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Wikipedia:スリー・リバート・ルール

Wikipedia:3RRから転送)

スリー・リバート・ルール英語: three-revert rule、略称: 3RR)とは、「24時間以内に3度を超えて同じページ上で差し戻し(リバート) をしてはならない」という、編集合戦を未然に防ぐことを目的としたウィキペディア日本語版のガイドラインです。

編集合戦は、他者の編集の取り消しや差し戻しを繰り返した際に発生します。3RRはこれを水際で防ぐためのルールであり、違反する編集はWikipedia:管理者伝言板/3RRへの報告対象となり、投稿ブロックの方針により一定期間のブロックの対象となります。編集合戦にまで差し戻し合いが発展した場合、保護の方針により対象ページが全保護になる場合もあります。この場合、一定期間管理者以外がそのページを編集できない状態に陥る[注 1]など、他にも様々なデメリットが生じ、編集合戦は有害無益です。

本ガイドラインの実施における注意点として、3RRはあくまでも編集合戦の抑止が目的の相対的な目安であることに注意してください。厳密な3RR違反がなくとも、不適切な差し戻しを行った利用者は注意やブロックの対象となります。差し戻しを行う前に、その差し戻しは必要か、また差し戻し以外の解決手段がないか検討し、実際に差し戻しを行うとしても1回のみに留めることを強く推奨します。これを実施するにあたり、利用者間の意見の不一致が認められる場合は対話による論争の解決を試み、荒らしの対処にあたっては管理者伝言板保護依頼を活用してください。

3RR

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基本ルール

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スリー・リバート・ルール自体は、「24時間以内に3度を超えて同じページ上で差し戻し(リバート)をしてはならない」という非常に単純なものです。これを遵守すると、編集合戦をある程度未然に防止することが可能となります。

ただし、以下の点に十二分に注意してください。

  • 3RRは、24時間以内であれば3回までの差し戻しを許容するルールではありません
  • 3RRは、4回目の差し戻しを行った利用者を一方的に投稿ブロックするためのルールではありません。
  • 3RRは、3回以内に差し戻しを留めている利用者を放免するルールではありません。

編集合戦は差し戻しが繰り返された際に発生するため、回数に関わらず繰り返しの差し戻しは控えることが重要です。

よって、以下のような3RR違反に厳密には該当しない編集も不適切な差し戻し編集と見做されます。

  • 24時間を超えた、散発的な中・長期の差し戻し合戦
  • 同一利用者による、複数のページにまたがる差し戻し合戦
  • 不適切な差し戻しを指摘された後のさらなる差し戻し

また、ここでいう編集合戦には以下のような場合も含まれます。

  • 移動とその差し戻しの繰り返し(移動合戦
  • 削除とその復帰の繰り返し、または削除前の問題のあるページの再作成の繰り返し(削除合戦)

ただし、3RRは個々の編集者ごとの対立を念頭に置いており、不特定多数の場合には適用されません。一方、3RRを回避するために多重アカウントを用いた場合、あるいは集団(チーム)が個々に差し戻しを行った場合は、3RRとは別の観点から投稿ブロックの対象になります(Wikipedia:多重アカウントWikipedia:タッグチーム)。

また、「3RR違反でない」ことが「ある差し戻しが適切なものである」ことを直接的に保証することはありません。不適切、不誠実な差し戻しは、3RR以外の別のルールによる対処の対象となり、3RR本来の主旨を歪曲して引用することは、規則の悪用にあたります(Wikipedia:規則の悪用)。

「差し戻し」とは

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本ガイドラインにおける差し戻し(リバート)とは、他者の編集を一部であるか全部であるかを問わず、元に戻す行為をいいます。ウィキペディアでは、特定の編集を元に戻す行為を(誤用も含めて)「差し戻し」「リバート」「取り消し」「手動差し戻し」「巻き戻し」と多様に呼びますが、3RRの判定においてはどれも同じものとします。

差し戻しの際、いくつかの単語の加除を伴っていようと、他の変更を同時に行っていようと、他者の編集を元に戻しているならば、差し戻しと見なされます。複雑なケースでは、新しい文章をつけ加えつつ、論争のある文章のみは(それが除去であろうと加筆であろうと)差し戻すということもあります。これはしばしば、差し戻しではないという偽装として用いられますが、このタイプの編集も3RRのカウント対象に含みます。

3RR違反及び編集合戦を回避するには

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編集合戦の大きな原因は、編集内容に関する利用者間の意見の不一致です。このような場合、一番避けなければならないのは要約欄で自己意見を投げるのみの差し戻し合戦です。このような意見の不一致が認められた場合、まずはそのページのノートか、相手方の利用者会話ページにおいて編集内容について議論をし、意見交換が終了してからページの編集を行いましょう。どうしても議論がまとまらない場合は、合意形成のためのコメント依頼を提出するのもよいでしょう。意見の不一致が起きた場合は、対話による論争の解決を試みてください

また、前節での記述の通り、当事者以外の第三者の差し戻しは「原則として」3RRの適用範囲外となりますが、既に意見の不一致による差し戻しが行われている場合は、さらなる差し戻しによる介入をすべきではありません。このような介入を行えば、あなた自身が編集合戦や破壊行為に加担する結果になりかねません。論争解決のための議論がまだ行われていない場合は、当事者を議論へ誘導することも非常に重要です。

荒らし対応で3RRが懸念される場合

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荒らし編集を発見した際の基本的な対処として、まずは差し戻しを行って原状回復すること自体は問題ありません。ただし、荒らし利用者の中には、現状回復のための差し戻しを荒らしのある版へさらに差し戻してくる者がいます。こうした場合に再度の差し戻しを行っても、荒らし側もまた差し戻しを行うのが普通であり、結果として荒らしとの差し戻し合戦が発生します。ひどいものは、たとえ相手方が明白な荒らしであっても、「過度の編集合戦」としてブロックの対象となります。

荒らし利用者は自身に対する他者の反応を面白がるものであり、荒らしに対する執拗な差し戻しは、荒らしの餌となります。ウィキペディアの性質上完全には不可能ですが、荒らしへの最も有効な対処法は「無視」である(Wikipedia:認識を拒絶する)ことを強く念頭に置き、荒らしが楽しむ隙を与えずに迅速に編集不可能な状態に追いやってください(これには管理者の助けが必要です)。

よって、荒らしの内容如何を問わず(たとえ明白な誹謗中傷やプライバシー侵害といった内容のものであっても)、原則として以下の手順で対処してください(手順の1と2は前後しても構いません)。

  1. 荒らし編集を差し戻す
  2. Wikipedia:管理者伝言板/投稿ブロックに報告する
  3. 荒らしが差し戻しをしてきても無視する
  4. 管理者が荒らしをブロックする
  5. 改めて荒らしの編集を差し戻す(必要に応じて即時版指定削除タグの貼り付けや削除依頼も行う)

注意点として、既に他の利用者により差し戻しが行われ、それが荒らしにより差し戻されている場合は、手順の1をスキップしてください

また、荒らしが可変IPや多重アカウントの場合、追加で以下の対応も必要な場合があります。

  1. Wikipedia:保護依頼で該当ページの保護を依頼する
  2. 管理者がそのページを保護する
  3. 改めて荒らしの編集を差し戻す

差し戻しをしてくる荒らしへの対応として重要なのは、その行動をまずは封じることです。差し戻しは荒らしに対する抑止力にならず、有効な対抗手段は管理者による投稿ブロックまたはページの保護のみです。荒らしとの編集合戦は有害無益のため、通常の場合と同様、繰り返しの差し戻しは控えるようにしてください。

また、もしこうした適切な対処方法を知らないと思われる利用者が荒らしと編集合戦を行っている場面を目撃した場合は、その利用者の会話ページなどで、このガイドラインにある適切な対処方法を教えてあげてください。

3RRの例外とするもの

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慣習的に下記の例では3RRを適用しません。ただし、管理者伝言板や保護依頼を活用するなど、差し戻し以外による対応が可能か否かの検討が求められます。

荒らし対応

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原則として、荒らしの差し戻しは3RRにカウントしません。しかし、これは荒らしと編集合戦を行っても良いという意味ではありません。また、3RRに関係なく、荒らしではない編集を荒らしと決めつけて差し戻してはいけません(Wikipedia:荒らし)。

ただし、荒らし利用者がブロックされた後の破壊編集の差し戻しは明確な3RRの例外となります。

存命人物に関する不適切な編集

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存命人物の伝記(BLP)の方針に違反する記述(すなわち、誹謗中傷、プライバシー侵害、信頼できる出典の提示がない批判的な内容など)を、差し戻しないし除去することは3RRの例外になります。しかし、BLPに基づく除去は、それ自体がしばしば論争に繋がり、(特に公人の場合)その記述は適切と判断される場合もあります。BLP関連の差し戻しが3RRの例外となるのは、明白な違反がある場合のみであることに注意してください。明白とは言えないのであれば、通常のWikipedia:論争の解決の手順に従い対処してください。1つの判断材料として、過去にノートや削除依頼などである記述が既に不適切と判断されている場合は、その記述がBLP違反を含むものと判断して差し支えないでしょう。

重大なBLP違反はWikipedia:削除の方針のケースB-2に該当するため、単純な差し戻しだけではなく、削除依頼による手続きも行ってください。また、同様の問題編集を繰り返す利用者に対しては、再度差し戻しをするのではなく、荒らしと同じように管理者伝言板への報告またはページの保護での対処が最善です。

自己差し戻し

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自身の編集を差し戻す行為は、原則として3RRの適用対象外となります。しかし、編集内容の事前調査やプレビュー機能を活用することによってある程度防ぐことができます。実際に編集を行う前に、利用者サンドボックスで下書きを作成するのも非常に効果的です。連続投稿を減らすようにお願いするためのテンプレートなども存在するため、(特に自己差し戻しを含む)投稿は無いように努めるのが望ましいでしょう。

利用者名前空間

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3RRは、原則的に自身の利用者ページ(関連する会話ページとサブページを含む)上での差し戻しに対しては適用されません。利用者は利用者ページを所有してはいませんが、利用者名前空間はプロジェクトに関連した目的のもと、利用者自身のものであるという原則があるからです。ただし、会話ページに寄せられた他者によるコメントを除去すること(他者発言の差し戻し)は、基本的にアーカイブ化と個人攻撃の除去を除き、不作法であると考えられています。Wikipedia:ノートページのガイドラインも参照してください。

通知が主目的の取り消し

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上記の通り、編集者間に対立が起こったときは、ノートや会話ページでの対話による解決が望まれます。しかし、アカウントの種別や環境、設定によっては、そうした対話の働きかけに相手が気づかない場合があります。

このような場合、あえて再度の取り消しを行い、編集要約から相手を議論場所に誘導することができます。合わせて「編集合戦回避のためにこれ以上は自分からは取り消しをしない」という旨を宣言すれば、その差し戻し編集は編集合戦の回避を意図するものだと周りにも理解してもらえるでしょう。3RRの目的は編集合戦の抑止であるため、このような場合は3RRの例外となります。ただし、ウィキペディア日本語版においては、新規利用者への取り消し(および巻き戻し)通知はされないことに注意してください。

この方法が有効である1つの理由として、通知がなされない場合であっても、相手が履歴から差し戻しをしている場合、必ずあなたの差し戻し版の要約を目にすることが挙げられます。同時に、相手の「議論に気づかなかった」という言い訳を塞ぐ手立てにもなります。

3RRの実施にあたって

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副次的な目的

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  • ウィキペディアの品質向上のためのイロハを理解しない利用者の教育
  • 具体例の提示による、利用者間の共通理解の構築

特記事項

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  • 3RR方針への違反は、Wikipedia:管理者伝言板/3RRへ掲示することで、管理者と該当利用者の情報を共有できます。
  • 過度の差し戻しによる破壊行為は、Wikipedia:管理者伝言板/投稿ブロックへ掲示することで、管理者と該当利用者の情報を共有できます。
  • 不適切な差し戻しを繰り返し行う利用者に対して、コメント依頼投稿ブロック依頼を提出できます。
  • 3RR違反ののちブロックされた利用者に十分な反省が見られる場合、管理者は裁量によってブロックを解除できます。

論争に管理者が関わっている場合

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管理者は自分自身がページ内容の議論に関わっている場合、差し戻しの相手方を3RRを理由に投稿ブロックしてはなりません。代わりに、Wikipedia:管理者伝言板/3RRに掲示して他の管理者の判断を仰ぐべきです。ただし、相手が荒らしやスパムの場合はこの限りではありません。

3RR違反をしてしまった場合

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まだブロックされていない場合

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もし、誤って3RR違反してしまったと自覚した、あるいは他の利用者から3RR違反を指摘された場合、まず当然のことながらそれ以上の差し戻しは行わないでください。続いて、既にノートや会話ページで議論が始まっている場合は、それに参加し、これ以上は差し戻しをしないと宣言してください。議論がまだ始まっていなければ、自分から議論を開始してください。既にWikipedia:管理者伝言板/3RRに報告されていれば、同様に、これ以上は差し戻しをしないと宣言してください。

この対処を行えばブロックされないという確実な保証はありませんが、反省の態度が受け入れられれば、ブロック対処が見送りになる可能性はあるかもしれません。

3RR違反でブロックされた場合

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まず、ブロック理由が本当に3RR違反であるか確認してください。ブロック理由に「編集合戦」とある場合は、必ずしも3RR違反とは限りません。3RR違反以外でのブロックの場合は、その規定での対処に従ってください。 

3RR違反でのブロックと確認できた場合は、24時間かそれに近い期間内に、3度を超える差し戻し、または不適切な差し戻しの繰り返しを実際に行ったかを確認してください。

  • 行ったならば、自身の利用者会話ページにて弁解を行うか、ブロックした管理者または他の管理者にメールを送り、誤りを認めてブロック解除してもらうよう頼んでください(当然、解除されないかもしれません)。
  • 行っていないならば、自身の利用者会話ページにてブロック対処の正当性についての検討を求めるか、ブロックした管理者または他の管理者にメールを送り、礼儀正しくその事実を指摘して、ブロックを解除するよう頼んでください。

注釈

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  1. ^ Wikipedia:管理者伝言板#保護ページの編集依頼で管理者に全保護中のページの編集を依頼することができます。ただし、管理者に至っても、許される編集はWikipedia:保護の方針#単純な修正に該当するもののみです。よって、編集合戦に関与している記述の編集などは、依頼しても却下されます。

関連項目

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