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「洗濯板」の版間の差分

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2007年4月8日 (日) 15:18時点における版

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洗濯板とタライ

洗濯板(せんたくいた)とは、日本において古来から用いられてきた洗濯のための道具。自動洗濯機の出現によりほとんど用いられなくなったが、最近は靴下などの汚れの酷い部分をあらかじめ予洗いしたり、少量の洗濯を器具として小型・プラスチック素材の洗濯板が開発され、再発見されてきている。

材質と構造

洗濯板は一枚の長方形の木材からなり、洗濯に用いられる表側とそうでない裏側とがある。表側には木材の長い辺に対して垂直方向に鋸状の切り込みがあり、これに水に濡らした洗濯物を押しつけながら洗濯物を往復させることによって洗濯が行えるようになっている。

洗濯板の使用における洗濯の原理

洗濯物は大抵の場合は繊維品であり、洗濯板に押しつけられることによる圧力と摩擦にある程度まで耐えることができる。一方、洗濯物にとりついた汚れは水に溶けやすく、洗濯物が水に濡れている環境では、洗濯板上での圧力と摩擦とに洗濯物ほどに耐えることができない。その結果、汚れは分解・剥離して洗濯物から分離し、分離した汚れは水によって洗い流されるが、洗濯物はその姿をとどめることになる。これが洗濯の原理である。

洗濯板を用いた洗濯のコツ

洗濯板を用いるかどうかにかかわらず洗濯に不可欠なのはである。まず洗濯物を水につけ、汚れが分解・分離しやすくすることが必要である。

洗濯に要する水はもともときれいであることが望ましい。さらに、水は分離した汚れを流し去る役割も果たすため、常に入れ替わるのが望ましい。

かつては大量の水が確保できる川辺が洗濯板を用いた洗濯に最適な場所であった。しかし、川辺が遠いところではやむなく井戸端が用いられた。しかし水道が発明され普及すると、蛇口の近くにたらい桶を置く環境が好まれるようになった。

きれいな水をえつつ洗濯板上を洗濯物が往復しやすいようにするには、それらのものをなるべく近くに配置することが望ましい。結果的に、洗濯物はたらい桶の中に、洗濯板はたらい桶からはみ出す程度の位置に置かれることとなる。現在では洗濯板の強力な助け手である洗濯用洗剤を用いることができる。

洗濯板の限界

洗濯板は平面であるために、形状の複雑である洗濯物の洗濯には適さない。また、こびりつく力の強力な汚れや分解しにくい汚れに対しては効果が発揮できない。たとえばの洗濯に洗濯板の使用は全く不適切であり、靴の汚れに対して効果的なたわしブラシを用いることになる。

また、洗濯板による圧力と摩擦に耐えられないほどの弱い素材からなる洗濯物の洗濯には洗濯板を用いないのが賢明である。

洗濯板を用いた洗濯には時間と労力を要する。洗濯板を用いた洗濯に従事する者に対する負担は大きく、非効率的である。

洗濯板の現状

自動洗濯機の発明と普及に伴って洗濯板の使用はもはや日本人の日常ではなくなったが、日本政府は1994年3月に、洗濯板を国の文化財に指定するための文化財保護法改正案を提出した。

貧乳

洗濯板は、転じて胸が小さいこと、いわゆる貧乳を指す。同様の表現にまな板があるが、洗濯板の場合、胸が平らなことに加えて、肋骨が出ている感じも表現されている。ある種の特殊な趣味の持ち主にとってはたまらないものがある。

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