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Wikipedia:素晴らしい記事を書くには

Wikipedia:EJから転送)

この文書は、「記事を執筆する」で説明されている基本的な要点に沿って書かれた記事を、さらに「完璧な記事」にまで育て上げる方法について解説しています。

素晴らしい百科事典の記事は、主な部分ではよく調査された信頼できる資料に基づいています。他の執筆者間で表記の統一性を保つために、スタイルマニュアル表記ガイドに沿っています。色や太字による表記は最小限です。文章は分かりやすく具体的で明確な表現がなされています。リンクは関連する事柄に対して適度に行われます。

執筆の前に下調べをする

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記事の主題について、まだ知らないことがたくさんあるかもしれません。検索エンジンを使って下調べするのはよく行われる方法ですが、百科事典の執筆には簡単に検索した情報だけではとても不十分です。図書館の蔵書を調べたり、文献のデータベースを検索したり、他の百科事典なども参考にしたりしましょう。

特に学術的な記述にとっては、他の資料からまとめられた二次資料が役に立ちます。少数派の見解を定説や主流の見解のように書くことは推奨されていないため、個々の資料を多数派あるいは少数派の見解か、また何次資料なのか評価することも役に立ちます。

また、他言語版のウィキペディアの同じ主題の記事を読んだり、ウィキペディアの検索機能を利用して関連する項目を調べてみましょう。既存の項目の編集をするのなら、過去の編集履歴を参照して、今までどのように記事が更新されてきたのかを参考にしてください。

記事のスタイル

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記事の内容の順番は、記事本文に入る前に、最初に情報を告知するハットノートが配置され、次に基礎的な情報を提供するInfoboxが配置され、そして定義と要約が書かれた導入用の文章が書かれます。そして、続く記事本文では、主題は情報のまとまりごとにセクションに分けられて説明され、最後に出典や関連情報が提示されます。

冒頭の段落は明確で簡潔な定義から

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冒頭の段落は、明確で簡潔な定義で始めてください。また、記事の分類に役立つキーワードへとリンクしてください。例えば、チャールズ・ダーウィンの記事は、次のような文で始めるべきではありません。

チャールズ・ダーウィンは、『種の起源』の出版で議論を引き起こし……

次のような文で始めるべきです。

チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin, 1809年 - 1882年)は、進化の近代的な理論を提唱した19世紀の生物学者である。

ここで述べるのは簡単な例であり、ガイドラインに従った例は、導入部の第1段落の例人物における例に挙げられています。

読者に文脈を提供する

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冒頭の段落でよくみられる問題は、専門用語を使った説明文で始まっていることです。あなたにとって説明の必要もない専門用語は、読者にとっては必ずしも明らかではありません。例えば、次のような文です。

フォード・サンダーバード(Ford Thunderbird)は、シボレー・コルベットの後継として考え出され、1955年式として生産に入った。

この例では、フォード・サンダーバードの基本的な性質について一言も述べていません。つまり、それが自動車であるということを、読者は知っていると決め付けています。次の冒頭文はこれを改良したものです。

フォード・サンダーバード(Ford Thunderbird)は、フォード社がアメリカ合衆国で製造した自動車である。

続いて定義を補足する

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簡潔な定義だけでは、本当に最低限のことしかわかりません。続いて、その主題をさらに特定できるような具体的な説明を簡単に加えていくことで、冒頭の第1段落を作成します。どうしてその主題が知られるようになったかとか、有名な出来事など、特筆性を定めることも良いでしょう。冒頭の段落を読むだけで、その主題についておおまかな理解が得られるようにしてください。例えば次のように。

ブリタニカ百科事典(ブリタニカひゃっかじてん)は、英語で書かれた百科事典である。110人のノーベル賞受賞者と5人のアメリカ合衆国大統領を含む4,000人以上の寄稿者と専任の編集者約100人によって書かれており、学術的に高い評価を受けている。

導入部:続いて要旨を提供する

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続いて第2段落以降では、記事の重要な点を簡単にまとめることで導入部を作成します。導入部は記事本文がはじまる前のものです。導入部は、それ自体が小さな百科事典の記事となります。

記事本文

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導入部に続いて、主題を解説する本文が始まります。記事本文は、いくつかのセクションに分けた方が読みやすくなります。文章を大まかに分類し、セクションの内容を簡単に説明した見出しをつけます。それぞれのセクションも関連のある順番にすることで、通して読んだ時に理解しやすくなります。

分量のバランスに注意

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記事本文、参考文献など、それぞれの節の長さのバランスを取ってください。主題については少しの文章しかなくて、巨大な関連項目のリンクが並べられているのでは、あまり意味がありません。

もし特定の事柄に関する記述が他に比べて膨大になったなら、記事の分割も検討してみてください。ほかの項目よりも記述が多くなったのでバランスをとるという理由で、意味のある記述を削除する必要はありません。一般的には、他の記述が足りないか、節の、あるいは記事の分割が有効です。

内容に関連するリンクだけを作成する

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リンクが多すぎると、見づらく、わかりにくくなります。内容に関連するリンクだけを作成してください。同一語に対してすべての出現箇所でリンクしないでください。

画像を付け加える

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画像を付け加えると、記事がより解りやすくなります。パブリックドメインの画像資源では、著作権フリーの画像が数多く紹介されています。画像を記事に掲載するには、ファイルのアップロード機能ウィキメディア・コモンズを使用してください。外部のウェブサイトの画像には直接リンクしないでください。

分かりやすく具体的に説明する

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専門用語には解説を

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一般にあまり馴染みない専門用語(特に法律用語、科学技術の用語など)を使う際はできるだけわかりやすい表現にするか、用語に必要最小限の説明をつけてください。その項目の閲覧者が、法律科学などの分野を専攻していたり、または専門的な知識を持っているとは限りません。ですから、専門的な用語が閲覧者に理解されないかもしれません。

専門用語を解説している項目へリンクを張れば、複数の場所に同じ説明を追加する手間を省くことができます。理想は、あることがらを説明するのに使用した全ての専門用語にリンクを張って、そのリンク全てに解説を付けることです。そうやって、専門外の人でも十分に理解できるような記事の構成を目指すべきです。

曖昧な記述は避ける

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「モンゴメリー郡は18あり、そのほとんどはリチャード・モンゴメリーにちなんで名づけられている」といった、曖昧な記述は好ましくありません。内容は正しいのかもしれませんが、読者は、自分で一つ一つ調べない限り、この情報に確信を持つことはできません。曖昧な記述が増えてゆけば、ウィキペディアの信頼性を揺るがしかねない問題となります。

フィクションを明確に区別

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映画や小説などのフィクションに関する記事を書くときは、事実と、フィクション上の物事とを区別できるようにしてください。例えば、次のような書き方にはしないでください。

サイモン・カースレイク(Simon Kerslake)は、イギリス保守党所属の下院議員である。

これでは、よく知らない人が読んだら、「サイモン・カースレイク」というイギリスの政治家が本当にいると誤解しかねません。次のように必ず、主題となっている物が登場する作品の名称とその作品が属すジャンル(小説映画など)を、導入部に明記してください。

サイモン・カースレイク(Simon Kerslake)は、ジェフリー・アーチャー小説めざせダウニング街10番地』の登場人物である。

作品についての単なるあらすじ紹介のような記事は歓迎されません。ある作品の登場人物リストを作成するよりも、その作品が持つ文化的な価値や社会への影響について述べる方が、百科事典の記事としてずっとふさわしいはずです。百科事典の記事としてあまりに過剰な内容は整理してください。

雑多な内容は整理する

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人間が短期間記憶して処理できる情報量には限界があります。長大なリスト、だらだらと長い文章、雑多な内容の箇条書きなどは、多くの読者にとって不快です。リストを階層化したり、段落構造を導入するなどして、内容を整理してください。整理するとは単に削除するということではありません。

変更は統合する

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文章に変更を加えるときは、ページの最後尾に挿入したい文章を書き加えるのではなく、前の文章とスムーズにつながるように編集してください。

表記スタイルに関する注意点

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表記ガイドには、語調、句読点や全角半角の使い方、仮名遣いに漢字を避けること、人物には敬称を避け、いきなり略語を使わないといった、個々の執筆者間での表記の統一性を保つための様々な指針が定められています。出典を明記するには出典情報の記載方法が書かれています。

文字飾りには凝りすぎない

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強調や文字色などの文字飾りに凝りすぎるとかえって読みにくくなり、加筆もしづらくなります。あなたのパソコン画面で見えている通りに他の人のパソコン画面で表示される保証もありません。文字飾りは必要のある時にだけ使ってください。

強調による太字は、記事の書き始めの、記事名を示す語を含む導入文で使われます。それ以外の文章中では、特別の必要がない限り、記事名を示す語を太字にはしないでください。また、文中で太字を多用しないでください。

他言語表記は控えめに

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他言語表記は控えめにしましょう。付加的な情報として他言語を利用することは良い方法ですが、他言語に依存するような文章は避けてください。本文にある外来語については、それが独立した別ページになりそうな場合、特にネイティブな表記を併記する必要はありません。

注意:その外来語がブラケット[[]] で囲まれて別の記事へのリンクとなっている場合には、原語の表記を併記しないでください。これは記事名の付け方にある「括弧内に原語を併記しないこと」というルールに従うものです。ただし、[[ユニコード|ユニコード (Unicode)]]のようにパイプ記号(ページの編集参照)を用いる場合や、曖昧さ回避の場合にはこの限りではありません。

記事名が外来語の場合には、冒頭の定義文でその言葉が出てきたときに、括弧内に他言語の原語の表記を併記しましょう(Unicodeが使えます)。カタカナ表記に曖昧さがあるような場合には特に役立ちます。

仲間たちの協力を仰ぐ

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記事の質を向上させるには、数人のウィキペディアンでキャッチボールをするように扱うのもいい方法です。ノートでトピックを磨いたり、確認を取ったり、疑問点を書いてください。異なる解釈や情報源を知ることができるのは、実に興味深いことです。それぞれの分野の専門的な執筆者が集まっているウィキプロジェクトウィキポータルで協力を呼びかけてみましょう。

分野を越えていろいろな人たちからの批評を仰ぎたいとお考えなら、査読依頼の仕組みを活用し、批評を項目に反映させてより良いものにしていきましょう。執筆コンテスト月間強化記事賞を目標とするのも良いでしょう。査読を経た記事は秀逸な記事の選考へ提出し、さらなる批評を経て秀逸な記事への選出を目指しましょう。

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