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利用者:Hnishy

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2007年10月アカウント作成。主な分野はチェスとウォーゲーム、その他室内ゲーム全般、軍事と戦史(特に海戦)。本業は英和翻訳屋。チェス関連の記事は粗くても訳しといてくれたら、私が後で仕上げるか もしれません。

誰でも実践できる翻訳の心得 5 箇条

執筆は自分の知っていること、調べたことを母語で書くだけです。翻訳は外語の文章を正確に理解し、知らない部分を(外語・母語の両方で)綿密に調べ、まったく系統の違う母語で的確に表現するのです。その意味では翻訳は執筆より難しいということをまず認めてください。翻訳するより母語の信頼できる文献を集めて書くほうが楽な場合も多く、間違いも減るはずです。

その上で具体的には……

  1. まともな辞書を手に入れて使う。 収録20万語以上。『リーダーズ+プラス』か『ランダムハウス大英和』の入った電子辞書がいいでしょう。高校で使っていた学習用辞典(語数が少ない)とか、英辞郎(情報が低質)とかは論外ですので。英英辞典を併用すればもっとよい。もちろん当該分野の専門辞書も最低1冊は必要。
  2. 知らない分野に手を出さない。 人間の使う自然言語では、背景情報でわかる部分はどんどん省略されます。つまり英語のよくわかる人でも、背景を知らないといくらでも誤読が生じます。日本語で知らない分野の文章を読む場合を考えてみてください。詳しい分野がなければ、具体的な内容の短い項目を選んでください。
  3. 辞書は引きまくる。 特に固有名詞の発音(または慣用表記)は必ず辞書かGoogleで確認してください。ページ名からいきなり読みが間違っているのも見かけます。また自分の書こうとする日本語がほんとうに存在するのか、意味用法は正しいか、国語辞典や専門辞書もたんねんに引いてください。辞書を引きまくることはあなたの知識を増やしていきます(記憶力がよければ……)。
  4. かならず一度は読み返す。 意味不明の箇所があったり、話の筋が不自然になっていたら、たいていどこかに誤訳があります。できれば半日以上時間を置いてから読み返すのがよろしい。たまには半年前にやった翻訳を読者の目で読み返してみるのも有効。推敲の時間はあなたのスキルを少しずつ上げていきます。
  5. 不明点をごまかさない。 特にWikiなんだから他の人が直しやすいように、(*?)とマークを付けるか、原文のままでもいいでしょう。編集画面で<!--  -->ではさむと表には表示されません。うわべはこなれた日本語だが、実は誤訳やごまかしというのが一番迷惑。全文つきあわせないと直せません。ごまかしてもいつかは必ずばれて恥をさらすだけです。


・・・それにしても翻訳記事には誤訳が多い。原文と見比べた上で誤訳が5個以上ありそうなものには

↑誤訳多数のため。改訳を待つ。

を貼っていますが焼け石に水かもしれません。これまでチェックした結果からざっと試算してみると、日本語版に含まれる誤訳の数はおそらくすでに数十万(重大なものだけで数万)のオーダーで、毎日100以上のペースで増え、大半はそのまま放置されているようですから。誤訳をまき散らしながら、利用者ページで「自分は何ページやった」とか自慢する人たちがいるんだからどうしようもない。量に感心してくれるのは質のわからない人だけなのに……明らかに「誤訳の増える速度」>「誤訳訂正の速度」です。まあ百科事典だと思うから腹が立つので、巨大な雑誌(同人誌)だと思えばよろしい。

プロジェクト文書や用語にも妙な訳が多いのは大問題。

  • Wikipedia:正確さに疑問がある記事の誤訳が3年放置されていたのには呆れた。
  • 「曖昧さ回避」のambiguityは本来「多義性」であろう。「多義語の振り分け」とか。
  • personal attackは「人格攻撃」。間違ったことをした利用者がその件について批判されるのはあたりまえ。ただし批判がpersonality(人格)に及んではいけない。しかし現在、これを「個人攻撃」としてあるため、愚かな行為に対する批判の腰が引けているんじゃないか。
  • 英語版ではdiscussのページにけっこう主観的な感想が書いてあったりする。主観的表現の衝動を裏に吸収してるから、表(記事本文)には客観事実だけが残る。ところが日本語は「ノート」としたため、記事の補足みたいで区別が明瞭でない。だからくだらんエッセイが記事のほうにあふれ出す。「相談」に(そして利用者ページの「ノート」は「会話」に)しておけばよい。