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国際学生科学技術フェア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ISEFから転送)

リジェネロン国際学生科学技術フェア(リジェネロンこくさいがくせいかがくぎじゅつフェア、Regeneron International Science and Engineering Fair, ISEF)は、毎年5月にアメリカ合衆国で開催される科学フェア英語版(科学コンテスト)である[1]ワシントンD.C.に本部を置く非営利団体[2]ソサエティ・フォー・サイエンス英語版によって運営されている[3]

世界約70の国と地域から1500人以上の学生が参加する世界最大の科学コンテストであり、「科学のオリンピック」とも呼ばれる。入賞者には奨学金、授業料補助、インターンシップ、科学に関する研修旅行などの特典があり、大賞1名には7万5千ドル、次点の2名には5万ドルが贈られる。賞金・賞品の総額は470万ドル以上になる[4]。授賞式は、特別賞団体発表会(現在は政府賞発表会も含む)とグランドアワードセレモニーの2つの形式で行われる。

1950年にサイエンス・サービス(現在のソサエティー・フォー・サイエンス)によって創設された。1997年から2019年まではインテルがスポンサーとなり、イベント名に「インテル」が冠されていた[5][6]。2020年からはリジェネロン・ファーマシューティカルズがタイトルスポンサーを務め[7]、イベント名に「リジェネロン」が冠されているが、同年のイベントはCOVID-19パンデミックの影響で、オンラインでの開催となった。

著名な出場者

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過去の著名な出場者には、以下の人物がいる。

出場者と競技内容

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出場者は、地域、地区、州のISEF提携フェアから選ばれる。これらのフェアは通常、複数の州や国の全地域を対象としている。例えば日本からは、日本学生科学賞(JSSA)またはジャパン・サイエンス&エンジニアリング・チャレンジ(JSEC)で上位入選した中から選抜された者が派遣されている。

ISEFでは、個人とチームの両方で競技が行われる。チームは、2人から最大4人の高校生(9~12年生)で構成される。

大会の構成は、以下の通りである。

  • 日曜日: 到着、プロジェクトのセットアップ、展示と安全に関する違反の修正、ピンの交換
  • 月曜日: 追加の到着とセットアップ、開会式
  • 火曜日: プロジェクトの最終チェック
  • 水曜日: 3つのセッションで行われる受賞審査、インタビュー(あらかじめ予定されたものと、予定されていないものがある)
  • 木曜日: 一般公開日、特別表彰式
  • 金曜日: グランドアワードセレモニー、プロジェクトの撤収

さらに、開催地で様々な体験をする時間も設けられており、ISEFでは様々なツアーやアクティビティに申し込むことができる。プログラムの重要な要素は社会的なもので、生徒同士が交流するイベントが行われる。また、開催期間の大半を使って、生徒、指導者、教師を対象とした様々なセミナーが開催される。

賞と栄誉

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  • ゴードン・E・ムーア賞 - 7万5千ドルの奨学金。特定の分野や世界全体に影響を与える可能性のある、革新的な研究やプロジェクトとして選出された「ベスト・オブ・カテゴリー」賞の上位受賞者に贈られる。
  • インテル財団若手科学者賞 - インテルとSSPからの5万ドルの賞金。「ベスト・オブ・カテゴリー」賞の次点の2つのプロジェクトに贈られる。
  • ダドリー・R・ハーシュバックSIYSS賞- 受賞者には、ストックホルム国際青年科学セミナーへの全費用負担と、ノーベル賞授賞式に出席する権利が与えられる。
  • インテル・ベスト・オブ・カテゴリー賞 - 部門賞受賞者には5千ドルの奨学金、受賞者の学校および受賞者が代表するフェアには1千ドルの助成金が授与される[14]
  • Intel International Excellence in Teaching Award[15]

このほか、一般見学者が好きな作品に投票する「People's Choice Award」も行われている[16]

2001年以降、MITのリンカーン研究所では、セレス・コネクション英語版の一環として、ISEFの受賞者の名前を小惑星につけている。

また、複数の組織が、それぞれの基準に従って特別賞を後援している。特別賞を後援している組織には、アメリカ国家安全保障局(NSA)、Association for Computing Machinery(ACM)、IEEE財団などがある[17]

脚注

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  1. ^ Intel International Science and Engineering Fair”. Intel. May 18, 2014閲覧。
  2. ^ Mission and History”. Society for Science and the Public. May 18, 2014閲覧。
  3. ^ About”. Society for Science and the Public. May 18, 2014閲覧。
  4. ^ FAQ about the Intel ISEF”. Society For Science & the Public. January 11, 2019閲覧。
  5. ^ Bellinger, Robert (June 9, 1997). “Intel exec decries latest labor trend”. Electronic Engineering Times (957): p. 130. "Intel is taking an even longer view of the problem. "The number of people entering science and engineering is declining," said Yu, quoting surveys that show the number of EE degrees awarded annually slipping below 20,000 in recent years-or about 10,000 fewer than in the 1980s. "That's a problem for the whole high-technology industry," said Yu, who has a keen interest in educational issues. "We need to bring up the visibility of science and engineering." Television rarely portrays engineers as having exciting or interesting jobs. So Intel has stepped in and is sponsoring equipment-donation programs in college laboratories. And this year, the company became the key sponsor of the Intel International Science and Engineering Fair (ISEF), recently held in Louisville, Ky." 
  6. ^ Lohr, Steve (February 14, 2017). “Intel Drops Its Sponsorship of Science Fairs, Prompting an Identity Crisis”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2017/02/14/technology/intel-drops-its-sponsorship-of-science-fairs-prompting-an-identity-crisis.html 
  7. ^ Jackson, Jon (December 12, 2019). “Regeneron Announces Opening of DNA Learning Center with Cold Spring Harbor Laboratory and Becoming Sponsor of World's Biggest Science Fair”. River Journal. https://riverjournalonline.com/business/regeneron-announces-opening-of-dna-learning-center-with-cold-spring-harbor-laboratory-and-becoming-sponsor-of-worlds-biggest-science-fair/18267/ 
  8. ^ a b c d Society Alumni Honors”. Society for Science & The Public. January 10, 2019閲覧。
  9. ^ Conversations with Maya: Kristina Johnson”. Society for Science & The Public (June 28, 2018). 2021年4月27日閲覧。
  10. ^ This MacArthur Fellow researches how bacteria shaped the Earth”. Society for Science and the Public (October 24, 2016). 2021年4月27日閲覧。
  11. ^ Feng Zhang becomes Society Board Member”. Society for Science and the Public (September 28, 2017). 2021年4月27日閲覧。
  12. ^ Alexandria Ocasio-Cortez won a prestigious science-fair prize for research involving free radicals”. Quartz (December 1, 2018). 2021年4月27日閲覧。
  13. ^ Alex Deans”. Windsor Public Library. January 10, 2019閲覧。
  14. ^ Intel ISEF grand awards. (n.d.). Retrieved December 12, 2012, from http://societyforscience.org/isef/grandawards Archived April 15, 2013, at Archive.is
  15. ^ Small planet named after Pinoy science teacher”. April 24, 2017閲覧。
  16. ^ Intel ISEF People's Choice Awards”. Intel ISEF. July 13, 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。July 12, 2009閲覧。
  17. ^ Intel ISEF 2019 Special Awards Winners Announced” (2019年5月16日). 2021年4月27日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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