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テイルズ オブ シンフォニア

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テイルズ オブ シンフォニア
ゲーム
ゲームジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 ニンテンドーゲームキューブ
プレイステーション2
開発元 ナムコ・テイルズスタジオ
発売元 ナムコ
(現・バンダイナムコゲームス
キャラクターデザイン 藤島康介
メディア GC:GC用8cm光ディスク 2枚組
PS2:DVD-ROM 1枚
プレイ人数 1〜4人
発売日 2003年8月29日(GC)
2004年9月22日(PS2)
売上本数 日本の旗32万本(GC)
アメリカ合衆国の旗53万本(GC)
日本の旗40万本(PS2)
レイティング CERO: 全年齢
ESRB: T (Teen)
PEGI: 12+
OFLC: M15+
コンテンツアイコン 暴力、言葉・その他 (PEGI)
小説
著者 結城聖
イラスト 松竹徳幸
出版社 スーパーダッシュ文庫
巻数 全3巻
小説
著者 矢島さら
イラスト 中嶋敦子
出版社 ファミ通文庫
巻数 既刊5冊
漫画
作者 壱村仁
出版社 マッグガーデン
掲載誌 月刊コミックブレイド
発表期間 2005年3月 - 2007年3月
巻数 全5巻+外伝1巻
OVA:テイルズオブシンフォニア
THE ANIMATION
監督 外崎春雄
キャラクターデザイン 藤島康介、松島晃
アニメーション制作 ユーフォーテーブル
製作 フロンティアワークス
ジェネオンエンタテインメント
発売日 1巻:2007年6月8日
2巻:2007年8月10日
3巻:2007年10月24日
4巻:2007年12月21日
テンプレート - ノート

テイルズ オブ シンフォニア』 (TALES OF SYMPHONIA) は、2003年8月29日にナムコ(現・バンダイナムコゲームス)から発売されたニンテンドーゲームキューブ(以下GC)用RPG2004年9月22日にはプレイステーション2(以下PS2)用に移植された。

概要

テイルズオブシリーズのメインタイトル第5作目。略称は「シンフォニア」、もしくはタイトルの頭文字をとって「TOS」。テイルズ独特の固有ジャンル名は「君と響きあうRPG」。また、『テイルズオブジアビス』では「響きあう物語」と表記されている。

The 8Th CESA GAME AWARDS 2003-2004 優秀賞を受賞。シリーズ中、海外累計販売本数で最高の数字をマークしている作品でもある(全世界累計では約160万本[1])。

GC版の発売時には、本作と連携したGC本体の限定色仕様である「シンフォニックグリーンエディション」と同時発売された。

キャラクターデザインは藤島康介。テイルズオブシリーズの中でも特にキャラクター(以下キャラ)支持の高い作品の一つとなった。また、シンフォニアチームが結成されて初めての作品ということもあり、従来のテイルズオブシリーズの作品とは作風が一線を画し実験作的要素が強いものの、「あらすじ」など本作で採用されて以降シリーズ定番となったシステムもある。

本作では作曲の担当も従来と趣が異なっており、これまでは戦闘曲・主要イベントなどは桜庭統、主なタウンマップやダンジョンなどは田村信二という編成だったが、本作ではシルヴァラントでのマップや一部の戦闘曲は主に田村、テセアラやデリス・カーラーンでのマップや多くの戦闘曲は桜庭という編成で作曲が行われた。その結果、シルヴァラントでは比較的ポップな印象を与える曲が多く、序盤を明るくイメージ付けている。逆に、テセアラ以降は重厚な曲が中心となり、どんどんシリアスになっていく物語を象徴している。

2005年7月7日にはPS2 The BESTとして廉価版が発売された。

月刊コミックブレイドでは壱村仁による漫画版が連載され、2007年にはOVA版『テイルズオブシンフォニア THE ANIMATION』がリリースされた。

2008年6月26日に、本作から2年後の世界が舞台の続編となる『テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士』がWiiで発売された。

ストーリー

現在から4000年をさかのぼるはるかな昔、世界は邪悪な闇の種族ディザイアンが起こした古代戦争のさなかにあった。勇者ミトスは聖地カーラーンで女神マーテルと契約を結び、ディザイアンを封印し戦争を終結させ、世界を救った。その際、ミトスは命を落とした。

時は流れ、封印されたはずのディザイアンが再び現れ、シルヴァラントに恐怖をもたらす。ディザイアンは人間を支配し、拉致した人間を収容する「人間牧場」と呼ばれる生体実験施設を各地に造営するなど、おぞましい所業を繰り広げていた。ディザイアンの支配と世界の衰亡に喘ぐ人々は、「神子」の登場を心待ちにしていた。

物語の舞台は、伝説と共にあるマーテル教会聖堂に近い集落、神託の村イセリアから始まる。ある日、学校でロイドは幼馴染の少女コレットに神託が降りたことを知った。コレットは、マナの搾取により衰退しつつあるシルヴァラントを救うため、神子として世界再生の旅を始めることになる。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


世界観

本作には『テイルズオブファンタジア』と共通する場所やキャラ、設定などが存在する。そのため、ユーザー間では「TOPの過去の世界ではないか」と噂や議論が交わされたが、画集『テイルズオブシンフォニア イラスト集』での藤島康介といのまたむつみとの会談の中で、テイルズオブシリーズの生みの親である吉積信プロデューサーが「シンフォニアはファンタジアと同じ時間軸にある話」と述べている。

作品の舞台は、パラレルワールドとして背中合わせに存在する2つの世界「シルヴァラント」と「テセアラ」。両者の世界は次元の壁に阻まれているため通常は互いに行き来が出来ないが、特殊な技術を用いた飛行機械などで往還している者もいる。

シルヴァラントとテセアラは、互いに「マナ」と呼ばれる生命の源となる力を共有しており、一方にマナが偏在すればその世界が栄え、他方はマナが搾取され衰えるという危うい均衡関係にある。現在はシルヴァラントのマナが枯渇しつつあり、死滅の危機に瀕していた。そのためシルヴァラントに住む人々は世界の死滅を恐れ、この状況を救えるマナの血族「神子」に願いを託した。

同時に、この世界に住む主要な種族である人間、エルフハーフエルフの三種族間には、深刻な差別問題が存在。ハーフエルフは人間、エルフの両方から差別を受けており、作中でも何度も争いが起きている。

システム

戦闘システム

マルチライン・リニアモーションバトルシステム

テイルズオブシリーズは伝統的に「リニアモーションバトルシステム」と呼ばれる戦闘システムを採用しているが(詳細はテイルズオブシリーズ#戦闘システムを参照)、本作ではこのシステムが3D化され、敵‐味方のラインが平面上に複数置かれる「マルチライン・リニアモーションバトルシステム」(ML-LMBS)に発展した。

戦闘フィールド上のキャラクターは各々がターゲットとするキャラクターと見えないラインで結ばれ、そのライン上で移動する。ターゲットを変更すると、移動するラインが変更後のターゲットとの間に切り替わる。ただし、このラインに沿ってしか動けないため、ターゲットを変えないと「前後」「ジャンプ」の移動しか出来ないという欠点もある。

また、本作では「特技」と「奥義」の中間として「秘技」が登場し、「特技→秘技→奥義」の連携が可能になった。このシステムは『テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー』、『テイルズオブイノセンス』でも用いられている。

敵との遭遇

今までのエンカウント方式は、フィールド上で敵が確認出来ない「ランダムエンカウント」であったが、本作では敵が画面上で一定のシンボルとしてうろつき、接触すると戦闘に入る「シンボルエンカウント」を採用。このシステムはTOAでも採用された。

バトルグレードポイント

戦闘に勝利すると、お金や経験値の他にGRADEという戦闘評価ポイントが付加される。これは戦闘の内容や結果に応じて変化する戦闘の質的評価である。GRADEを貯めると、特別なアイテムの買い物やクリア時の「グレードショップ」で使える。前作での評判が良かったため本作、以降の作品で同様に採用された。

ユニゾン・アタック

戦闘に参加したキャラ全員の特技による複合攻撃。戦闘中にパラメータ上にあるゲージが満タンになると、GC版ではZボタン、PS2版では右スティックを押すことで初撃が発動。これが敵にダメージを与えれば、他のキャラの術技を続けて発動させることが可能となる。逆に、空振りなどで初撃がダメージを与えられなければ失敗となり、不発のままゲージは大きく減少する。

アタックの際に特定の組み合わせの術技を発動させると、複合特技で最後を締め括ることが出来る。複合特技の例には、レイ+上級魔術で「プリズミックスターズ」、ピコハン+虎牙破斬で「ピコ破斬」、レイ+ジャッジメント(グランドクロス)で「福音」などがある。数多いこれらの組み合わせには優先順位が設定されており、同時に複数成立した場合、必ず上位のものが発動する。

キャラクタータイプ

各キャラにはT(テクニカル)タイプとS(ストライク)タイプのメーターがあり、これがタイプを分ける。TタイプとSタイプでは技派生が変わり、Tタイプだとヒット数やリーチに、Sタイプだと威力や吹き飛ばしに長ける傾向がある。TタイプとSタイプの技を同時に覚えることは出来ないが、一度どちらかを覚えても、忘れることでもう片方を覚えることも出来る。なお、GC版ではどちらのタイプの技も習得出来る裏技があったが、PS2版では修正されている。

EXスキル

EXジェムを使ってキャラを強化するシステム。EXジェムにはLv1〜4、MAXの5種類があり、各キャラとも最大4つまで装備可能。Lv1〜4のEXジェムはそれぞれ4種類のEXスキルを持ち、その中の1つを自由に選択出来る。なお、MAXは、Lv1〜4の全てのEXスキルを習得可能である。Lv1・2のEXジェムには初歩的なスキルが多く、Lv3・4のEXジェムにはキャラクターの特性に合った特殊なスキルが多い。ほとんどのEXスキルは戦闘時の能力を変化させる。また、特定の種類の2〜4個のEXスキルを組み合わせると、複合EXスキルが発現する。

注意点として、同じ欄に新たなEXジェムを装備すると、そこにつけていたEXジェムはなくなってしまう。EXジェムは容易に多数の入手が出来ないため、装備は慎重に考えて行う必要がある。

各EXスキルには、キャラクタータイプと同じくTタイプとSタイプがある。SタイプのEXスキルを多く装備するとキャラクタータイプがSタイプ傾向になり、Tタイプを多く装備するとTタイプ傾向になる。同じ数だと変化しない。Sタイプは単発で威力の大きい技や術を覚え、単体に対して有効である一方、Tタイプは威力よりも連撃を優先した技や広範囲にエフェクトが集まる術を覚え、複数体に対して有効である。

好感度

本作では、要所要所で発生する選択肢や主人公の行動、フィールド上にあるスキットポイントの選択肢などにより、キャラの隠しパラメータである「好感度」が上がる。ゲーム中の複数の場面で、主人公と好感度が最も高いキャラとの特別なイベントが発生する。

秘奥義

物語が終盤になると、各キャラの秘奥義が使えるようになる。それぞれ多くの条件を満たす必要があり、使用するのは難しいが、威力は申し分ない。GC版ではロイド、コレット、ジーニアスの3人のみ。PS2版では他のキャラ(召喚を行うしいなを除く)も使える。

キャラクター

本作に登場する人物を紹介する。続編『テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士』にも姿を見せるキャラの変化については、そちらの記事を参照。

パーティキャラクター

ロイド・アーヴィング

(Lloyd Irving)

シルヴァラント出身
17歳・身長173cm・体重58kg
小西克幸
本作の主人公剣士。飽きっぽい性格で、「正義」という言葉を振りかざすのを嫌う。クールな二枚目を演じようとしているが、実際はお人好しの熱血漢。幼馴染のコレットを護るために、彼女の世界再生の旅に同行。左手甲に母の形見のエクスフィアを装着している。
幼少期、瀕死の母と森の中にいたところをドワーフのダイクに拾われ、母はまもなく死亡、養子として育てられた。そのため、人種や立場に対する偏見がない。ドワーフに育てられた生い立ちに加え、村の学校で一目置かれるコレットやジーニアスとの行動が多いことから、同じく浮いた存在となっていた。母親がディザイアンに殺されたことを知り、仇を討つため旅に出ることを決意する。他人の立場で考えるのがあまり得意ではなく、根本的な現実を理解しないまま理想や自分の考えに基づく発言をするため、周囲に非難されることもある。しかし基本的には人を惹きつける魅力を持ち、素直で裏表がないので好かれやすく、そのおかげか普段は仲間達とも上手くやっている。また、全員を「仲間」として見るがゆえに女心に疎く、デリカシーの無い発言も見られる。コレットの独特の発言に流され易く、彼女と一緒に話の論点をずらしていく場面もある。
「1本の力が100なら、2本で200」という単純な発想から、我流の二刀流剣術を体得。ダイクに鍛えられたおかげでドワーフ並の手先の器用さを誇り、ドワーフの技術も少なからず受け継いでいるため、扱いが困難な「要の紋」のメンテナンスを行うことができる。
戦闘では主人公らしく、通常攻撃が使いやすく、HIT数の多い技等修得していくが、回復の特技は修得しない。初心者でも安心して使えるが、TPがプレセア並に低いので、技の乱用は避けたほうが良さそうだ。
一部の知識には精通しているが、学校での成績はすこぶる悪く、学力テストの最高点は400点満点中25点未満。ただし、勉強が嫌いなだけで頭の回転は速い。料理も上手いが、ビーフを追加しようとする癖があり、トマトが大嫌い。
名前の由来はロイド眼鏡で、初期のイラストでは眼鏡をかけていた。また、キャラデザの藤島康介がラフで描いていたマントは、3Dでの再現が難しいため没になり、代わりに鉢巻状の帯が首に2本つけられた。他キャラの服でも、マントに近いデザインが一部用いられている。
2007年にWiiで発売された『ソウルキャリバーレジェンズ』にゲストキャラとして登場。作品に馴染ませるため、テイルズキャラとしては珍しい劇画調のイラストが用意された。

コレット・ブルーネル

(Collet Brunel)

シルヴァラント出身
16歳・身長158cm・体重44kg
声:水樹奈々
本作のヒロインで、シルヴァラントの神子。ロイドの幼馴染。マナの血族の末裔であり、宝玉「クルシスの輝石」を握って生まれ、神託を受け世界再生の役目を背負うことになる。神子という立場から学校では浮いている存在で、友達になってくれたロイドに幼馴染以上のほのかな想いを抱いている。後に天使として肉体が変化し始めると、紫に輝く光の羽根を纏って空を飛べるようになるが、超常的な力と引き換えに、味覚や痛覚など人間としての感覚を徐々に失っていく(曰く「天使疾患」)。天使化が治ってからも、羽根での飛行能力や優れた聴力など一部の力は残った。
普段は心優しくおっとりした性格で、ロイドの意見に引き摺られがち。かなりのドジっ娘でよく転ぶが、その結果が功を奏し、パーティの活路を開く場面もある。しいな曰く「神に愛されたドジ」。神子として育てられた影響もあり、自分より他人を優先する。自己犠牲心や責任感が非常に強い。また、何かあるとすぐに謝る癖がある。しいなのスタイルのよさを、同じ女性として羨ましがっている。
胸部に着けるエクスフィアは、エクスフィアの進化形と考えられるクルシスの輝石と呼ばれるもの。これを握り生まれてきたことが、シルヴァラントにおける神子の証とされる。
世界中の野良犬に名前をつけて回るほどの動物好き。好きなフルーツを使った料理とクリームシチューが得意。ピーマンが嫌い。リーガルほどではないが紅茶派。時々「だいじょぶ」などの「う」を抜いた喋り方をする。
武器はチャクラム(戦輪)で、普段は上着の背中側に収納している。通常攻撃が全段HITし難く、技も隙が大きいため、敵との間合いが重要となる。他にもピコハンやパラライボールを隠し持つ。また、物語序盤で最初の天使化を経ると「天使術」と呼ばれる特有の光系魔術が操れるようになる。

ジーニアス・セイジ

(Genius Sage)

テセアラ出身
12歳・身長141cm・体重29kg
声:折笠愛
イセリアに住むハーフエルフの少年。ロイド、コレットとは親友。村の子供の中で一番の頭脳の持ち主で、名門学校から招待を受ける程。パーティではリフィルに次いで学力に長け、物理学の衝撃の計算を暗算であっさり行える。一方で、人間牧場に捕らえられている老婆にパンを差し入れる優しさもあり、精神面や社会的な考え方は年相応に幼い。洗濯、掃除、料理と家事は何でもこなし、料理の腕はパーティキャラクター中一番。好きな食べ物はミルクで、好きな料理はグラタン。ニンジンが嫌いで、追加食材にも使わない。また、運動は苦手で、走り回っているとよく転ぶ。仲間とは打ち解けて話すものの、幼い頃から迫害され続けたため他人の目に敏感で、慎重に距離を置く引っ込み思案な面もある。
生まれはテセアラのヘイムダールで、母バージニアがハーフエルフ迫害から逃れさせようとシルヴァラントに送った。だが、シルヴァラントでも迫害を受けたため、普段はエルフとして暮らしている。辛い過去から、他人にはあまり懐かないが、一度心を許した相手には親しみを込めた態度で接する。また耳は丸耳で、エルフ(尖耳)との違いを隠すために髪を伸ばしている。ジーニアスにとって初めての同種族かつ同年代の友達であるミトスとは、親がおらず姉に育てられた境遇もよく似ており、2人の絆は強い。
テセアラで出会ったプレセアに一目惚れし、12歳という年齢なりに不器用かつ積極的にアプローチを試みるものの、プレセアが感情を取り戻す前も取り戻した後も、あまり報われることは無かった。
攻撃系の魔術を得意とする魔術士で、多様な属性の攻撃魔術を修得する。武器としてけん玉を装備しているが、打撃よりも呪文詠唱のリズムを取るための道具として使う。呪文詠唱中に石化すると、けん玉の玉の部分だけが動き回る。右手の甲に着けるエクスフィアは、慕っていた老婆マーブルの形見。
名前は、英語で「天才」を意味するGenius に由来する。また姓のsageは「賢者」を意味する。
TORにて、彼のグラフィックが幼少時のヴェイグとして使用されている(ジーニアス自身とは異なり、吊り目)。

リフィル・セイジ

(Refill Sage)

テセアラ出身
23歳・身長166cm・体重49kg
声:冬馬由美
イセリアの学校のただ一人の教師で、ジーニアスの姉。周囲からは「リフィル先生」と呼ばれる。聡明な美人で、イセリアではファンクラブも存在する。冷静で大人びた雰囲気だが、考古学や魔科学に長じており、遺跡アンティークを見ると興奮して人格が変わる遺跡マニアでもある。家事全般が苦手。レモンが好物で、ほとんどの料理に追加食材として使う。ちなみにコーヒー派。
ヘイムダール生まれ。子供の頃から非常に優秀で、王立研究院にその頭脳を欲されたが拒み、両親や弟のジーニアスと共に追われる生活を送っていた。追手から逃れるために母によって弟とシルヴァラントに送り込まれるが、そこでも迫害を受け、幼い弟を育てながら放浪する。18歳のとき、ようやくイセリアに定住するものの、種族をエルフと偽り暮らさなければならなかった。その生い立ちからか、パーティ内では最も慎重で他人を疑う性格であり、自分達を異世界に追いやった母親を長年恨んでいた。また、逃亡生活中に真冬の海に投げ出され溺死しかけた経験があり、水が苦手で泳げない(お湯は平気)。仲間にも、弟にさえカナヅチという弱点を隠そうとするが、水を前にすると目に見えて怯える。ハーフエルフであることがばれないように、弟と同じ丸耳を髪で隠している。しいなには及ばないものの、女性らしい体型の持ち主。
ミトスとの決戦後は、ジーニアスと共にハーフエルフへの迫害をなくすための旅に出た。
攻撃術に特化した弟とは対照的に、さまざまな回復・攻撃補助系の治癒術を使う。また光属性の魔法も得意とする僧侶タイプ。武器はを使う。左太腿の内側に着けるエクスフィアは、レネゲードのボータが所持していたもの。
漫画版では、マグニス戦でリフィルとジーニアスがハーフエルフだと発覚する。

藤林しいな

(Shihna Fujibayashi)

テセアラ出身
19歳・身長164cm・体重48kg
声:岡村明美
テセアラの隠れ里ミズホ出身のくノ一。テセアラ王の依頼で、シルヴァラントを救おうとする神子コレットの命を狙う暗殺者として登場。だが、情に脆いため任務に徹しきれず、コレットの優しさに触れて動揺する。人工精霊コリンをいつもお供に連れている(ドラマCDで両者の出会いが描かれている)。ゼロスとは以前から面識がある。
他の女性達よりもグラマラスな体型で、巨乳。その設定からか、特に称号で変化する彼女の衣装は、スタイルのよさを強調する露出度の高いものが多い。しいな自身はその体型を気にしており、周囲からの指摘や注目を浴びることを恥じている。また、恋愛においては疎く、清らかな乙女とのみ意思の疎通が可能なユニコーンと対面した際には、驚くメンバーに対し憤りを見せた。
料理の腕は女性陣の中で一番(ロイドと同じレベル)。ただし勉強は苦手で、パーティでは下から2番目。
密かにロイドに想いを寄せており、彼とのやりとりで照れると、発言がしどろもどろになってしまい、気持ちを伝えることができない(ただし、クラトス決戦前夜の好感度によるイベント次第では告白に成功し、ロイドもOKを出している)。
召喚する精霊と契約を結べる素養の持ち主だが、過去に雷の精霊ヴォルトとの契約に失敗し、ミズホの里の1/4の人間を死に至らしめるという甚大な被害を齎したことがあり、トラウマとなっている。その一件以降、里の中でも孤立しがちで、身内を亡くした者達の恨みも肌に感じて育ったことから、自責の念が強い。
札による攻撃や力の吸収などを行う符術士。リーチが短く威力も低いものの、懐に飛び込めば素早い連携が可能。また、契約に成功した精霊を召喚出来る召喚士でもある。左胸の下にエクスフィアを装着。特技のエフェクトは札を貼る操作のみのものが多い。
とあるサブイベントで、ガオラキアの森に捨てられていた子供だったことが判明する。赤子だったしいなを拾い、孫同然に育てたのが、彼女に「おじいちゃん」と慕われる頭領のイガグリである。本当の出自は作中で明かされていない。
ちなみに、「藤林しいな」というのは(あざな)で本名は不明。

ゼロス・ワイルダー

(Zelos Wilder)

テセアラ出身
22歳・身長179cm・体重68kg
声:小野坂昌也
紅髪の美青年で、テセアラの神子。王族の次に権力を持つ公爵でもある。クラトスと同タイプの魔法剣士。長短さまざまな剣の扱いに長け、舞うように軽やかに戦う。また、アイオニトスを服用しているため、ハーフエルフ同様、体内でマナを生産し攻撃魔法や回復術を使うことも出来る。エクスフィアは胸部に装着。しいなとは物語が始まる前からの顔見知り。
リーガルの正体を見抜くなど洞察力に優れる一方、皮肉屋でもある。無類の女好きで、よく女の子に声を掛けているが、たいてい軽くあしらわれてしまう。たまに冗談混じりでロイドを「ハニー」と呼んだり、わざと周囲の批判を買うような発言をするなど、一部の仲間から「アホ神子」と呆れられる態度を見せるが、それらの軽薄な外面は体裁を保つための表の顔でしかなく、あらゆる人間に神子としか見られない自分の生まれに疎外感を抱いている。
父親と母親は、マナの血族を管理するクルシスに結婚を強いられ、それぞれ愛した人と引き離された。父はゼロスの幼少期に自害。実の母ミレーヌは、神子の地位争いのために父の恋人(妹の母)に刺客を向けられたゼロスの、身代わりの形で殺される。彼女の死の間際、お前なんか生まなければ、とゼロスは母に自分の存在を否定された過去を持つ。その事件の後始末により、妹の母は処刑され、唯一残った肉親である妹のセレスは、孤島の修道院に軟禁された。妹にそっけなく接するゼロスだが、内心では大切に想い、身につけるのを嫌ったクルシスの輝石(神子の証)を彼女に預けている。また、事件は雪の日に起きたため、雪に対するトラウマがあり、冬の間は南方のアルタミラで過ごしている。
王立研究院付属の学問所を首席で卒業しており、ジーニアスのミスを指摘するなどの明晰な言動から、リフィルも認めるほど高い学力を誇ることが判明。ロイド達に教えることもある。得意科目は数学、苦手科目は化学。
神子という立場からの解放を条件に、クルシスのスパイとしてロイドの仲間に加わり、さらにレネゲードとの間でも暗躍していた。
途中でパーティから離脱し、物語の分岐次第で再度パーティに入る。ゼロスが仲間になる場合はクラトスが仲間にならず、クラトスが仲間になる場合はゼロスが仲間にならない(一部を除き、この2人は覚える術技が共通している)。ゼロスが再加入しないルートを辿った場合、彼は悲劇的な最期を迎える。天使化の際の羽の色は金色。
全く料理をする必要のない環境に育った彼だが、どんな料理でも無難にこなす。だが熟練度は男の中では最下位。フルーツポンチやケーキには好物のメロンを入れようとする傾向がある。嫌いな食べ物はタコ。
後日談として発売されたドラマCDでは、しいなとの珍道中が描かれている。
またビバ☆テイルズオブでは、テイルズオブジアビスのジェイドと共に司会を務め、テイルズオブシリーズの登場キャラクターが総出演するTOF2のCMでも2人で出演している。

プレセア・コンバティール

(Presea Combatir)

テセアラ出身
12歳(精神年齢。実年齢は28歳)・身長138cm・体重24kg
声:桑島法子
神殿に神木を納めている木樵(きこり)の少女。エクスフィアの力により、華奢な体格に似合わない怪力を得た。トレードマークはトゲトゲのツインテールと巨斧。
病に臥した父の代わりに働くために、欠陥品とも知らず、父が常に使っていたエクスフィアを装着してしまう。その影響で、人間離れした力を得た反面、喜怒哀楽の感情の全てを失った。肉体も12歳のまま成長が止まり、以降、同じ村の住民に化け物扱いを受けながら機械的に働く生活を送っていた。また、ディザイアンの思惑により、人工的にクルシスの輝石を作り出す実験体にされたことがあったものの、放棄されている。ロイド達が現れて、エクスフィアに要の紋を装着されたことで16年振りに感情を取り戻せたが、知らずに過ぎ去った年月に対する複雑な思いが残った。事故とはいえ、ただ1人の妹のアリシアをリーガルに殺されたことで、2人の間にはわだかまりがある。
感情を取り戻した後の性格は、冷静だがやや感覚がずれた面もあり、無意識の毒舌家。ただ、生来は無邪気で明るい少女だった。ゼロスのふざけ半分の要求を受け、彼のことは最初から最後まで「ゼロスくん」と呼び続けている。ロイドと同じく手先は器用で、彼女の木彫りの作品はお守りとしても評判が高く、よく売れる。ただ、ドラマCDでは、妹のアリシアよりも裁縫が苦手という設定になっている。
パーティにおける料理の腕前の順番は、リフィルの上(つまり下から2番目)。ただし、リフィルと違って栄養バランスは考慮しているらしく、レモンと肉か魚かを追加しておしまい、ということはない。
胸部に装備しているエクスフィアの特性から、小柄な少女であるにもかかわらず、戦闘時には身の丈を超える巨大な斧を振るうパワーを誇る戦士となる。敵の攻撃が当たり難い低い身長が功を奏し、乱戦に強い。秘奥義が2種類あるメンバーは彼女を含めリフィル、ゼロスの3人だが、プレセアは追加秘奥義という形で、発動条件の難易度は随一。初期設定の髪の色は薄紫色だったが、製作側からピンクの要望があり、変更されている。

リーガル・ブライアン

(Regal Bryan)

テセアラ出身
33歳・身長189cm・体重85kg
声:大塚明夫
ロイド達を襲った囚人の1人。貴族の生まれで、かつては大会社(レザレノ・カンパニー)の会長として恵まれた生活を送っていたが、罠に嵌り、愛する者を手にかけてしまった。その罪悪感から自首して自ら牢獄に入り、犯した罪を悔いながらも決して忘れないように、両手に手枷を嵌めている。また、死なせた恋人のアリシアがプレセアの妹であったために、仲間となってからは、プレセアを特別気に懸けている。口数が少なく無愛想な性格だが、貴族としての過去ゆえに博識で、ロマンチストでもあり、洗練された言い回しには気障な言葉も覗く。プレセアと同じく肉球好きで、ロイドを足で戦わせようと張り切るなど、スキットではお茶目な描写も多い。スキットでロイドに「親父って感じがする」と言われてショックを受けていたことから、自分の年を気にしている面も見られる。ドラマCDでは、ゼロスが書いた芝居(リーガル主人公のヒーローもの)を意欲的に演じるなど、子供っぽいところもある。
戦闘では、両手を使うことなく、獄中で身に付けた足技が主体の格闘流派「トラウベル流武術」を駆使し、脛の部分に足甲(レガース)を嵌めて蹴り技で攻撃する。さらに気功術を用いた回復もこなす。特技の連携への繋げ方とタイミングによって、戦闘における活躍が左右される。エクスフィアは手首の内側に装着。昔は、手や腕を多用する武術の使い手でもあった。イベントで一度だけ手技を見せるが、その威力はクルシスの頑丈な鉄格子をいとも簡単に破壊してしまうほど。そこまで強力な手技を秘めながらも、両手を封印し足技のみで戦うのは、たとえ目的達成のためとはいえ魔物や敵の命を奪う行為に対する重さを常に感じ、それが無益な殺生であるかもしれない、と手枷によって自分自身を戒めるためである。
上流社会で育ったにもかかわらず、自分専用の包丁を持参するほど料理好きで、とても上手。趣味は料理で特技も料理。意外な一品の追加を好む。手枷をつけた状態で、どのように料理をしているかは不明。ただ、彼もジーニアスには敵わず、パーティでは2位の腕前。紅茶派で豆腐が好き。名前の由来は革靴のメーカーのregalから。
作中、アリシアのエクスフィギュア化は他者の介入によるものだったが、漫画版では、彼女自身がエクスフィアを無理に剥がしたことが原因とされている。

クラトス・アウリオン

(Kratos Aurion)

28歳(外見年齢)・身長186cm・体重78kg
声:立木文彦
コレットの世界再生の旅の護衛として雇われた、凄腕の傭兵。剣も魔法も使える魔法剣士で、回復魔術も使いこなす。無口・無表情で沈着冷静。冒険の過程で、経験不足のロイドに実戦に際しての心構えや戦術などを説く。全体的に料理は得意なもののトマトが苦手で、ロイド同様トマトを使う料理の熟練度は最低クラス。リフィルほどではないがコーヒー派。エクスフィアは左手の甲に着けている。
正体は、4000年前の四大英雄の1人、かつクルシスの天使で、ロイドの実の父親でもある。羽の色は澄んだ水色。かつては、ミトス達と共にハーフエルフへの迫害を無くすために尽力していたが、裏切った人間達にマーテルを殺されミトスが変貌した事件を切っ掛けに、過ちだと分かっていながらミトスのクルシスでの悪行に同調し、ずっと見過ごしてきた。
一時期クルシスを離反し、下界で出会ったアンナと結ばれロイドを授かるものの、追っ手のディザイアンが原因で妻を殺めてしまったこともあり、あらゆることに無気力になって、再びミトスの元へと戻ってしまう。だが、後にコレット護衛のためにシルヴァラントに発った際、ダイクの家でアンナの墓を発見し、ロイドが死んだと思っていた自分の息子だと気付き、その思想に共鳴して再びミトスを止める決心をする。
中盤で一度パーティから離脱するが、物語の分岐次第では、終盤で再びパーティに入る(再加入しないルートの場合、ダメージを受けて戦えなくなり、最終決戦をゼロス含む他の8人に任せる)。古代大戦時代から彼が愛用する炎の魔剣フランヴェルジュは、後にロイドの育ての父であるダイクのヴォーパルソードと共に、息子に託される。世界統合後、世界中にあるエクスフィアを集めるべく、デリス・カーラーンにて果て無き旅に出るのであった。
TOF2において、4000年前はテセアラの貴族で騎士団所属の騎士だったことが判明した。ミトスがまだ勇者と呼ばれていない頃、ミトスとマーテルの主張を信じテセアラのために奔走したが、逆に国王より騎士失格の烙印を押され、テセアラを追われている。その頃から、他者に対しては無関心な態度で接し、戦場で幾度となく剣を交えたユアンのこともよく覚えていなかった。
宝物は、家族3人の絵が入ったロケットペンダント。彼が終盤で再び仲間になるルートでは、ロイドに譲られたそれが息子の身を守った。
シリーズではリオン・マグナスに次いで高い人気を誇り第2回人気投票では1位にランクインした。
TOVにてある条件を満たすことで隠しダンジョン・闘技場に「天上に反逆せし騎士」として登場する。

クルシス

ユグドラシルが組織した、天使(無機化したハーフエルフ)のみで構成された組織。世界に多くの信者を持つ「マーテル教」の中枢となるの機関で、中心人物は古代大戦の英雄と呼ばれたミトス、ユアン、クラトス。衰退世界の神子に神託を与え、女神マーテルを復活させて世界に繁栄を齎すように導くが、それは表の目的。マーテルの器となる可能性がある神子を探し、マーテルの精神を神子の器に定着させ、無機生命体のみで構成される「千年王国」を建国することが真の目的であり、陰でディザイアンにエクスフィアを製造させている。天使は感情や感覚を持たず、機械的な行動しか行えないが、稀に例外もある。

ミトス・ユグドラシル (Mitos Yggdrasill)
14歳・身長153cm・体重41kg
声:高山みなみ
美しい容貌と気品ある雰囲気を帯びる謎の少年。焼き尽くされ廃墟となったオゼットのただ1人の生き残りで、ハーフエルフ。
世界を2つに引き裂いた張本人。クルシスの四大天使にして最高指導者でもあり(姿が成人体で、声は田中秀幸)、同時にディザイアンの首領でもある。ユグドラシルの羽は紫に近いピンク(コレットより若干薄い)。ミトスの羽は美しく輝く虹色。耳は尖耳。
4000年前のヘイムダール生まれ。当時は激しい迫害に晒されながらも、いつか差別のない世界になることを信じ、カーラーン大戦を停戦させた。だが、利益に目が眩んだ人間達に裏切られ、姉のマーテルを殺害される。絶望した彼はクルシスを発足させ、世界を救った英雄から歪んだ世界を管理する独裁者へと変貌を遂げた。
コレットの様子を探るため、正体を隠してロイド達の前に現れ行動を共にする。周囲から優しくされて一度は心を開きかけるものの、4000年間募った人間への憎悪は捨てられず、正体を明かした後はロイド達はもちろん、年が近く同じ種族のジーニアスにさえも冷たく接し、敵として戦う。反面、心の奥底で救いを求める様子も見られる。その後、固執していた姉マーテルの復活に成功したが、コレットの肉体を借りて甦ったマーテルに悲しまれ、彼女の意思を誤解したミトスは暴走してしまい、最終的には大地そのものを滅ぼそうとする。一度はロイド達の手で倒されたが、クルシスの輝石に自らの精神を移していたため復活し、再び戦ったものの敗北。何度死んでもクルシスの輝石の力で甦り、最後は輝石に乗っ取られてしまうことを察し、ロイド達に輝石を破壊するように促した後、完全に消滅した。
英雄時代は素朴で純心な子供で、おとなしい性格だった。剣の師匠のクラトスに近い魔法剣士タイプで、剣術も魔術もこなし、さらには精霊の召喚も可能。クルシスの指導者となってからは、自分に仇なす者に容赦せず、憎悪の対象である人間や同胞であるハーフエルフにさえも手を下す凶悪な性格に変わる。またジーニアスと仲のいいロイドに嫉妬するなど独占欲も示すこともある。戦闘スタイルも、剣を全く使わない魔術や天使術の多用へと切り替わった。また、回復の法術も使える。PS2版では、EXTRAダンジョン「禁書の記憶」の最奥部で当時のミトスを見ることが出来るほか、TOF2には4000年前のミトス達を中心に展開するイベントが用意されている。左利きを示唆する描写として、TOTとTOF2では左手の剣で攻撃しており、漫画版の最終巻においても、左手に光を収束させて作った剣でロイドと戦っている。
マーテル・ユグドラシル (Martel Yggdrasill)
声:渡辺美佐
クルシスで女神として崇められている。
正体は、4000年前の英雄の1人で、ミトスの姉。ハーフエルフ。包容力に溢れた女性で、どれほど迫害されても、いずれ世界から差別がなくなることをミトス以上に強く信じ、迫害に苦しむミトスを最も近い位置で支え続けた。またユアンのかつての恋人。裏切った人間達から大樹カーラーンの種子を守るために亡くなった際、精神のみが種子に取り込まれて同化した。「誰もが差別されることなく暮らす世界を見たい」との遺言を残したが、意味を歪めて解釈したミトスにより、千年王国の計画が立てられてしまう。また、彼女は4000年前にコレットと同じく永続天使性無機結晶症を患っていたが、ルーンクレストによって完治している。
大いなる実りに宿った精神が解放された後は、アルテスタ作の人工人形タバサに密かに入り込み、この世の行く末を見守っていた。エンディングにて、過去に犠牲になった大勢の神子達と共に大いなる実りの中へと吸い込まれ、精霊マーテルとして生まれ変わる。「ミトスの姉だったマーテルは自分の中の1人にすぎない」と精霊が語ったことから、精霊のマーテルとハーフエルフのマーテルは、似て非なる存在ということになる。
漫画版での容姿は精霊としての設定で描かれているが、古代大戦時代はロングスカート姿で、頭部側面に木の葉はついていない。一方で、多くのアンソロジーでは頭に葉がついていたりと、精霊と同一の容姿で描かれることが多い。
精霊マーテルとTOPのマーテルは同一人物だが、後者の声優は田中理恵である。
クラトス・アウリオン
クラトス・アウリオンを参照。
ユアン・カーフェイ
レネゲードを参照。
レミエル (Remiel)
声:坂口哲夫
女神マーテルを守り復活させるために存在するクルシスから、コレットの元へ降臨した守護天使。冷酷で人間を見下しており、天使こそが至高の存在だと思っている。
コレットに試練を与える際に自分が父親だと思い込ませたのは、コレットをマーテルの器に相応しい天使として成長させ、導いた功績により自分が四大天使の空位に君臨するための偽りだった。だが、ロイド達に敗れて失敗に終わり、正体を明かしたクラトスに救いを求めたものの見放され、息絶える。
名前はラミエルに由来。
OVA版では顔が原作よりも老け、しわが寄っている。厳粛な態度で登場し、本作で常に見られた優しげな表情は見られない。

レネゲード

renegadeは英語で背教者・裏切り者の意。800年ほど前に結成された組織で、マーテル復活を阻止すべく、その器となり得る神子の暗殺を繰り返してきた。自分達が手を下す一方、テセアラ王にも「テセアラの繁栄を守るため」と唆し、シルヴァラントの神子暗殺を促している。作中では、マーテル教会聖堂での襲撃を皮切りに、度々ロイド達の前に現れる。クルシスやディザイアンとは敵対関係にあるため、ロイド達を手助けすることもあれば、策のために利用する場面もある。中盤では、世界間の移動をレアバードで可能にするべく、シルヴァラントとテセアラを繋いだ。構成員の大半がハーフエルフ。ディザイアンと勘違いさせるために、戦闘員はあえて似た服装をしている。また、テセアラ王室との関係も深い。

ユアン・カーフェイ (Yuan)
声:森川智之
クルシスに対抗する地下組織レネゲードの首領であり、皮肉屋で自信家。組織の長だが、自ら前線に立つ行動を好む。雷属性の魔術や技が得意で、身の丈より遙かに巨大なダブルセイバーを振り回して戦う。種族はハーフエルフで、耳は丸耳。
作中では、クルシスの目的を阻止しようと数々の策を立て実行するものの、裏目に出て失敗することが多い。とはいえ、強大なクルシスを相手に800年に渡って戦い、組織を維持し続けた統率力は非常に優れており、部下からの人望も厚い。エターナルソードによる世界の統合を目指し、オリジンを封印しているクラトスを捕まえるために、ロイドを手中に入れようとしていた。
ストーリー中盤におけるボータ死亡の際、表情が変わらなかったことでロイドの怒りを買ったが、内心では片腕の死を悲しんでいた。
正体は、クルシスの四大天使の1人で、かつての古代大戦を終結に導いた4人の英雄の1人。羽の色は白っぽい紫色。皮肉屋な性格は昔から変わらず、当初はミトスとマーテルの挫折を見届けるために旅に同行した。だが、旅を続ける過程で2人の理想に感化され、マーテルを愛するようになり、その後は恋仲そして婚約へと進展していった。本作における彼の行動は、全て「誰もが差別されることのない世界が見たい」という恋人の最期の願いを実現するためで、同時に、大いなる実りに縛られた彼女の精神を解放し、永遠の眠りにつかせるためである。宝物は、ユアンとマーテルの頭文字「Y・M」が彫られた結婚指輪(読みようによっては「ミトス・ユグドラシル」のイニシャルにも見える)。
エンディングでは登場しないため、クラトスと共にデリス・カーラーンへと旅立ったのか、TOSのゲームのみでは地上に残ったのかどうかは分からない。だが、本編ゲーム以外の公式作品(ドラマCD等)では地上残留という設定であった。TOS-Rで明らかとなるので、そちら記事を参照してほしい。
TOF2では、ミトスやマーテルと旅をする前はシルヴァラントの騎士団所属だった模様が描写された。クラトスと幾度となく戦場で剣を交えながらも、クラトスが自分のことに関心を示さないこと、つまり人に対する無関心な部分が気に入らず嫌いだった、と本人に告白している。
ボータ (Botta)
声:黒田崇矢
ユアンの片腕となって行動する勇敢な部下。種族はハーフエルフ。ユアンが不在、または正体を隠すために潜伏している時は、代わりにレネゲードの指揮を執っている。シルヴァラントベースに忍び込んだロイド達と戦闘になった際、武器を砕かれ、その中に埋め込んでいたエクスフィアをロイド達に奪われた。以降、ロイド達を襲うようになる。ただ、共通の敵であるユグドラシルの魔の手からロイド達を救う場面もあった。地属性の魔術や技が得意で、戦闘では大剣を用いて戦う。耳は尖耳。
瀕死のロディルにより自爆スイッチが作動した絶海牧場には、ユアンの計画に必要な魔導砲があったため潜入し、水没していく部屋からロイド達を逃がした。命と引き換えに自爆機能を停止させた後、ロイド達に世界の平和を託し、2人の部下と共に溺死する。なお、漫画版では登場しない。

ディザイアン

千年王国の建国に不可欠なエクスフィアを作るために、各地の人間牧場を運営する軍団。五聖刃が中心で、首領はユグドラシルとなる。ハーフエルフのみで構成され、エクスフィアの培養体となる人間を「道具」として扱う。民衆にとっては恐怖の対象であり、残忍な制裁や処刑も公然と行われる。人間牧場は、おもに衰退世界のみに存在し(シルヴァラントで4つ確認出来る)、繁栄世界にはない(衰退世界では封印が弱まるとされているため)。ミトス伝説において「戦乱の原因」「絶対悪」と位置づけられている存在だが、実際はクルシスの下部組織であり、選ばれた神子に苦痛を与えて輝石の成長を促進させる役割を担っている。封印自体、もともと存在しない。

五聖刃

ディザイアン五聖刃と呼ばれる5人。拠点とする人間牧場と周辺の地域を支配する(プロネーマを除く)。ゲーム内ではボスキャラだが、漫画版では出番が少ない。

フォシテス (Forcystus)
声:吉水孝宏
イセリア牧場担当。右目に眼帯をつけ、左手にはランチャーが装備されている。戦闘では風属性の魔術と技を駆使して戦う。物事を理路整然と考え、洞察力にも優れる。
牧場に侵入したロイドとジーニアスを追って、イセリアに攻め込み、エクスフィアを外し怪物化させた老女マーブルに襲わせた。だが、退けられ、さらに自我を取り戻したマーブルに至近距離で自爆され、重傷を負った(漫画版では死亡)。その後、イセリア牧場内に侵入したロイド達を阻み、戦ったものの敗北。施設から落下し死亡したかと思われたが、牧場を出ようとしたロイド達に瀕死の状態で追いつく。ロイドをランチャーで撃ち、ショコラを殺そうとするが、コレットに阻まれて失敗。ロイドの怒りを買って殺された。
かつてテセアラで起きたハーフエルフ虐殺事件では、首謀者の人間を彼が皆殺しにしたことで、同志からディザイアンの英雄と呼ばれ称賛されたことがクラトスの口から明かされた。
マグニス (Magnius)
声:川田紳司
パルマコスタ牧場担当。赤髪で暴走族のような風貌の男。力こそが正義だと信じる、非常に粗暴かつ単純な性格。戦闘では右手に斧、左手にクローの付いた盾を装備し、火属性の魔術と技を使う。
パルマコスタの広場で、雑貨屋の女主人カカオを処刑しようとした際、神子一行に止められ負傷する。その後、カカオの娘ショコラを助けるために牧場内に侵入したロイド達と戦ったが、敗北。倒れた彼の元にロディルからの通信が入り、今までマグニスに伝わっていた情報は、全てロディルの嘘だったことが判明した。ロディルとの通信終了後、リフィルが仕掛けた自爆装置によって、マグニスの遺体は牧場と共に消え去った。
クヴァル (Kvar)
声:牛山茂
アスカード牧場担当。エンジェルス計画の発案者でもある。肩にプロテクターを着けている。言葉遣いは丁寧だが、五聖刃一の残忍な性格の持ち主。戦闘では擬似精霊を使役し、雷属性の魔術を主力に戦う。ロイドにとっては母の仇で、クラトスにとっては大切な存在(アンナ)を化け物に変えさせ、死に至らしめた元凶でもある。
一時は牧場に侵入したロイド達に逃げられたものの、その後再び対峙。戦闘で敗北し死亡したかに見えたが、隙を突いて立ち上がり、杖に付いた刃でロイドを切りつけた。庇ったコレットが重傷を負い、逆上したロイドとクラトスに斬られ、さらにクラトスに止めを刺され殺された。
ロディル (Rodyle)
声:青野武
絶海牧場担当。老人のような外見。自称「ディザイアン五聖刃随一の知恵者」。戦闘では地属性の魔法を主力に使う(普段は飛竜と呼ばれるモンスターを使役している)。
かなり悪知恵が働く男で、プレセアを利用していたのも彼。また、仲間のはずの他の五聖刃すら利用し、騙し、彼らの死に際まで嘲る酷薄な性格で、ディザイアンの間でも煙たがられている。
魔道砲という兵器を開発し、必要なクルシスの輝石を得るためにコレットを誘拐したが、諦めた。救いの塔諸共ユグドラシルを倒そうとしたものの、ロイド達に邪魔され、牧場の人々を溺死させようとした。さらに、クルシスの輝石(プロネーマから渡された偽物)を装着し、化け物じみた姿でロイド達と戦ったが、敗北。体が朽ち果てていき、最後はロイド達を道連れにしようと自爆ボタンを押した直後、息絶えた。
漫画版では、クヴァル死亡時にディザイアンを裏切ろうとしていたことがプロネーマにばれ、殺される。
プロネーマ (Pronyma)
声:牧島有希
紅一点で五聖刃の長。自分の周囲に細長い盾状のものを数本浮かべており、これを使って防御や飛行を行う。また、古めかしい言葉遣いで話す。戦闘では主に闇属性の魔術を使うが、水属性や光属性、氷属性も使いこなし、瞬間移動の術までも操る。救いの塔における戦闘では、ヒドゥンという死神のような魔族を使役して戦った。
ユグドラシルの側近を務めることが多く、クルシスにも通じている。また、ユグドラシルに対する忠誠心は厚い。ロイド達が「大いなる実りの間」に入ったときも、ユグドラシルの命令通り戦ったものの、敗北。ユグドラシルに助けを求めたが、彼が昔の仲間だけに許した本名「ミトス」を呼んだことで怒りを買ってしまい、殺された。

精霊

シルヴァラントとテセアラの双方に存在。精霊のほとんどはミトスと契約しており、しいなが精霊と契約する際には、新たな契約主として相応しい力と強い意志を求め、戦闘を挑んでくる(よって、ヴォルトとルナを除き、全滅してもゲームオーバーにならない)。表裏の世界で対をなす精霊と契約すると「マナの楔」が引き抜かれ、4対の全てを引き抜くと、繋がっていた世界が分断されてしまう。

シルヴァラントの精霊

ウンディーネ (Undine)
声:住友優子
ヴォルトと対をなす水の精霊。ソダ間欠泉にいる。性格は優しく清らか。
シルフ (Slyph)
セフィー・ユーティス・フィアレス
声:塩山由佳松岡美佳水城レナ
ノームと対をなす風の精霊。バラクラフ王廟にいる。シルフ3人姉妹とも呼ばれ、序列は長女セフィー、次女ユーティス、三女フィアレスとなる。
イフリート (Efreet)
声:稲田徹
セルシウスと対をなす火の精霊。旧トリエット跡にいる。『テイルズオブエターニア』の同名の精霊とは正反対で、知的で厳格な雰囲気が漂う。
ルナ (Luna)
声:塩山由佳
シャドウと対をなす光の精霊。マナの守護塔にいる。単独では契約に応じず、アスカを発見する一連のイベント後、同時に契約を結ぶことになる。
アスカ (Aska)
声:なし
シャドウと対をなす光の精霊。リンカの木にいる。普段は精神世界に存在し、リンカの笛を吹くことで呼べる。ルナと同時に契約するためには、マナの守護塔に向かわせる必要がある。戦闘ではルナ召喚時に現れるものの、単独で召喚することは出来ない。ただし、召喚ボイスは聞ける。

テセアラの精霊

ヴォルト (Volt)
声:竹本英史
ウンディーネと対をなす雷の精霊。雷の神殿にいる。普通の人間には理解出来ない(エルフの血を引く者は例外)言語で話す。一度目の契約で失敗し、惨劇を招いてしまったしいなにとって、特別な因縁を持つ精霊である。
担当声優はいるものの、科白はすべて「……」のみで、実際に喋る場面はない。
ノーム (Gnome)
声:阪口大助
シルフと対をなす土の精霊。地の神殿にいる。モグラに似た姿と大きなリボン型の削岩機が特徴で、ユーモラスな見た目と裏腹に口が悪い。
セルシウス (Celsius)
声:水城レナ
イフリートと対をなす氷の精霊。氷の神殿にいる。氷属性の魔術と格闘技を中心に戦う。性格はクール。イフリートと仲が悪い。戦闘ではフェンリルという狼と共に戦うが、このフェンリルが、プロトゾーンの進化形態の一種のフェンリルと同類かは不明。また、TOSの精霊の中では唯一、弱点属性を持つ。
シャドウ (Shadow)
声:黒田崇矢
ルナと対をなす闇の精霊。闇の神殿にいる。しいな曰く「事務的」な性格。

高位の精霊

オリジン (Origin)
声:黒田治
全ての精霊の源となる精霊王。エルフの里ヘイムダールの深い森を進んだ先にある、トレントの森の最奥部に封印されている。
クラトスが命と引き換えに契約している(クラトスのマナを照射することで封印は解放されるが、それは同時に死を意味する)。ミトスの持つ時空の剣「エターナルソード」は、オリジンと契約しなければ触ることすら出来ない。
マクスウェル (Maxwell)
声:服巻浩司
人から忘れ去られた、エグザイアの石碑にいる分子の精霊。地水火風の精霊を従え、精霊王たる者の支持を得なければ契約出来ない。この精霊に会うためには、火の精霊イフリート・水の精霊ウンディーネ・風の精霊シルフ・地の精霊ノームが落とした宝石を全て装備する必要がある。老人の見た目に反し、強い。様々な属性複合魔術を使い、最強魔術「メテオスォーム」も使う。エグザイアでは、マクスウェルは初代町長と契約したと伝えられているが、初代町長とはミトスのこと。ハーフエルフを迫害から助けようと考えたミトスが、マクスウェルと契約し、エグザイアを宙に浮かせた。

その他の精霊

コリン
声:立野香菜子
しいなが最初から召喚出来るのような人工精霊。テセアラの精霊研究所で創り出され、実験に使われていた。しいなにとっては大切な親友だが、ヴォルトの攻撃から体を張ってしいなを守った際、消滅するイベント発生によっては復活するらしい。
ヴェリウス
心の精霊で、直接戦うことはない。マーテル教会聖堂にいる。人工精霊のコリンと融合したことから、コリンによく似た姿を持つ。本作での召喚は不可能だが、一時期、改造コードと合成を利用した召喚シーンの画像が出回っていた。

サブキャラクター

シルヴァラント

ノイシュ (Noishe)
声:冬馬由美
ロイドと共にいる、プロトゾーンと呼ばれる古代生物。あまりに長命のため、進化の詳しい形態は謎に包まれている。人間を難なく乗せられるほど大きいが、ロイドは犬と言い張る。イセリアの学校に通うときもロイドはノイシュに乗っているが、モンスターが多いところに来ると逃げてしまう。
魔物に対する恐怖は、かつて、イセリアの森で体を張って幼いロイドを守った際のトラウマ。古代大戦時代から生き続けるノイシュは、当時からの仲間であるクラトスに非常に懐いている。クラトスとの再会時はそわそわし、別離では不満を見せる。
アンナ・アーヴィング (Anna Irving)
声:佐藤朱(ドラマCD、OVA)
ロイドの実母で、すでに他界。ダイクの家の横に彼女の墓がある。
クラトスが唯一愛した女性。希望の街ルイン出身。TOF2において、ロイドの姓のアーヴィングは母アンナの姓だとクラトスが語っている。
アスカード人間牧場で、人工的にエクスフィアからクルシスの輝石を作成する「エンジェルス計画」の実験体として囚われていたが、クラトスの手引きで脱走(もしくは自力での脱走後に彼と邂逅)し、2人で逃亡を続けるうちに互いに愛情が芽生え、息子のロイドを儲けた。だが、ロイドが3歳になった頃、イセリア付近でクヴァルに発見され、要の紋無しでエクスフィアをはがされてしまったためにモンスターと化し、結果クラトスの手によって命を絶たれた。
ダイク (Dike)
声:佐藤正治
ロイドの育ての父親でドワーフ。シルヴァラントで鍛冶屋を営んでおり、遠方からも注文が来るほど腕がいい。クルシスの元にいたドワーフとの関連はない。趣味のガーデニングにより、家の中には野草や蔦が生い茂っている。ぶっきらぼうな性格のためか「ディザイアン」を「デザイアン」と呼ぶ。
マーブル
イセリア人間牧場に囚われていた老女。カカオの母でショコラの祖母。ディザイアン以外立入禁止の人間牧場にこっそり通っていたジーニアスと心を通わせ、もう1人の孫のように可愛がっていた。だが、ジーニアスの関与がディザイアンに知られたことから、イセリアを襲う際にエクスフィギュア化させられ、怪物となる。ロイドやジーニアスとの戦闘を強いられたものの、土壇場で自我を取り戻し、最後はフォシテスを巻き込んで自爆した。
ショコラ
声:広橋涼
パルマコスタの道具屋の娘。普段はマーテル教会で行っている旅の案内人を務めている。総督ドアを信じ、ディザイアンに表立って盾突いたため、見せしめに母を処刑されそうになり、自分もディザイアン兵に連れ去られた。どちらもロイド達によって助けられたが、ロイド達を守るために死んだマーブルが祖母にあたるため、マグニスに「ロイドがマーブルを死なせた」と吹き込まれ、一時は反発する。後に誤解だと知り、ロイド達と村人達が和解する過程で一役買った。
クララ
ドアの妻で、ディザイアンによってエクスフィギュアにされたが、終盤にロイド達の働きで元の姿に戻った。ただし、元に戻るイベントを起こす時期によっては、パルマコスタがすでに水没しているため、帰る街がないという矛盾が生じる。GC版の場合、元に戻す時期にかかわらず、パルマコスタには戻らない。
ドア
パルマコスタの総督。ディザイアンの横暴に反発し、義勇軍を雇って対決に備えていたが、それは表向き。妻クララのエクスフィギュア化を治す薬を与えると騙され、裏ではディザイアンと手を組んでいる。キリアの正体判明後に殺された。
キリア
ドアの娘。だが、本人はすでに殺されており、作中に登場するのは、ドアの裏切りを監視するためにプロネーマから送り込まれて入れ替わったハーフエルフである。その事実に薄々気がついていたドアだが、従う他はなかった。
ニセ神子一行
パルマコスタで出会う、コレット達の名を騙り詐欺を働く一行。本名はそれぞれニセロイドが「ジュード」、ニセコレットが「コリーナ」、ニセジーニアスが「クリストファー」、ニセリフィルが「メリッサ」。名を騙られ怒るロイド達の中で、コレットだけは、もう1人神子がいればその分だけみんなを救える、と天然で絶賛した。また、ニセ神子は本物であるコレットよりも神子らしいとのこと。
世界再生に失敗したコレットがアスカードの住民に非難されるのを見かねて、パーティをかばった。この件によりロイド達と和解する。
ピエトロ
アスカード人間牧場に収容されていた男性。希望の街ルイン出身。脱走してハイマへ逃げたものの、エクスフィアの影響で精神が不安定になっている。
ユニコーンの力を得たリフィルによって回復し、後に、廃墟となったルイン復興の中心人物となった。

テセアラ

アリシア・コンバティール (Alicia Combatir)
プレセアの妹。奉公に出た邸の主であるリーガルと恋に落ちるが、ジョルジュの謀略によって引き離される。再会したときには、すでにヴァーリによってエクスフィギュア化され、取り返しのつかない状況となっていた。リーガルの手で殺されたものの、精神だけはエクスフィアの中で生き続けていた。リーガルに殺されたことを彼女自身は恨んでおらず、恋人の幸せを願っている。
漫画版では、明るく元気な少女として描かれた。
セレス・ワイルダー (Seles Wilder)
声:今野宏美
ゼロスの異母妹。神子に憧れていたが、修道院で軟禁生活を余儀なくされ、自由なゼロスに嫉妬していた。内心では彼のことをとても心配しているが、素直に接することが出来ず、仲違いしている。自分の実母がゼロスの実母を殺した一件については、彼女は知らない。生まれつき体が弱く、無理な行動は取れないが、とある条件が揃うと強力なエクスフィアを装備し闘技場に参戦する。ゼロスがしいなのことをよく口にするため、しいなに会うと反発した態度を見せる。
アルテスタ (Altessa)
声:竹本英史
クルシスに所属していたドワーフで、テセアラのオゼット付近に住んでいる。クルシス脱走後、ディザイアン五聖刃のロディルに捕らえられ、ユグドラシルに報告しない代わりにエンジェルス計画に協力するように脅される。アルテスタ自身はこの計画を嫌っていたため、実験体として利用されたアリシアとプレセアに対し、罪悪感を抱いていた。その思いから、プレセアのことを避けている。後に、正体を明かしたミトスの攻撃からプレセアをかばい、重傷を負う。
タバサ (Tabatha)
声:町井美紀
マーテルによく似た自動人形。アルテスタの家で生活している。抑揚がなく機械のような喋り方が特徴。さ行が片仮名で表示される。マーテルの器として作られたが、似ているのは外見だけで、マーテルの精神を受け入れることが出来なかったために廃棄された。
落石の際、身を挺して庇ってくれたミトスに恩を感じてか、彼が正体を明かしてもなお、ミトスの優しさを信じ続けた。
エンディングで精霊マーテルと融合し、彼女の器として、大勢の神子やマーテルと共に生まれ変わった。マーテルが中に入り込んでからは、言葉遣いが流暢になっている。
くちなわ (Kuchinawa)
声:私市淳
ミズホの里の忍び。あざなの「くちなわ」は、兄「おろち」と共にミズホの古語で「蛇」の意。しいなが雷の精霊ヴォルトとの契約に失敗した事件で両親を亡くして以降、しいなを恨んでいたが、忍びの掟に従って恨みを秘め続けてきた。後にロイド達を裏切り、しいなに決闘を挑む。戦闘では動きが速く、ガード不能の技も使ってくる。
ケイト
オゼット出身。ハーフエルフゆえに、サイバックの王立研究院に軟禁され、研究をしている女性。プレセアを研究材料として使っていた。
父親は教皇。年を取らない娘を恐れて迫害を推し進める教皇に、彼女自身も酷い扱いを受けているが、父を慕っている。
ヴァーリ
声:竹本英史
プレセアの妹アリシアをエクスフィギュアにし、リーガルを陥れた張本人。その後も悪事を働き、ロディルや教皇と手を組んでいた。物語の重要な悪役として描かれているが、ロイド達との直接的な戦闘は無く、イベントによって倒される。
バージニア・セイジ
リフィルとジーニアスの母親。人間(クロイツ・セイジ)と恋に落ち子供を産んだことで、エルフから迫害される。逃亡中、リフィルの優秀な頭脳を欲しがった王立研究院の追手に追いつめられ、一縷の望みをかけて娘と息子を(伝説の地と伝えられていた)シルヴァラントに送る。空中都市エグザイアでリフィルたちと再会したときには、すでに自我と精神が崩壊していた。
アビシオン (Abyssion)
声:田中大文
フラノールで出会う謎の青年。家業ゆえに魔の装備を集めており、武器に潜むネビリムを完全に封印するべく、ロイド達に闇の装備の探索を依頼する。だが彼は、闇の装備品を集めるうちに汚染され、ネビリムに洗脳されて、闇の秩序に基づく暗黒の世界を作り上げるためにロイド達を利用するようになった。死者を復活させるといわれる禁書ネクロノミコンを用いてネビリムの力を引き出し、全ての魔の装備を駆使してロイド達と戦うが、阻止される。
ラスボスのミトスよりも遥かに強く、本作最強の敵。プレイヤーキャラが使う技や術を操る。タイムストップなど数多くの魔法も使いこなし、戦闘ランクを上げると秘奥義のインディグネイト・ジャッジメントも放つ。PS2版では他の秘奥義も使うようになっており、難易度を上げればさらに増える。

ゲストキャラクター

ある条件を満たすと闘技場で下記の3人と戦える。強敵だが、闘技場における他の戦闘と異なり、この戦闘では最中にアイテムを使用出来る。

ウッドロウ・ケルヴィン
声:速水奨
TODより参戦。「銀髪の射手」の異名を持つ。闘技場で13連勝中。近距離か遠距離かによって剣と弓を使い分け、攻撃を仕掛けてくる。HPが減ると接近戦で「断空剣」を使う。アイテムによる仲間の援護も行う。晶術は使用しない。
ファラ・エルステッド
声:皆口裕子
TOEより参戦。格闘術主体で戦う。奥義は「獅吼爆砕陣」。
リフィルの分析によると「暴れると手がつけられない」らしい。
メルディ
声:南央美
TOEより参戦。「褐色の不思議少女」と呼ばれる。当然のようにクィッキーと一緒。魔術主体で戦う。HPが減るにつれ魔術の威力が上昇。彼女の上級魔術の詠唱は、ユニゾン・アタックを当てない限り止められない。「メテオスォーム」など、強力な術を駆使する。

主題歌

用語

種族

エルフ
巨大彗星「デリス・カーラーン」から地球に移住した、人間と同じサイズの異星人。耳が尖がっており、判別は容易。例外なく美しい容貌の持ち主。寿命も千年以上と長い。また、マナを紡ぐ力を持ち、そのマナで「魔術」を行使出来る。本作では、ユミルの森に集まり暮らしている。古代大戦時代からハーフエルフと不仲で、ハーフエルフが魔科学兵器の開発に協力したことに憤りを感じており、嫌悪を抱いているが、人間に対してはある程度友好的に接する。
ハーフエルフ
人間とエルフの間に生まれた者。混血第一世代のみを指す。外見・能力ともエルフに近いが、傾向として内面の性格は人間に近く、エルフと比べると闘争心が強い。人として積極性・好奇心とエルフとしての知性・魔力・寿命を併せ持つため、魔科学等の研究者として優れている。しかしそれゆえにか人・エルフの双方から差別されている。
ドワーフ
本作では人間より小柄な種族。手先が器用で、あらゆる品を創り出す能力に長ける。もはや希少種になってしまった。

エクスフィア

宝玉を思わせる外見の増幅器だが、実は無機生命体で生きている。所有者の大半がディザイアン。肌に装着した者の遺伝子に着床後、日常で特に必要とされる能力を重点的に強化し、装着者を進化させる。また、人のみではなく、機械の動力源としても使用出来る。

エクスフィアの暗部の一つは、遺伝子への着床による「寄生」である。これを防ぐには要の紋が必要。さらに、鉱山から掘り出しても使えないエクスフィアは、増幅器として目覚めるための代償として人間の生命を奪う。

要の紋
ドワーフの持つ特殊技術で「抑制鉱石」を加工して作る、寄生抑制装置。エクスフィアの装備時、まじないを刻んだ要の紋を一緒につけることによって、寄生を防ぎ、増幅器としてのみの効果を得ることが出来る。
エクスフィギュア
要の紋を使わずに寄生させたエクスフィアをはがし、その人間の体内のマナを暴走させることによって、変異させた怪物。人間の2倍近い大きさになり、肌も毒々しい色に変化、目も単眼になる。筋力が異常に発達するが、人間としての理性や判断力はほぼ消失する。ユニコーンの力で治療可能。
体内のマナが低下した際、意識が戻ったり、本来の人間の姿に戻ったりする場合もある。

クルシスの輝石

進化した特殊なエクスフィア。別名ハイエクスフィア。エクスフィアの強化機能に加え、生命体の無機化や羽による飛行などが可能。長期間装着していると、自我が失われていく。また、ごく稀に「永続天使性無機結晶症」という体が結晶化する現象も起きる。神子であるコレットやゼロスが所持しており、ロイドが母の形見として使っているエクスフィアも、覚醒状態ではないもののクルシスの輝石である。

天使
古代大戦時に開発された技術の一つ。クルシスの輝石の力で体内のマナを用いて無機化し、身体の自然な成長を停止させる。天使化すると食事睡眠などの生理機能が排除され、触覚も失われるが、視覚や聴覚は強化され、羽を使った飛行も可能。なお、デリス・カーラーンの都市「神聖都市ウィルガイア」に住むハーフエルフは、天使化の影響で「感情」を失っているが、レミエルの様な一部例外も存在する。この技術により、古代大戦の英雄であるミトスとユアン、クラトスは、四千年という途方もない時間を生き延びた。輝石をつけて天使化した者と品種改良で生み出された者がおり、前者は透き通った光の羽、後者は実体化した白い鳥の翼のような羽を持つ。さらに、前者は元の状態と無機生命体の状態を自由に変化させることが出来、羽の出し入れも可能。
永続天使性無機結晶症
百万人に一人の割合で発生する、クルシスの輝石の拒絶反応による病。数か月かけて外部を侵食し、その後の数か月で内部も結晶化し、最終的には死に至る。
治療法は、ルーンクレストを要の紋に装着すること。マナリーフとジルコン、マナのかけら、調合する術の触媒として使われるユニコーンの角が材料となる。

組織

クルシス
クルシスを参照。
ディザイアン
ディザイアンを参照。
レネゲード
レネゲードを参照。

世界再生

神子
マーテルの遺伝子情報に近い者として、表裏で繋がる繁栄世界と衰退世界の双方で1人ずつ選出された存在。衰退世界の神子は世界再生の旅に出るが、実際は、その旅自体が繁栄世界から衰退世界にマナを流動させ、量の比率を逆転させるもので、表が繁栄すればするほど裏は衰退の一途を辿ることになる。旅の過程の天使化により記憶や感情を失った神子は、試練の最終段階でマーテルのマナを流し込まれ、マーテルの器とされる。過去に再生の旅を完遂させた神子はいたものの、マーテルのマナとの不適合が原因で全員死亡しており、歴代の神子の中でマーテルの固有マナに最も近かったコレットだけが、マーテルとの同化後も生き延びた。繁栄世界の神子は旅には出ず、マーテルの遺伝子情報を絶やさないために婚姻統制するクルシスの監視下で、次の神子を生み出す役割を担っている。
繁栄世界・衰退世界
シルヴァラントとテセアラの2つの世界のうち、大いなる実りからマナが流れ込む世界は繁栄し、流れ込まない世界は衰退する。比率は神子の世界再生の旅によって逆転していく。約800年前からレネゲードによる衰退世界の神子の暗殺や神子自身の失敗が続き、旅が完遂されなかったため、長い間マナの逆転が起こらず、テセアラは異常繁栄、シルヴァラントは異常衰退に至っている。

その他

魔導注入
デリス・カーラーンにある鉱石アイオニトスを粉末状にして飲むことで、マナを扱えるようになり、エルフの血を引かない者でも魔術の使用が可能になる技術。本編ではクラトスとゼロスが受けている。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


プレイステーション2版

2004年9月22日にプレイステーション2に移植された。以下に変更点を挙げる。

  • イベント時のアニメーション、称号、サブイベントやコスチュームなどが追加された。
  • 没ボイスがなくなった。GC版にあったバグ、誤植が幾つか訂正された。反面、ロード時間が長くなった。
  • 新たな特技、魔法が追加。GC版では一部のキャラしか使えなかった秘奥義がしいなを除く全キャラに追加。敵味方共に新規カットイン追加。
  • ユニゾン・アタック後の複合特技が多数追加、GC版にはなかったリーガルとの複合特技も追加された。
  • ユニゾンゲージがGC版よりも溜まり易くなり、ユニゾン・アタックを出し易くなった。
  • 一部の処理落ち(サイクロンのエフェクトなど)が改善された一方で、フレームレートが60fps→30fpsに半減し、動きにGC版の滑らかさがなくなった(GCとPS2の性能差から、グラフィックが雑になった)。
  • スキットの際、表示ウィンドウがキャラの感情に呼応して動き、拡大縮小するようになった。
  • 戦闘ボイスが一部遅れて再生される。
  • 戦闘終了後にBGMが曲冒頭に戻るようになった(GC版は続きから演奏)。またゲーム開始時のデータ選択画面が無音になった(GC版はタイトル画面の曲が流れる)。
  • シルヴァラントベースのGCのオブジェが螺旋状の正方形に変更された。
  • アルタミラのカジノでミニゲームが出来るようになった。
  • ユニゾン・アタック時の1人あたりの入力時間が1秒から3秒に延び、1人ずつ残り時間ゲージを表示するなど、細部も改良された。
  • 隠しダンジョンの名称が「魔界ニブルヘイム」から「禁書の記憶」に変更され、15フロアから20フロアに増加。幻影五聖刃と三英雄との戦いも追加された。
  • ブロックに触れても、動かせる状態を示すボタン表示が出難くなった。
  • 術終了もしくは詠唱キャンセル後の硬直時間が増加し、術キャンセルを利用した無限コンボは出来なくなった。
  • 一部のサブイベントも、細部に変更が加えられている。例として、GC版のフラノール雪見イベントでは好感度にかかわらずクラトスを選択可能だったが、好感度を上位3位以内にしなければ選択不可能となった。

小説

著:結城聖 イラスト:松竹徳幸 全3巻 スーパーダッシュ文庫

著:矢島さら イラスト:中嶋敦子 ファミ通文庫

「ときのかがやき」。ゲーム本編を小説化した作品。
「みどりのうつわ」。ゲーム本編のエンディング後を描いた番外編。

漫画

TALES OF SYMPHONIA

作画:壱村仁 月刊コミックブレイド 全6巻(外伝含む)。

ドラマCD

  • ドラマCD「テイルズ オブ シンフォニア」-a long time ago- : 全3巻
  • ドラマCD「テイルズ オブ シンフォニア」アンソロジー1 〜ロデオライド・ツアー〜 : 上下巻
本編の1年後を舞台としたドラマCD。しいなの独白を中心として物語が進行し、しいなとゼロス以外のキャラはほとんど登場しない。

サウンドトラック

  • 「テイルズ・オブ・シンフォニア」オリジナル・サウンドトラック
  • テイルズオブシンフォニア オリジナル・サウンドトラック

OVA

「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」

第1巻:2007年6月8日。第2巻:2007年8月10日。第3巻:2007年10月24日。第4巻:2007年12月21日にそれぞれ発売。 DVDでコレクターズ・エディション、エクスフィア・エディション、通常版の3形態が発売。

2008年9月26日にBlu-ray Disc BOX、DVD-BOXが1年間限定生産商品として発売された。

原作のテセアラ突入までを描いている。このOVAがBS11にて2008年7月4日から4週にわたって放送。また、同番組内でシリーズにまつわるトークをする「ビバ☆テイルズ オブ」(MC:小野坂昌也)も放送。2008年9月24日にOVA公式サイトより、ファン待望の続編である、テセアラ編の制作が決定された旨発表された。続編が何編で描かれるのか等については現時点では不明。

関連書籍

外部リンク

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