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つまらない (数学)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

数学において、つまらないとは、そのように表現される対象が(その文脈においては)単体で研究するほどの内容的な豊かさを備えていないことを表す、やや俗な表現である。 もとはtrivialの訳語として用いられ、そのような文脈では自明と全く同じ意味である。

したがって、多くの場合“つまらない”対象が無意味であることはない。

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空集合と全体集合

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任意の集合部分集合として空集合と全体集合(その集合自身のこと)が得られることから、数学的構造の部分構造として見る限りこれらはつまらない。 しかし視点を変えれば、空集合は命題論理の真偽に深くかかわったり、空関数などの道具立てにも頻繁に利用されたりと、多くの応用を持つ豊かな対象でもある。

単元集合

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集合論における順序代数構造などに対して、単元集合はそれらの対象に特有の公理を無条件に満たせることがよくある。

  • 自明な順序(0=0)
  • 自明な(0+0=0)
  • 自明な(0+0=0・0=0)

これらは「○○の条件をみたすような構造は自明なものしか存在しない」といった形で命題の表記や証明に貢献する一方で、それ自身は丸括弧内に付した以上の内的な性質をもたないので、つまらない対象でもある。