「トカイワイン」の版間の差分
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*トカイ・アスー・3-6プットニョシュ (Tokaji Aszú puttonyos) |
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**136リットルに対してプットニシュ(25キログラム)と言う単位で貴腐ブドウが何杯使われているか |
**136リットルに対してプットニシュ(25キログラム)と言う単位で貴腐ブドウが何杯使われているかを表している貴腐ワインで「トカイ・ワイン」と言えば普通はこの貴腐ワインのことである。アスー・エッセンシアで記したとおり現在の規格では、貴腐ブドウの使用量ではなく出来上がったアスーワインの糖分含有量によって3~6プットニョシュおよびアスー・エッセンシア、5階級に分類される。貴腐ブドウの使用量以上に、エッセンシアやサモロドニとの醸造技法の違いがアスーの特徴であり、貴腐ブドウと貴腐化していないブドウをそれぞれ一次発酵後にブレンドした貴腐ワインがアスー(Tokaji Aszú)である。また2年以上の熟成期間を経てから市場に卸されることも特徴である。 |
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*トカイ・サモロドニ (Tokaji Szamorodni) |
*トカイ・サモロドニ (Tokaji Szamorodni) |
2008年10月11日 (土) 07:44時点における版
トカイワインまたはトカイ(ハンガリー語:Tokaji, 英語:Tokay)は、ハンガリーのトカイ(Tokaj)と周辺の地方(トカイワイン地区)で作られるワインである。またトカイワイン地区の北端はスロヴァキアの国境と接しており、スロヴァキア側で作られた貴腐ワインもTokajiと表記することがEUの採決により許されている(同時にそれ以外の国や地方の貴腐ワインをTokajiあるいはそれに類する表記で販売することは禁止された)。
トカイワインには、主にフルミントと呼ばれるブドウ品種が用いられる。その他にトカイワイン地区で栽培されているブドウ品種はハールシュレヴェルー、イエローマスカットなどで、一般的にはこの3種をブレンドして使うが、単一種によるワインも作られる。「トカイワイン」はトカイ貴腐ワインとほぼ同義に使われる名称であるが、トカイ地区ではそれ以外に辛口白ワインとしてのフルミントや、最近では遅摘みブドウによる甘口白ワイン(アイスワイン)なども生産されている。貴腐ワインやアイスワインの瓶は一般的なワインのもの(750ml)よりも小さめで500mlのものが標準サイズである。フランスのソーテルヌ、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼと並ぶ世界三大貴腐ワインのひとつに数えられる。フランスのルイ14世に「王のワイン、ワインの王」と呼ばれた逸話は有名である。あまり知られていないがシューベルト作曲の「トカイワイン」という歌曲作品がある。
- トカイ・エッセンシア (Tokaji Essencia)
- ボトリティス・ シネレア菌の影響で貴腐化したブドウのみを使い、圧搾機にかけず自然の重みで搾り出された果汁を自然発酵させた物。よってアルコール度数は10%未満と低く、糖分が非常に高い。グラスで普通のワインのように飲むと高い糖分のために血糖値を瞬間的に高くするので、専用の匙などで「一口だけ」が推奨される飲用法である。アスーの規格改正で生まれた階級のアスー・エッセンシアと区別するために「ナチュラル・エッセンシア」というラベルで販売されていることもある。
- トカイ・アスー・エッセンシア (Tokaji Aszú Essencia)
- トカイ・ワイン規格の更新によって生まれた貴腐ワイン、アスーの階級。それまでは136リットルの樽の中に、プットニというトカイ産地の伝統的なブドウ籠で何杯分の貴腐ブドウ(1籠25Kg)が含まれているか、という規格であったが、更新後はリッターあたり何%の糖分が含まれているかによって、3~6プットニョシュのランク付けを行うことになった。しかし当り年には6プットニョシュ以上の糖分を含む貴腐ワインができるために、6プットニョシュ超級として「アスーエッセンシア」という新しい階級が生まれた。
- トカイ・アスー・3-6プットニョシュ (Tokaji Aszú puttonyos)
- 136リットルに対してプットニシュ(25キログラム)と言う単位で貴腐ブドウが何杯使われているかを表している貴腐ワインで「トカイ・ワイン」と言えば普通はこの貴腐ワインのことである。アスー・エッセンシアで記したとおり現在の規格では、貴腐ブドウの使用量ではなく出来上がったアスーワインの糖分含有量によって3~6プットニョシュおよびアスー・エッセンシア、5階級に分類される。貴腐ブドウの使用量以上に、エッセンシアやサモロドニとの醸造技法の違いがアスーの特徴であり、貴腐ブドウと貴腐化していないブドウをそれぞれ一次発酵後にブレンドした貴腐ワインがアスー(Tokaji Aszú)である。また2年以上の熟成期間を経てから市場に卸されることも特徴である。
- トカイ・サモロドニ (Tokaji Szamorodni)
- アスー(アスーエッセンシアと3~6プットニョシュの貴腐ワイン)が、貴腐ブドウと貴腐化していないブドウをそれぞれ別々に一次発酵させてからブレンドして作られるのに対して、貴腐ブドウとそうでないブドウとを選別しないでそのまま作ったワインである。また発酵を人工的に止めることはせず酵母が自ら活動を止めるまで任せておくという、より伝統的な醸造法を取ることも特徴で、醸造技術ではなくその年の自然状況に大きく影響されるため、アスー以上にヴィンテージに意義のあるワインである。現在はアスーの影に隠れてしまったが、歴史的に「トカイ・ワイン」の名を広めたのはこのサモロドニのことであったと言われる。スイートの場合、当り年ものは3プットニョシュ以上の糖分を含むことも稀ではなく、セプシ・イシュトヴァンの2003年サモロドニは糖分含有量が5プットニョシュに相当するものである。またドライの場合、貴腐ワイン独特の香りを合わせもつフルーティな辛口ワインとなる。
- その他
- 上述3種(エッセンシア、アスー3~6プットニョシュ+アスーエッセンシア、サモロドニ)以外には、フルミントの辛口ワインなどが作られている。また最近ではアイスワインも生産しており、その中にはセプシやロイヤルトカイなど世界的に有名なワイナリーが含まれている。
関連項目
- トカイのワイン産地の歴史的・文化的景観(世界遺産)