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ウォーターマーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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ウォーターマーク (Watermark) とは、透かしのこと。

ここでは、権利者が画像や映像の著作権を主張するため、それらの中に入れるロゴマークについて取り上げる。

概要

画像や映像などのデータの場合、”透かし”は可視的なものと不可視的なものに分類される。可視的なものは”ウォーターマーク”と呼ばれ、著作権保護などの目的で画像や映像の一部に表示される[1]

テレビ放送におけるウォーターマーク

主にウォーターマークロゴマークチャンネルロゴ局ロゴなどと呼ばれる。

放送局名やチャンネル名のロゴタイプキャラクターなどを画面の端(右上や右下、左上など)に常時表示する。ただし民放では基本的にCMや番宣スポット中は表示を消す。もとの映像の邪魔にならないように小さく色が薄く、透過させているものが多い。また、常時表示させておくロゴよりも大きなロゴをCM明けに3秒程度表示する局も存在する(テレビ朝日・テレビ東京のリモコンキーID告知))。

表示方式1つとっても「提供クレジット表示中は非表示」、「表示は自社製作番組のみ」、「CM入りの1秒前から消す(局によっては提供クレジット表示1秒前からも)[2]」など各局さまざまである。

日本の地上波やBS放送上記の方式での透かし表示が多いが、日本以外の地上波や衛星放送では常時カラー表示することもある上日本の地上波より大きく表示していることもある。

NHK神戸放送局の総合テレビでは、放送局区別のために風見鶏を数秒間表示する。

衛星放送

  • 2000年開始のBSデジタル放送では当初はNHKの3チャンネルと一部の民放が表示していたが、2008年5月3日BSフジが表示を開始したことによって有料系を除く全てのチャンネル(2000年以降に開局したチャンネルを含む)が表示している。
  • CS放送でも大半の局が表示している。

BSアナログ放送

  • NHKの衛星アナログテレビでは、「BS1」「BS2」と1998年8月から表示している。
  • 「アナログ」の表示を、一足早くBSアナログハイビジョンで2006年4月4日から(2007年9月30日の放送終了まで)、BS1・BS2でも2008年5月1日から表示されている。それぞれ従来表示していたチャンネルロゴの下部に小さく表示されている。

地上デジタル放送

  • 2003年に始まった地上デジタル放送では、デジタルデータであるために元の品質を損なわずに海賊版などの複製がしやすい。そこで、著作権保護の目的からウォーターマークを表示する局がある。複製される可能性の低い報道番組ドキュメンタリーなど一部で表示されない番組もある。[要検証]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。
  • 2008年7月から始まったダビング10に合わせるように、同年4月頃からウォーターマークを表示させる局が全国で急増した。
  • JNN系列局では元からウォーターマーク表示が義務付けられていると思われる。[要出典]エラー: タグの中に無用な文字が含まれていないか、{{要出典範囲}}と{{要出典}}を間違えていないかを確認してください。貼り付け年月は「date=yyyy年m月」、チップテキストに表示する文字列は「title=文字列」と指定してください。。ただしワンセグは対象外。逆にフジテレビ系列局では自社制作番組を除きウォーターマークの使用がされていなかったようだが、2008年4月1日より使われだしたようだ。
  • 2009年1月12日より、民放のアナログ放送では、「アナログ」テロップの常時表示を開始したのに伴い、ウォーターマークの表示を開始した局が見られる。
  • 都道府県単位では、秋田県が一番遅く導入され、「アナログ」テロップ表示開始に併せて、民放3局同日に表示を開始した。
  • 現在表示を行っていない局でも、ワンセグのみ非表示の局も含み今後、ウォーターマーク表示を行う可能性もある。
  • 最初は自社制作番組のみで表示を開始し、後に全ての番組で表示を開始する局もある。
  • NHKでは放送センター送出しの番組はすべてデジタル総合テレビでは「NHK G 」、デジタル教育テレビでは「NHK E 」と表示される。BS hiと同様に、総合はG、教育はEがそれぞれひと回り大きくなっている。

ウォーターマークを表示している局

NHK
放送センターからの送出に限り全放送局で導入。ただし、ローカル放送および関東甲信越などの地域向け番組、政見放送、教育テレビのマルチ編成時の画面比4:3の番組放送時は表示されない。また、教育のワンセグでは終日非表示。
日本テレビ系列
系列30局(クロスネット局を含む)全てで導入。日本テレビ(NTV)、青森放送(RAB)、中京テレビ(CTV)、読売テレビ(ytv)、長崎国際テレビ(NIB)のワンセグでは非表示。
TBS系列
系列28局全てで導入。北海道放送(HBC)、青森テレビ(ATV)、東北放送(TBC)、中部日本放送(CBC)、毎日放送(MBS)、テレビ山口(tys)のワンセグでは非表示。
フジテレビ系列
系列28局(クロスネット局を含む)全てで導入。フジテレビ(CX)、仙台放送(OX)、高知さんさんテレビ(KSS)、サガテレビ(sts)、テレビくまもと(TKU)、鹿児島テレビ(KTS)のワンセグでは非表示。
テレビ朝日系列
系列24局(クロスネット局を含まず)全てで導入。新潟テレビ21(UX)のワンセグでは非表示。
テレビ東京系列
TVQ九州放送(TVQ)を除く系列5局。テレビせとうち(TSC)のワンセグでは非表示。
独立UHF局
東京メトロポリタンテレビジョン(東京MXテレビ、TOKYO MX)、テレビ埼玉(テレ玉、TVS。ワンセグでは非表示)、千葉テレビ放送(チバテレビ、CTC)、岐阜放送(ぎふチャン、GBS)、びわ湖放送(BBC)、京都放送(KBS京都、一部の番組を除く)、サンテレビジョン(SUN)、テレビ和歌山(WTV)
非表示局:テレビ神奈川(tvk)、とちぎテレビ(GYT)、群馬テレビ(GTV)、三重テレビ(MTV)、奈良テレビ(TVN)
クロスネット局
福井放送(FBC)、テレビ大分(TOS)、テレビ宮崎(UMK)

※そのほか、放送大学(UD)もアナログ・デジタルともにウォーターマークを表示している。ロゴマークの右に地上デジタル・スカパー!・ケーブルテレビ局向け配信では「放送大学」、地上アナログでは「アナログ」の文字を表示している。

アナログ放送

  • 日本の地上アナログ放送では、1953年のNHKテレビ放送開始から民放を含めてウォーターマークの表示は特にはなかった。
  • しかし、2011年7月24日アナログ放送が完全終了することに関連してNHK総合・教育テレビのアナログ放送で終了3年前の2008年7月24日から画面右上にフォントワークススランプのフォントで「アナログ」の文字を常時表示される。チャンネルロゴはなし。デジタル放送とは違い、ローカル放送でも多くの番組で表示される。本来の著作権保護の目的ではないが、「アナログかデジタルかどちらのチャンネル(局)を見ているか」を識別するためのマークである。
  • NHKのアナログ教育テレビではレターボックス放送で黒帯が出るときは「アナログ」の文字の位置は下と左に動く。アナログ総合テレビ、アナログBS1・アナログBS2では黒帯が出るときでも常に4:3放送時の位置で固定されている。
  • 2009年6月あたりから総合テレビ、2010年2月あたりから教育テレビでアナログマークが不透明になっている。
  • アナアナ変換の際、一部中継局で視聴者がチャンネル変更作業を行う場合のために中継局単位でチャンネル識別用のウォーターマーク[3]スーパー[4]を挿入していた。

民放での表示

  • 2009年1月12日からはNHKに続き、民放各局でも画面右上に常時「アナログ」の文字がウォーターマークで表示されるようになった。
    • サイズはNHKでの表示より3倍ほど大きくした文字となっている。レターボックス放送を行った際に上部の黒帯にちょうどかかる大きさとなっている。
    • 本格的な表示開始に先駆け、テレビ愛媛では1月5日から自社製作番組の一部(テレチュー2・5hなど)の番組内でアナログロゴの常時表示を始めていた。
    • 青森放送では2009年1月12日から7月5日まで独自のフォントで「アナログ」マークを表示していたが、黒文字で表示されているためレターボックスの時は判別しにくくなっていた。また提供クレジットやCMが入る時は自動で消去されるが、再表示する時は主調整室から手動で行っていた。同年7月6日からは標準ロゴに変更され、再表示も自動化された。ロゴの大きさはNHKでの表示と同じ。
    • 関西テレビでは主調整室の更新を行う2009年7月13日まで、「アナログ」マークに黒縁をつけて放送していた。そのため番組内で表示されるテロップと重なるとその文字が読めなくなることも多かった。
  • 当初民放では2008年7月24日より19時から23時の間、TBS、テレビ東京はNHKと同じサイズ、他局はNHKで表示される「アナログ」ロゴを3倍ほど大きくした文字が番組冒頭に数秒程度表示されていた。開始時刻が19時前にまたがる場合は18時台に表示されることがあった。
    • ただしウォーターマークではなく白文字での表示だった。なお、TOKYO MX、チバテレビなど、サイズは3倍の大きさながらウォーターマーク並みに薄い白文字の局もあった。
    • 対象期間外では秋田テレビが同日から2009年1月9日にAKTスーパーニュースのローカル枠開始時に「アナログ」マークの表示を独自フォントで行っていた。
  • 先述の教育テレビと同様に、TOKYO MXと2009年7月までのABCテレビ(自局送出の番組)では、レターボックス画面になると「アナログ」の文字の位置は下と左に移動する。
  • フジテレビ系(FNN)テレビ朝日系(ANN)の一部の局、一部の局を除く独立UHF局では現在常時表示は行われていないが、東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)KBS京都を除く独立U局では2009年1月12日の「全国高等学校サッカー選手権大会」の決勝中継において基幹局である日本テレビの映像をそのまま放送したため、当該時間のみ常時表示された。
  • KBS京都など一部の放送局では、アナログ放送でもHD番組ではデジタル放送同様のチャンネルロゴを表示している局もある。
表示が入らないケース

地上アナログ放送における影響

  • 2009年1月12日から地上波アナログ放送において、NHKのみならずほとんどのテレビ局で右上に「アナログ」という文字を番組の放送中、原則として表記するようになった。[5]
  • そのことにより、従来からの4:3画面向けの番組映像を4:3画面サイズのテレビで視聴している場合でも画面右上の映像上に薄い透かし(ウォーターマーク表示)の「アナログ」の文字が表示されることになった。
  • しかしまだ4:3サイズ画面映像で放送されている番組も多くあるため、あえてデジタル放送で録画する必要がない場合もあることからそれらの番組を放送する局に対して以下のような要望が相次いだ[要出典]エラー: タグの中に無用な文字が含まれていないか、{{要出典範囲}}と{{要出典}}を間違えていないかを確認してください。貼り付け年月は「date=yyyy年m月」、チップテキストに表示する文字列は「title=文字列」と指定してください。とされる。テレビ東京では『銀魂』や『ケロロ軍曹』、かつての『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』等の番組ではデジタル放送において著作側の意図を考慮したと思われる局側の都合により額縁放送が実施されており、「アナログ」の文字挿入が実施されるまでそれらの番組を録画保存している視聴者にとっては映像保存用に邪魔な画面サイズ調整用の黒枠が付加されていない映像をそのまま放送する4:3画面のアナログ放送が最良の録画用ソース映像になっていた。
  • 当時、読売テレビ(日本テレビ系列)では木曜夜9時~10時の『秘密のケンミンSHOW』、フジテレビでは同局製作の毎週木曜深夜のバラエティ番組『FNS地球特捜隊ダイバスター』・『アイドリング!!!日記』・『近未来予報ツギクル』の3番組枠、TBSでは同局制作の木曜深夜アニメ枠、情報番組『ZONE』に限って4:3画面の番組配信を行っていた。
    1. 『アナログ』表示を付けないで欲しい。
    2. 地上波デジタル放送でも(額縁放送ではなく)4:3画角情報付きで自動的にパンスキャン表示になる方法で放送してほしい。
    3. 2009年4月からすべての番組をハイビジョン化してほしい。
  • そのような世相反響から現在はテレビ東京を含めてNHK教育と放送大学だけでなく、すべてのテレビ局において「4:3画面で制作されている番組」(デジタル放送においては通常は左右に黒枠が付加される番組)を4:3画角情報付き(これにより、対応機能付き4:3画面テレビ・レコーダー等では自動的に全画面に拡大表示される)パンスキャン放送の実施や、現段階で4:3画面で制作されている番組を2009年4月から順次ハイビジョン制作へ移行したり画面左右へサイドパネルを付けるといった措置を取ることとなった。
    • この2009年4月以降に予定されているハイビジョン化は「現在制作中の番組をハイビジョン化する」という意味であって、「過去に制作された番組をハイビジョン映像化する(作り直す)」という意味ではない。よって現在制作・放送中の番組のハイビジョン化が実施した後でも、4:3画面で制作された過去の番組を再放送する際にも全てハイビジョン化(HD信号化)されることを保証するものではない。
      • なお、実際的な手法としての標準画質映像(つまり過去に制作された4:3サイズ画面の映像番組)の「ハイビジョン化」とは現存している4:3画面からハイビジョン映像サイズ(16:9画面サイズ)に横幅を一致させて4:3画面サイズよりさらに小さく切り出しただけであり、4:3画面サイズからはみ出した存在しない左右部分を作り出しているわけではない。過去の作品の映像として存在しない部分を追加することは現実的には不可能である。
      • また、4:3サイズから切り出した映像を16:9サイズで全画面表示する場合は、小さい画面を拡大して表示するため、元の映像より解像度が落ちることになる。従って通常はそのままでは視聴に耐えない映像になるため、実際にはデジタル処理で映像の鮮明化なども同時に行われる。ハイビジョン映像化とは若干ずれるが、4:3画面サイズで過去に制作された番組作品をデジタル処理を伴うワイドサイズ映像化した例にはデジタルリマスター版『宇宙大作戦』や『ドラゴンボール改』などがある。
  • ちなみに4:3画面サイズの放送番組・作品の制作過程で仮に元の映像をワイドサイズ(16:9・シネスコサイズなど)撮影で行っていて、さらにその映像ソースが現存する場合は放送作品の映像になかった部分を16:9サイズに合わせて付加することが技術的には可能である。しかし、その残っていたシネスコサイズ映像のソースが果たして番組全体、タイトル全体としての完成した形であるのか否かなど、作り直し過程の作業の煩雑さの問題があるため、そうした手法での作り直し(リマスター)は行われない[要出典]エラー: タグの中に無用な文字が含まれていないか、{{要出典範囲}}と{{要出典}}を間違えていないかを確認してください。貼り付け年月は「date=yyyy年m月」、チップテキストに表示する文字列は「title=文字列」と指定してください。

脚注

外部リンク

関連項目


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