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High Bandwidth Memory

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
JESD235から転送)

High Bandwidth Memory (HBM)とは、JEDECが規格化した、Through Silicon Via (TSV)技術によるダイスタッキングを前提としたメモリ規格である[1]。北米時間2015年6月16日にAMDによって発表された、開発コードネーム「Fiji」と呼ばれていた製品群にて初めて搭載された[2]

概要

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AMD Fiji, HBMを使用する最初のGPU

グラフィックカードの設計において、従来のGDDR5ではチップそのものの専有面積に加え、メモリとプロセッサとの間を広帯域幅のバスで結ぶことによる実装面積の増大とそれによって増えたプロセッサとの物理的距離のために、動作電圧の昇圧が必要となり消費電力が増大するという問題を抱えていた。このために、最終的にはメモリの消費電力がGPUの性能向上のボトルネックとなることが予想されていた。メモリチップを縦に積み上げ広帯域のバスでプロセッサと接続するHBMの技術を利用することで、これらの諸問題を解決することができると期待されたが[3]、コストが高く、2015年から2019年にかけてのRadeonのハイエンドモデルに搭載された後はNVIDIA TeslaRadeon Instinctといった非常に高価格なGPGPU用のGPUやFPGAアクセラレータでの採用に限られ[4]、2024年現在では、ゲーム機を含めたコンシューマ向けのGPUにはGDDR6GDDR6Xが普及している[5][6]。また2022年にOpenAIChatGPTをリリースして以降、企業間で生成AIの開発競争が始まり、HBMの後継規格であるメモリのHBM3などの需要が急増している[7]。2024年には,HBM4がアナウンスされた[8]

関連項目

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脚注

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  1. ^ 【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】TSV技術で積層するGDDR5後継メモリ「HBM」の詳細 - PC Watch
  2. ^ [E3 2015]AMD,新世代GPU「Radeon R9 Fury」を発表。15cm強の短尺モデルから空冷,液冷,デュアルGPU構成までの4モデル展開に
  3. ^ AMD,次世代Radeonで採用する積層メモリ技術「HBM」を解説。キーワードは「高性能&低消費電力」
  4. ^ 株式会社インプレス (2018年3月20日). “【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 Intelなどプロセッサベンダーがけん引するHBM3規格”. PC Watch. 2020年4月12日閲覧。
  5. ^ Newsroom, NVIDIA. “10 Years in the Making: NVIDIA Brings Real-Time Ray Tracing to Gamers with GeForce RTX” (英語). NVIDIA Newsroom Newsroom. 2020年4月12日閲覧。
  6. ^ June 2019, Zhiye Liu 11. “AMD Radeon RX 5700 XT 50th Anniversary Edition Actually Looks Promising” (英語). Tom's Hardware. 2020年4月12日閲覧。
  7. ^ HBM3需要が急増、2025年までの注文が既に完売 | TEXAL” (2023年11月5日). 2024年3月23日閲覧。
  8. ^ 「AI時代に不可欠の「HBM」。容量も速度も飛躍したが、開発がさらに加速」(PC Watch, 2024年5月15日)

外部リンク

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