鴻巣友季子
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鴻巣 友季子(こうのす ゆきこ、1963年7月15日 - )は、翻訳家、エッセイスト。
来歴・人物
東京都生まれ。成城大学卒業、柳瀬尚紀に師事し、お茶の水女子大学英文科大学院修了、1987年から翻訳を始める。当初は心理学書、ミステリー、サスペンスの翻訳が多かったが、2000年にノーベル文学賞作家ジョン・クッツェーの『恥辱』を訳し、新潮文庫の『嵐が丘』の新訳を刊行した。ほかにカナダのマーガレット・アトウッドの翻訳もある。
1995年、BABEL国際翻訳大賞BABEL新人賞を受賞。1999年、トマス・H・クック『緋色の記憶』の翻訳で、BABEL国際翻訳大賞ミステリ部門を受賞。
著書
- 『翻訳のココロ』ポプラ社 2003 / ポプラ文庫 2008
- 『明治大正 翻訳ワンダーランド』新潮新書 2005
- 『やみくも 翻訳家、穴に落ちる』筑摩書房 2007 / 「全身翻訳家」ちくま文庫 2011
- 『孕むことば』マガジンハウス 2008 のち中公文庫
- 『カーヴの隅の本棚』文藝春秋 2008
- 『本の寄り道』河出書房新社 2011
- 『熟成する物語たち』新潮社、2012
- 『翻訳教室 はじめの一歩』ちくまプリマー新書、2012
- 『翻訳問答 英語と日本語行ったり来たり』(片岡義男との共著)左右社、2014
翻訳
- マイケル・ウッド『リバー・ジャーニー』白揚社 1987
- アン・モリス『優しく殺して』創元推理文庫 1988
- 『セックス・ピストルズ写真集』シンコー・ミュージック 1989
- ハロルド・L.クローアンズ『なぜ記憶が消えるのか 神経病理学者が見た不思議な世界』白揚社 1989
- ルイーズ・フィッツヒュー 『あした、億万長者』講談社 1990
- ウィリアム・カッツ『ゴースト・フライト アドルフ・ヒトラーの帰還』東京創元社 1990 (創元ノヴェルズ)
- ハロルド・L.クローアンズ『インフォームド・コンセント』消えた同意書 白揚社 1991
- テリー・プラチェット『遠い星からきたノーム』1-3 講談社 1992
- ダグラス・スコット『地獄への逃走』東京創元社 1992
- ダグラス・スコット『愛と憎しみの果て』東京創元社 1993
- エイモス・チュツオーラ『甲羅男にカブト虫女』筑摩書房 1993
- メアリー・シュトルツ『つりにいこうよ』講談社 1993
- テリー・プラチェット『ゴースト・パラダイス』講談社文庫 1994
- メグ・ファイルズ『メリディアン144』東京創元社 1994
- ジェイムズ・F.ボイラン『惑星の恋人たち』河出書房新社 1995
- ルイーズ・フィッツヒュー『スパイになりたいハリエットのいじめ解決法』講談社 1995
- デヴィッド・ヌーナン『キャディ・ボーイの憂鬱』福武書店 1995
- マイケル・ウッド他 『世界の川を旅する』白揚社 1995
- エドナ・ブキャナン『マイアミ・トラップ』扶桑社 1995
- エイミー・ブルーム『銀の水』幻冬舎 1995
- ロバート・ローディ『バードケージ』ハヤカワ文庫 1996
- セース・ノーテボーム 『これから話す物語』新潮社 1996
- エドナ・ブキャナン『死の裁き』扶桑社ミステリー 1996
- ロバート・T.バッカー『恐竜レッドの生き方』新潮文庫 1996
- ジェイムズ・F.ボイラン『星座は踊る』河出書房新社 1997
- エドナ・ブキャナン『特ダネをつかむ女』扶桑社 1997
- トマス・H・クック『緋色の記憶』文春文庫 1998
- ハンナ・メーカ『失聴 豊かな世界の発見』晶文社 1998
- シーナ・マッケイ『燃える果樹園』文春文庫 1999
- エリザベス・マクラッケン『ジャイアンツ・ハウス』新潮社 1999
- アリス・マクダーモット『チャーミング・ビリー』早川書房 1999
- アンドリュー・ミラー『器用な痛み』白水社 2000
- J.M.クッツェー 『恥辱』早川書房 2000 のち文庫
- キャサリン・ターボックス『メールのなかの見えないあなた』文春文庫 2001
- マーガレット・アトウッド『昏き目の暗殺者』早川書房 2002
- エミリー・ブロンテ 『嵐が丘』新潮文庫 2003
- アトウッド『ペネロピアド』角川書店 2005
- クッツェー『エリザベス・コステロ』早川書房 2005
- ルル・ワン『睡蓮の教室』新潮社〈新潮クレスト・ブックス〉 2006
- ヴァージニア・ウルフ 『灯台へ』(世界文学全集)河出書房新社 2009
- クッツェー『遅い男』早川書房、2011
参考
- 『文藝年鑑2011』
- 『現代日本人名録』