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ジョージ・エドワード・スミス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
G.E.スミスから転送)
ジョージ・エドワード・スミス
Smith in 2001
基本情報
出生名 George Edward Haddad
生誕 (1952-01-27) 1952年1月27日(72歳)
スクラントン, アメリカ合衆国
出身地 Stroudsburg, Pennsylvania, アメリカ合衆国
ジャンル
職業 ミュージシャン、作曲家
担当楽器
活動期間 1977年–現在
共同作業者 Sliding Capos
公式サイト Official MySpace

ジョージ・エドワード・スミスGeorge Edward Smith (出生時の名前Haddad、 1952年1月27日生))はアメリカギタリスト。G.E.スミスはホール&オーツの全盛期、1979年から1985年の間サポートメンバーのリードギターを務め、5曲のNo.1シングルでギターを弾いた。1985年にホール&オーツが休止したあと、スミスはスケッチ・コメディ・ショーサタデー・ナイト・ライブ」に参加し、サタデー・ナイト・ライブ・バンドのバンドリーダーと副音楽監督を務めた。[1]

スミスはたくさんの有名なアーティスト、たとえばデヴィッド・ボウイミック・ジャガーボブ・ディランロジャー・ウォーターズティナ・ターナートレイシー・チャップマンダン・ハートマンとレコーディングし、パフォーマンスをした。[2] 彼はボブ・ディランの1988年から1990年のネバー・エンディング・ツアーの初期のリードギタリストだった。また、1992年にマジソン・スクエア・ガーデンで演ったディランの30〜トリビュート・コンサートで音楽監督とギターを担当した。2010年から2013年の間、彼は「最高のコンサート」のひとつであるロジャー・ウォーターズのザ・ウォール・ライヴ・ツアーでリードギターを務めた。

彼は1997年に、バディ・ガイのアルバム「Live! The Real Deal」でグラミー賞ベスト・コンテンポラリー・ブルース・アルバム賞へノミートされ、2000年には「サタデー・ナイト・ライブ:25周年記念スペシャル」でエミー賞を受賞した。[3][2] 彼のソロ・アルバムには、「In the World」(1981年)、サタデー・ナイト・ライブ・バンドと共演した「Get a Little」(1993年)、「Incense, Herbs and Oils」(1998年)、リロイ・ベルと共演した「Stony Hill」(2020年)がある。

生い立ち

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スミスは1952年1月27日、ペンシルベニア州スクラントンに生まれた。生まれたときの名前はジョージ・エドワード・ハダッドだった。[4] 彼の父親はレバノン人で、母親はオハイオ州出身だった。[5] 彼の姓ハダッドはアラビア語鍛冶屋の意味だった。[6] ペンシルベニア州のストラウズバーグで育ち、4歳のときにギターを始めた。1959年、7歳のとき、彼はマーティン製のギターを与えられた。11歳の誕生日に、彼は最初のエレクトリック・ギター、フェンダー・エスクワイヤー[7]の彼が生まれた年の1952年モデルを母親に買い与えられた。彼は10代ですでに、ポコノ・リゾートやハイスクール・ダンスでミュージシャンとしてお金を稼いだ。[5]

経歴

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初期の経歴

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1970年代初頭、スミスはボコノスを離れ、コネチカット州ニューヘブンへ向かい、スクラッチバンドという名前のバンドで活動した。スクラッチバンドには、のちにホール&オーツのバンドで一緒になるミッキー・カーリーも居た。1977年終わり近くに、スミスは彼のキャリアで初めてのブレークを果たした。ダン・ハートマンの成功したアルバム「インスタント・リプレイ」とヒットしたシングル「インスタント・リプレイ」に参加したのである。そして、ダンのヨーロッパとアメリカのツアーに、フロントマン、ギタリストとして参加した。東海岸へ戻ったあと、彼はマンハッタンへ引っ越し、ギルダ・ラドナーの1979年のブロードウェイ・ショー「ギルダ・ライブ」のギタリストになった。ラドナーとスミスは友だちになり、ほどなくして結婚し、1982年に離婚した。[8]1981年、スミスは最初のソロ・アルバム「イン・ザ・ワールド」をリリースした。

ホール&オーツ

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1979年から1985年、スミスはホール&オーツのリードギターとして活動した。このバンドには、トム・T-Bone・ウォークチャールズ・デチャント、ミッキー・カーリーが居た。 ホール&オーツとともに、スミスは5枚のシングルナンバーワンと5枚の連続したマルチプラチナアルバムを獲得した。「プライベート・アイズ」「キッス・オン・マイ・リスト」「マンイーター」「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」「アウト・オブ・タッチ」と、「ヴォイシズ」「プライベート・アイズ(アルバム)」「H2O」「ロックン・ソウル・パート1」「ビッグ・バン・ブームである。ほかに、「ファミリー・マン」「セイ・イット・イズント・ソー」「ディドゥ・イット・イン・ア・ミニッツ」「メソッド・オブ・モダン・ラヴ」のアメリカのトップテンシングルがある。[2]

サタデー・ナイト・ライブ時代

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1985年から1995年、スミスはサタデー・ナイト・ライブ・バンドのバンドリーダー副音楽監督を、長い間同バンドのキーボーディストをしていたシェリル・ハードウィックとともに務めた。[9][10][11] スミスは、サタデー・ナイト・ライブ・ショーの卒業生であり、1980年から1982年に妻だったギルダ・ラドナーを通して、サタデー・ナイト・ライブのクリエイターであるローン・マイケルズと知り合いになった。マイケルズは、5年間離れたあと1985年から1986年のシーズン11にショーに戻り、ショーを改変する一部としてスミスを雇った。スミスは任期の間に、コマーシャルに入る前の短いバンドの演奏ショットでのエモーショナルなパフォーマンスによって、テレビの視聴者の間で有名になった。横にはバンドメイトであるT-Bone・ウォークが居た。[12] このスミスとウォークは、ザ・シンプソンズ1993年のエピソードでパロディー化された。[13]スミスはステージ上での役割に加えて、どのミュージカル・アクトをショーでやるかを、マイケルに助言した。[9]

サタデー・ナイト・ライブの任期の中頃、1988年6月から1990年10月にかけて、ボブ・ディランネバー・エンディング・ツアーの最初の281公演に帯同した。[14] また、1988年のエミー賞、1993年のリズムアンドブルース財団賞、マディソン・スクエア・ガーデンで開かれたボブ・ディランの30周年記念コンサートなどの特別イベントの音楽監督を務め、またクリーブランドで開催されたロックの殿堂賞の音楽監督も務めた。

サタデー・ナイト・ライブの19年の歴史のなかで最低視聴率を記録した「悲惨な」1994年から1995年のシーズン20中に、スミスは解雇された。[15] スミスは、15人のキャスト中番組を離れた12人のうちの1人だった。[16] スミスの後釜は、サックス奏者レニー・ピケットとキーボーディストのシェリル・ハードウィックがおさまった。[17]

サタデー・ナイト・ライブ後の経歴

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1996年、バディ・ガイとのライブアルバム「The Real Deal」でスミスはグラミー賞にノミネートされた。スミスは1998年、自身のソロ・アルバム「Incense, Herbs and Oils」をリリースした。スミスはワシントン D.C.でのケネディ・センター名誉賞のボブ・ディランとウィリー・ネルソンの受賞公演の音楽監督とバンドリーダーを務めた。スミスはまた、マディ・ウォーターズトリビュートバンドを率いた。そして1998年と1999年、公共放送サービスコメディ・セントラルで放送されたリチャード・プライヤージョナサン・ウィンタースマーク・トウェイン賞受賞記念演奏のバンドを率いた。 2004年から2006年、スミスはNFLクリーブランド・ブラウンズのホームゲームで「Brownstown」を率いた。

2005年、スミスと彼のバンドはジェフ・フォックスワーシーコメディ・セントラル・ローストに出演し、バンド「Bama」と共演した。

スミスは2010年から2013年、ロジャー・ウォーターズザ・ウォール・ライブのツアーを回った。[18]2012年12月12日には、ロジャー・ウォーターズと一緒にサンディ・レリーフ・コンサートでパフォーマンスをした。

2012年8月、スミスは共和党ミット・ロムニーのためにフロリダ州タンパ湾で開かれた共和党全国大会でパフォーマンスをした。しかしながら、自分は共和党員ではないし政治的な人間でもない、自分にとってそれはたんに音楽家としてのひとつの仕事に過ぎないのだとスミスは言う。[19][20][21] 2016年、スミスは再びオハイオ州で開かれた共和党全国大会ドナルド・トランプ候補者のためにバンドを率いて演奏した。[22]

スミスは、2015年2月15日に催されたNBCサタデー・ナイト・ライブ40周年記念スペシャルに招かれた大勢のゲストの1人となった。

スミスはマスターズ・オブ・テレキャスターシリーズで、元ザ・バンドの、そしてザ・ウェイト・バンドのメンバーであるジム・ワイダーと共演した。[23]

2015年、スミスと妻のテイラ・バートンは、多方面から絶賛されたミュージシャンやアーティスト達を交代で取り上げ、彼らの創造性を駆り立てるものを深く見ていくプロジェクトを始めた。現在は4回目のシリーズで、ビリー・スクワイアーからイーサン・ホークベーコン・ブラザーズからアベット・ブラザーズまで、クリエイティブなレジェンドたちを取り上げてきた。[24]

スミスはギタリストでソングライターのトム・ゲラのミュージックビデオ「Sudden Signs of Grace」(2020年)にカメオ出演している。[25]

私生活

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スミスはコメディアンのギルダ・ラドナー (1980–1982) と結婚し、1990年にシンガーソングライターのテイラー・バートンと結婚している。[26]

ディスコグラフィ

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ホール&オーツとともに(アレンジャーとしても)
ダン・ハートマンとともに
トム・ウェイツとともに
ミック・ジャガーとともに
カーリー・サイモンとともに
リック・オケイセックとともに
ボブ・ディランとともに
  • Bob Dylan: The 30th Anniversary Concert Celebration (1993), also musical director
  • By the Waterfront Docks (1989) (2007)
  • The House of Gold (Greece, 1989) (2009)
  • Crossroads w/Eric Clapton (1988, 1999) (2012)
  • Carnival to Rio (1990) (2012)
  • Mercy for Poughkeepsie (1988-1989) (2014)
  • East Troy 1988 (2015)
トレイシー・チャップマンとともに
ジミー・バフェットとともに
バディ・ガイとともに
Moonaliceとともに
  • Compliments from Moonalice (2007)
  • Moonalice (2008)
  • The Jewish Mother, Virginia Beach, VA (2008)
ロジャー・ウォーターズとともに
デヴィッド・ボウイとともに
ソロ・アルバム
  • In the World (1981)
  • Get a Little (with the Saturday Night Live Band, 1993)
  • Incense, Herbs and Oils (1998)
  • Stony Hill (2020) w/Leroy Bell
プロデューサー、作曲家として

ビデオグラフィ

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バンドメンバー、パフォーマー、音楽監督として

ライブパフォーマンス、コンサート

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サタデー・ナイト・ライブ・スペシャル

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  • Saturday Night Live: 15th Anniversary (TV Special), 1989
  • Saturday Night Live: The Best of Robin Williams (TV Special), 1991
  • Saturday Night Live: The Best of Steve Martin (TV Special), 1998
  • Saturday Night Live: The Best of Mike Myers (TV Special), 1998
  • Saturday Night Live 25th Anniversary (TV Special), 1999, received an Emmy Award
  • Saturday Night Live: The Best of Tom Hanks (TV Special), 2004
  • Saturday Night Live in the '90s: Pop Culture Nation, (TV Special documentary), 2007
  • Saturday Night Live: 40th Anniversary Special, 2015

参考文献

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  1. ^ Another 'Snl' Shakeup Note: Long-time Bandleader Bopped”. NY Daily News (August 28, 1995). February 4, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年7月17日閲覧。
  2. ^ a b c G. E. Smith Biography”. AllMusic. 2022年8月7日閲覧。
  3. ^ On Stage at the Kennedy Center: G. E. Smith”. PBS. 2022年8月7日閲覧。
  4. ^ Wilding, Patrice (2018年9月19日). “Guitar Aces Bringing Skills to Scranton Cultural Center”. The Scranton Times-Tribune: p. 37. "For the man born George Edward Haddad, it all started in Northeastern Pennsylvania, where he was born in Scranton and raised in Stroudsburg." 
  5. ^ a b Accomplished musical director/lead guitarist GE Smith talks new LP "Stony Hill" and working with Dylan, Waters, Hall & Oates (Interview)”. Glidemagazine. 2022年8月7日閲覧。
  6. ^ Patterson, Benjamin. “Ethnic Groups USA”. p. 344. 2022年8月7日閲覧。
  7. ^ Rig Rundown - G.E.Smith”. YouTube. 2022年8月7日閲覧。
  8. ^ Radner, Gilda. It's Always Something. New York: Simon & Schuster, 1989.
  9. ^ a b Capozzoli, Michael (1993年10月23日). “Background in Variety of Music Helps Leader of SNL house band”. The Miami Herald: p. 60 
  10. ^ “USA Weekend: Who's News”. The Cincinnati Enquirer: p. 162. (1990年8月26日). "Co-music director G.E. Smith has played with rock icons Bob Dylan and Mick Jagger. His music director partner in crime, Cheryl Hardwick, has worked as a composer-arranger on a number of movies, Broadway shows, and television projects." 
  11. ^ Jan, Freeman (1989年9月26日). “Who Killed Doctorow's Diatribe?”. The Boston Globe: p. 64. "SNL buffs may want to move on to HG, whose October issue visits the New York townhouse of Michael O'Donoghue, legendary ex-head writer for SNL, and his wife, Cheryl Hardwick, the show's musical director." 
  12. ^ Felice, Adrienne (5 October 2015). G.E. Smith Interview (English). Television Academy Foundation. 該当時間: 53:13. 2022年3月4日閲覧
  13. ^ Brother from the Same Planet”. The Simpsons Archive (1994年9月10日). 2022年3月4日閲覧。
  14. ^ G.E. Smith on touring with Bob Dylan - EMMYTVLEGENDS.ORG”. Archive of American Television (October 5, 2015). 2021年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブFebruary 1, 2017閲覧。
  15. ^ Storm, Jonathan (1995年9月28日). “'Saturday Night' Revived?”. The Philadelphia Inquirer: p. F1 
  16. ^ Swift, Orla (1995年9月1日). “Rocker G.E. Smith Ends Nine-Year Stint with SNL”. The Record-Journal (Meriden, Connecticut): p. A13 
  17. ^ Beale, Lewis (1995年10月10日). “'Saturday Night': How the Band Plays On”. The New York Daily News: p. 73 
  18. ^ Roger Waters Jams with G E Smith”. Relix.com. 2022年8月7日閲覧。
  19. ^ Convention Bandleader G.E. Smith Not A Republican — Or Political At All”. TalkingPointsMemo.com. January 19, 2018閲覧。
  20. ^ Alberts, Sheldon (August 31, 2012). “Former 'SNL' band leader wasn't playing politics in Tampa — just his guitar”. TheHill.com. January 19, 2018閲覧。
  21. ^ G.E. Smith Talks Bass, Republicans and Performing with Roger Waters”. 2022年8月7日閲覧。
  22. ^ Singer Goes Off on RNC for Using Band’s Song, Slams Donald Trump’s Wife Too”. mediaite.com. April 29, 2018閲覧。
  23. ^ MASTERS of THE TELECASTER " featuring: JIM WEIDER , GE SMITH and ANDY POWELL - Tickets - The Heights at Brother Vic's - South Salem, NY - July 14th, 2017”. Ticketfly.com. January 19, 2018閲覧。
  24. ^ PORTRAITS Series” (英語). gesmithmusic.com. G.E. Smith (2017年8月11日). 2019年12月14日閲覧。
  25. ^ Tom Guerra - 'Sudden Signs of Grace'”. MamboSons (June 25, 2020). April 11, 2022閲覧。
  26. ^ An Eco-Rock Odyssey From Taylor Barton - The East Hampton Star”. easthamptonstar.com. 2022年8月7日閲覧。

外部リンク

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