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ため息 (エルガー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ため息』(: Sospiri作品70は、エドワード・エルガーが作曲した弦楽合奏ハープ(またはピアノ)、オルガン(またはハーモニウム)のための楽曲。第一次世界大戦の開戦直前に作曲された。

エルガーは元々、『愛の挨拶』(: Salut d'Amour)と対になるようなヴァイオリンとピアノのための楽曲を作曲し、『愛のため息』(: Soupir d'Amour)という表題とすることを構想していた。しかし、作曲の最中に曲がより情熱的なものであることに気付き、イタリア語で「ため息」を意味する『ソスピーリ』(Sospiri)と名付けることにした[1]

初演は1914年8月15日ヘンリー・ウッド指揮によりロンドンクイーンズ・ホール英語版で行われた。曲はエルガーの長年の友人であったヴァイオリニストウィリアム・ヘンリー・リードへと献呈されている[2]

楽曲構成

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アダージョ 4/4拍子 ニ短調

2小節の導入に続き、第1ヴァイオリンによって物悲しい譜例1の旋律が奏でられる。

譜例1


\relative c' \new Staff \with { \remove "Time_signature_engraver" } {
 \key d \minor \time 4/4 \tempo "Quasi recit."
  r8\fermata e'4\upbow \p \< (g8) a2~\> << a8 { s16 s16\! } >> a4( c8) d,2~ d8 c\<( d e\!) f--[ e--] d4~ d8 c-- d-- e~( e\>[ c]) c4\!
 }

もう一つの主題は広い音域を行き来する、より熱を帯びたもの(譜例2)。

譜例2[注 1]


\relative c' \new Staff \with { \remove "Time_signature_engraver" } {
 \key d \minor \time 4/4 \partial 2..
  a'8\mf ( a') a, g'2~ g8^\markup { \bold largamente } f\< e'\f \fermata f, d'2~
  d8 es,\dim ( c'\!) es,, \grace es bes''2~_\markup { \dynamic p \italic dolce } \< bes8\! a,\>( g') f,\! f'2 \p
 }

譜例1が1オクターブ低く再現し、最後はピアニッシッシッシモpppp)でヘ長調の響きの中に消えるように終わる。

演奏時間は約5分。

脚注

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注釈

  1. ^ 3小節目の前打音にはスラッシュが入る。

出典

参考文献

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外部リンク

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