Welcome! つぼみ園
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『Welcome! つぼみ園』(ウェルカム!つぼみえん)はおーはしるいによる日本の4コマ漫画作品。芳文社の雑誌『まんがタイムラブリー』(月刊)にて2007年8月号にパイロット版が掲載された後、同年11月号から連載されている作品である。スピンオフとして中山家を描いた『Special Sweet Home』(『まんがタイムスペシャル』・『まんがタイムコレクション』など)もここで掲載する。
概要
- 同雑誌で連載していた前作品『会計チーフはゆ〜うつ』で会計会社「セブン商事」のチーフだった主人公・藤本靖(当時)が会社を辞め、保育士に転職し、そして元部下の中山有里子と結婚した。それから15年後の話である。
- 前作品のキャラクターが2010年時点で既に3人(靖・有里子・由紀)登場している。このことから、ときとして単なるスピンインにとどまらず「『会計チーフ』の続編」視されることがある。
- 作者のまんがタイムシリーズ作品では初めて鼻がある主人公である。しかし、中山家や一部の人物は前作同様に鼻がない人物も登場する。
- 中山家(靖・有里子・つぼみ)の3人を描いたスピンオフ作品もある。(詳細は作品紹介参照)
あらすじ
主人公・桐原ことみが5歳の頃、保育実習生だった靖と出会う。彼女にはとても印象深く残り、いつしか彼のようになりたいと思い保育士になることを目指す。
それから15年、短大生になったことみは夢である保育士になるため保育園の実習に励んでいた。ある日、ちまたでウワサの『スーパー保育士』が保育園を開園する事を耳にする。ことみは友人で実習生仲間の成田東馬、榎本櫻子と一緒にその園を訪問した。何とそこにはことみの憧れだった靖が園長となり運命の再会を果たす。靖もことみの事を覚えていて、あまりの感激さに彼女はこの園で働きたいと嘆願した。そしてついにそこで働く事が決まり、櫻子と東馬もそこで働く事を決意する。
晴れて保育士となった3人。そしておとなしい園児瀬戸あゆむをはじめ個性あふれる園児たちと一緒に『つぼみ園』で笑いあり、泣きありの日々が始まる…。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
主な登場人物
- ※靖・有里子・由紀の年齢は推測
- 桐原 ことみ(きりはら ことみ)(20)
- 本作の主人公。幼い頃世話になった「藤本先生」に憧れ、保育士を目指す。就職活動中に偶然飛び込んだ開設間近の無認可保育園「つぼみ園」の園長が、偶然にもその恩師であり、成長した自分を一目で識別してくれたことに感動し、一緒に就活していた2人の友人ともどもつぼみ園への就職を決めた。
- (「成長した」と前述したが)心身共に幼い感じで、園児達からは先生として懐かれるというより同次元で遊ばれている。料理や音楽やお絵描き・工作は壊滅的に下手であるが、持ち前のバイタリティで園児と向かい合っている。
- かなりの大食いで、中華料理の5〜6人分のコース料理を一人で残さず平らげる胃袋の持ち主。給料の殆んどが食費に消え美容院代にも事欠くので、髪の毛のカットは母親にやってもらっている。
- 成田 東馬(なりた とうま)(20)
- ことみと共につぼみ園に勤める新人保育士で通園バスの運転手もこなす。ことみが好きで、常に(やや婉曲に)アプローチをかけ続けているが、恋愛に未覚醒なのか全く気づいてもらえず、血涙を流す日々を送っている。
- 榎本 櫻子(えのもと さくらこ)(20)
- ことみと共につぼみ園に勤める新人保育士。長身美人で毒舌。お金が大好きでデートも多い。でも子供好きで、これら悪女キャラを子供の前では見せることはない。もっと条件のいい保育園もあったが、ことみと同じこの園に就職するなど友達思いの面も持つ。東馬のことは友達と思っていないらしい。
- 瀬戸 あゆむ(せと あゆむ)(5)
- 「つぼみ園」に通う女児。父子家庭に育ったせいか、大人びている。パパのことは大好きだが、最近、自分が慕っていることみ先生をパパに取られそうな気がして、嫉妬している。
- あゆむの父(?)
- 眼鏡ダンディな男やもめ。最近、ことみ先生のことが気になる模様。料理は下手。
- 中山 靖(なかやま やすし)旧姓:藤本(47)
- 前作品『会計チーフはゆ〜うつ』の主人公。白髪になり少し老けた(『会計チーフはゆ〜うつ』の最終回付近で結婚した白石由紀の子供が中学生になっている事から、最低でも10年以上は経過していることになる)。ことみの憧れの人。この作品では新人保育士3人を見る良き園長先生。かつては「セブン商事」の会計チーフをしていたが、保育士免許を取得したので会社を辞めて保育士になった。その後、子供好きを遺憾無く発揮して保育業界では有名な『スーパー保育士』と呼ばれるように。まさに転職して天職を掴んだ(笑)。仕事が忙しかったかのか、はたまた踏ん切りがつかなかったのか不明だが有里子と結婚するまで5年かかった。婿入りしたので中山姓になり、そしてコツコツ貯めていた貯金で某駅前の雑居ビル1階に園庭を持つ保育園を開園して独立を果たし現在に至る。
- 事務関係は相変わらず苦手で櫻子に手伝ってもらう事もしばしば。有里子にも相変わらず頭が上がらない。力関係も当時のまま。余計な一言で有里子たちを怒らせることも変わってない。
- 保育園では裁縫、手芸、果ては園児の給食までも作り、その上自炊もする。梅雨時は腐るので作らない。そのせいか外食やコンビニが多くなる。そっちの方が有里子やつぼみに喜ばれるので悲しむ。
- 『チーフ』時代で飼っていたジャンガリアンハムスターのエリザベス(通称:リズ)が死んでしまい、そのショックで保育園で動物を飼おうとした時に少し躊躇した。今はウサギを飼っている。
- お付き合い後、有里子に「やっさん」と呼ばれている。
- 中山 有里子(なかやま ゆりこ)(39)
- 靖の妻で『チーフ』時代の元部下。眼鏡をかけるようになった。靖が開いた保育園には子供によって泣かれるので本編では登場しない。
- 結婚後につぼみを出産する。その後、会計の知識を生かして会計事務所を設立。靖のせいでいつも疲れている。休みの日は娘と2人で出かけてしまう事が多い。
- 料理をはじめ家事一般は相変わらず下手でことみを凌ぐ。靖曰く「娘に毒を食べさせるわけには…」と言われ、つぼみにも「ママの料理は殺人級」と言われる。
- お付き合い後、靖に「ゆりくん」と呼ばれている(後述する娘の名前のルーツもここから)。
- 『チーフ』時代に飼っていた三毛猫のたかこもまだ住んでいる(推定20歳超?)。
- 中山 つぼみ(なかやま つぼみ)(8)
- 靖と有里子の娘で小学2年生。名前は妻の「有里子」から連想し、「ゆり(百合)」すなわち花の「つぼみ」から取った。内面は靖、ルックスは有里子似でお互いの長所を受継ぎ両親を気遣う優しい女の子。靖が保育園の名は彼女から取ったと公言している。
- 本編で登場した5歳時の姿には鼻がある。
- 白石 花野(しらいし かの)(5)
- 夏休みにつぼみ園へ遊びに来ていた双子の姉。とってもおませで恋愛についてはうるさく母親譲り。
- 白石 樹(しらいし いつき)(5)
- 花野と一緒に来ていた双子の弟。地元でも問題児と言われている。あゆむに好意を持ったのか帰る頃には優しくなっていた。
- 白石 由紀(しらいし ゆき)旧姓:大崎(39)
- 花野と樹の母親。靖の元部下で有里子の友人。本編では鼻があり少し面長になったが、番外編では『チーフ』時代と同じ姿。現在は会社を辞め、夫・広樹の実家で暮らしている(自分の実家はその隣)。村一番の子宝母さんと言われており、この時点で中学生3人、小学生4人、そして花野と樹、計9人子供を産んだ。更に10人目を妊娠中で、夫の「家族だけのサッカーチーム」という夢の実現目前であることが判明。
主な舞台
この節の加筆が望まれています。 |
書誌情報
単行本 - 芳文社より「まんがタイムコミックス」として刊行。
- 第1巻(2009年3月22日発行) ISBN 978-4-8322-6724-4
- 第2巻(2010年9月22日発行) ISBN 978-4-8322-6884-5
- 巻末に「Special Sweet Home」1話目(『まんがタイムスペシャル』2009年4月号初出)収録