Atom (プロセッサ)
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開発コード名で「Silverthorne」「Diamondville」と呼ばれていたもので、インテルの組み込み機器向けプロセッサのブランド名のこと。元々インテルはARM系プロセッサを自社開発してきたが、その将来性に限界が見え始めたとしてMarvellに「XScale」部門を売却した。その後組み込み機器向けの市場に出す製品ラインアップを揃える上で開発したIA32命令を搭載したCPUである。
命令セット
本CPUに搭載されている命令はCore2と完全互換であるとされている。つまりx86命令、x87命令、そしてMMX,SSE,SSE2,SSE3,SSSE3などの拡張命令を搭載している。さらにIntel64にも対応し64bitOSも動作する。
回路仕様
約4,700 万個のトランジスタにより構成されており(これは現在のIA32プロセッサの中では少ないほうである)7.8mm×3.1mmというチップサイズを実現している。また従来どおりHi-k メタル・ゲートの 45nm プロセスルールで製造される。省電力化が徹底されておりIntelのCPU史上最低の動作電圧を誇り、省電力性ではVIA Edenに比肩する。最大 1.8GHzまでの動作周波数に対応し電圧を変化させることで要求性能に適応することができる。またその電圧変化に応じてTDPは 0.6 ~ 2.5 ワット程度となる。
ターゲット市場
Intelは自身のホームページでUMPCや組み込み機器向けに出荷するとしている。事実、ウィルコムの新たなPHS端末向けにSHARPがこの「Atom」を採用した端末を開発する予定であると発表している。