ひみつ指令マシン刑事999
『ひみつ指令マシン刑事999』(ひみつしれいマシンけいじキューキューキュー)は、すがやみつるによる日本の漫画作品。『テレビマガジン』(講談社)に、1977年5月号から1978年3月号にかけて連載された。
概要
[編集]掲載方法は、別冊ふろくに収録される形式が基本となっている。テレビマガジン本誌に収録されているのは、最終回と、『テレビマガジン増刊号』掲載分のみである。
当時、『週刊少年ジャンプ』連載の『サーキットの狼』(池沢さとし)が牽引したスーパーカーブームが日本でまきおこっており、そのブームにあやかろうと企画された漫画である[1]。
原作者として「響わたる」の名が記載されているが、これは鳥海尽三[2]、もしくは鳥海を含む[3]アニメ番組のシナリオライター3名による共同ペンネームである[1][4]。しかし、その原作が、いかにもアニメといった荒唐無稽な内容であったため、すがやは編集者と話し合ってオリジナルのストーリーを展開することになった[1]。「大藪春彦作品の児童版」を目指し、ガンアクションを加えたのが功を奏したか、人気は上位を維持し、全5巻の単行本もそこそこに売れて、すがやが所沢に建売住宅を購入する資金ともなった[5]。
発表当時はタイトルの「999」にルビがなく正式な読みは不明で、2017年にすがやが「『キューキューキュー』と呼んでました、作者は」とTwitter上で明かした[6]。
ポルシェ934ターボを駆る刑事、嵐真一が主人公。敵もスーパーカーを使用しており、スーパーカー同士のカーアクションが見所となっている。
スーパーカーブーム最中の連載であり、登場したスーパーカーは、ロータス・ヨーロッパ、フェラーリ・512BB、ランボルギーニ・カウンタック等。
最終回
[編集]最終回では、同じポルシェであるポルシェ・928が登場。「ポルシェ934ターボ敗北か?」との危機感が煽られた(それまでは無敵を誇っていた)。
しかし、嵐真一は「排気量は劣るが、この934はターボ付き。決して928に負けない」と述べ、持ち前のドライビングテクニックで敵を凌駕した。
書籍情報
[編集]- 『ひみつ指令マシン刑事999』(講談社、講談社コミックステレビマガジン)
- 『ひみつ指令マシン刑事999』(英知出版、トラウママンガブックス)
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- action.1 2005年5月 ISBN 4754232240 [12]
- action.2 2005年5月 ISBN 4754232259 [13]
関連作品
[編集]『ラジコン探偵団』…スピンオフ作品。本作のサブキャラクター・大助が主人公となり、嵐真一の愛車・赤いポルシェ934(ナンバー999)を模したラジコンカーを使い活躍する。
出典
[編集]- ^ a b c すがやみつる:著『コミカライズ魂 『仮面ライダー』に始まる児童マンガ史』河出書房新社、2022年10月27日、ISBN 978-4-309-63157-8、「第六章 コミカライズは終わらない 「テレビマガジン」初のオリジナル『マシン刑事999』」270-272頁。
- ^ 原作・響わたる/ まんが・森藤よしひろ『ミクロマン完全版 01』ミリオン出版、ISBN 4-8130-1082-2、2003年7月11日発行、奥付:著者プロフィール。
- ^ 原口正宏 、長尾 けんじ/赤星 政尚:著『創立40周年記念出版 タツノコプロインサイダーズ』講談社、2002年12月20日、ISBN 4-06-330179-6、「第二章 企画文芸の理(ことわり) 鳥海尽三」36頁。
- ^ 岩佐陽一・編、洋泉社MOOK『まんが秘宝Vol.3ぶっちぎりヒーロー道・リターンズ!!まんがチャンピオンまつり』洋泉社、1998年4月2日、ISBN 4-89691-305-1、「すがやみつるインタビュー」137頁。
- ^ “すがやみつるのレース歴”. Mitsuru Sugaya & Auto Racing. 2023年12月8日閲覧。
- ^ msugayaのツイート、2023年4月22日閲覧。
- ^ “ひみつ指令マシン刑事999 1”. メディア芸術データベース. 2023年12月8日閲覧。
- ^ “ひみつ指令マシン刑事999 2”. メディア芸術データベース. 2023年12月8日閲覧。
- ^ “ひみつ指令マシン刑事999 3”. メディア芸術データベース. 2023年12月8日閲覧。
- ^ “ひみつ指令マシン刑事999 4”. メディア芸術データベース. 2023年12月8日閲覧。
- ^ “ひみつ指令マシン刑事999 5”. メディア芸術データベース. 2023年12月8日閲覧。
- ^ “ひみつ指令マシン刑事999 action.1”. メディア芸術データベース. 2023年12月8日閲覧。
- ^ “ひみつ指令マシン刑事999 action.2”. メディア芸術データベース. 2023年12月8日閲覧。