MG・Yタイプ
Yタイプは、1947年から1953年までイギリスのMGブランドで製造された小型スポーツサルーン(セダン)である。 最初のモデルYAが6131台、次のモデルのYBが1301台、コンバーチブルボディ(オープンボディ)のYTが877台(推定)の計8336台製造と推定されている[1]。
MG Y-Type | |
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車両寸法 | |
ホイールベース | 99-インチ (2,500 mm)[2] |
全長 | 164-インチ (4,200 mm)[2] |
全幅 | 59-インチ (1,500 mm)[2] |
全高 | 57 in (1,400 mm)[3] |
系譜 | |
先代 | MG VA |
後継 | MG ZA Magnette |
概略
[編集]第二次世界大戦前の1939年のロンドン・アールズコートでのモーターショーでYタイプのプロトタイプは既に発表されていたが、第二次世界大戦でイギリスの民需向け乗用車の製造が中止となり、MGのアビンドン工場も軍需向け車両などの製造を行っていたが、終戦後の1947年、MGの生産はMG Yタイプの“MG YA”より再開された。 シャシとサスペンションは、MINIの設計で有名なサー・アレック・イシゴニスの原設計を採用し、1938年に発売されたモーリス(Morris)ブランドで発売されたMorris Eight series Eを設計の基礎としている。 1950年に発表されたMGの2座スポーツカーである“MG TD Midget”に先駆け、前輪を独立懸架の不等長ウイッシュボーンとした。ブレーキは油圧式で、ダンパーも油圧式となっていた。ステアリング装置はラック&ピニオンでチルト機構が備えられた。ボディは全金属製で、レザーシートにレザートリム、ウッドパネル、ウッドフレームと豪華な内装が奢られており、4輪に油圧ジャッキが装備される小型高級車であった。サルーンボディにはスチールのスライディングルーフが装備されていた。
YAは、XPAG1250ccエンジンが搭載されSUキャブレーター(気化器)により46bhp/ 4800rpm、69.6 mph (112.0 km/h)の性能を発揮した。
Yタイプの販売は好評で、コーチビルダーによってコンバーティブル(オープンボディ)に改造される車もあり、1948年に4座コンバーティブルボディ(MGではTourerと呼ぶ)のYTが正規に製造される。気化器はSUツインで、エンジンはカムに手が加えられ、54.4bhp / 5200rpmとされた。 1951年YBにモデルチェンジ。(YBの登場で“YA”はさかのぼって“YA”とされた。)エンジンはYAと同じだが、リア・アクスルが改良されている。
1953年8月まで製造され、同年10月に後継モデルのMG Zタイプ Magnette(マグネット)にモデルチェンジを行った。 MGでは、サルーンボデイの車種は“Yタイプ”までがシャシー+ボディのセパレート構造であり、次の“Zタイプ”からモノコック構造となる。
脚注・出典
[編集]- ^ MG Yタイプのオウナー団体である“MG Y Register”で調査しているが、正確な生産台数は判明せずとされている。(シャシとボディが別の工場で生産され、シャシのみの販売もあったため)
- ^ a b c Culshaw; Horrobin (1974). Complete Catalogue of British Cars. Macmillan. ISBN 0-333-16689-2
- ^ “Second Hand car guide supplement”. Practical Motorist 6 Nbr 68: 768–769. (April 1960).