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ばら色かび病

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ばら色かび病(ばらいろかびびょう、Trichothecium roseum、トリコセシウム・ローゼム)は、カビ( トリコセシウム属菌)による植物病気の一つ。

概要

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主に水分や糖分の多い、果実メロンイチゴリンゴなど)、果菜類キュウリトマトなど)で発病する。発症部にはピンクや橙色の菌糸体が生じ、果肉が腐敗する[1][注 1]

気温が20℃前後で多湿の場合、特に施設栽培(ビニールハウスなど)で発生する[2]

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ウリ科

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食べると苦味があるが、この成分はククルビタシンとされている[3]。トリコセシウム属菌に汚染された場合、メロン自身が菌への防御作用のため、ククルビタシンの産生を増す(食べると口腔内が舌がしびれるほど)[4][3]

メロンの場合は、Pink-mold rotとも呼ばれる[5]

特にアムスメロンなど、皮が薄い品種で被害が多発している[6]

キュウリの場合は、葉にも発病する[2]

イチゴ

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根、クラウン部、葉柄、ランナーの順に発病し、最後には苗が枯死する[7]

トマト

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まず果実のへた下部分から褐色に変色し、果実の中へも菌が進行するが、外観からは分かりにくい[2]

兵庫県立健康環境科学センター(2003年の年報2号)によると、バラ色カビ病の原因菌であるトリコセシウム・ローゼムが、苦味成分のトリコテシンを産生することが確認された[8]

防除法

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ビニールハウスの場合、多湿にならないよう換気を徹底する[2]

脚注

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  1. ^ メロンとキュウリはウリ科、イチゴとリンゴはバラ科、トマトはナス科

出典

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関連項目

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外部リンク

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  • ばら色かび病 症状名:メロン果実腐敗症 島根県
  • トマト ばらいろかび病
  • キュウリ ばら色かび病
  • 高橋治男, 植松清次, 大泉利勝, 森悦男, 柳堀成喜, 一戸正勝「マスクメロン,トマト果実のバラ色カビ病とTyichothecium roseumによるトリコテシン産生」『マイコトキシン』第1995巻第41号、日本マイコトキシン学会、1995年、53-59頁、doi:10.2520/myco1975.1995.53ISSN 0285-1466NAID 130003660589