覧
- ^ 公演プログラムP.7
- ^ a b 公演プログラムP.9
- ^ 公演プログラムP.11
- ^ a b 公演プログラムP.13
- ^ 公演プログラムP.15
- ^ 公演プログラムP.17
- ^ 公演プログラムP.19
- ^ 公演プログラムP.21
- ^ 公演プログラムP.23
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac 舞台「ぼくプリ」第2弾は2月から東京・京都で上演、鳳翔大ら全キャスト発表,コミックナタリー,2024年10月31日
- ^ 『Dancing☆Starプリキュア』The Stage メインテーマソング - Single - 『Dancing☆Starプリキュア』The Stageのアルバム Apple Music 2024年4月5日配信, 2024年4月6日閲覧。
- ^ a b c 『Dancing☆Starプリキュア』The Stage『Dancing☆Starプリキュア』The Stage メインテーマソング』のアルバムページ 2004355338 レコチョク 2024年4月5日配信, 2024年4月6日閲覧。
- ^ a b c d e 第1作公演プログラムP.32
- ^ 「ボボボーボ・ボーボボ」×「プリキュア」シリーズコラボ第2弾が登場!,GAME Watch,2023年9月29日
外部リンク
[編集]- 公式ウェブサイト
- 『Dancing☆Starプリキュア』The Stage (@precure_stage) - X(旧Twitter)
- 『Dancing☆Starプリキュア』The Stage (@precure_stage_official) - Instagram