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へびつかい座ラムダ星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
へびつかい座λ星[1]
Lambda Ophiuchi
仮符号・別名 マルフィク[2],
Marfik[3][4]
星座 へびつかい座
見かけの等級 (mv) 3.90[1],
3.80 - 3.83(変光)[5]
変光星型 疑わしい[5]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  16h 30m 54.82314s[1]
赤緯 (Dec, δ) +01° 59′ 02.1209″[1]
赤方偏移 -0.000053[1]
視線速度 (Rv) -16.00 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -30.98 ミリ秒/年[1]
赤緯: -73.42 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 18.84 ± 0.55ミリ秒[1]
(誤差2.9%)
距離 173 ± 5 光年[注 1]
(53 ± 2 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 0.3[注 2]
λ星の位置
物理的性質
スペクトル分類 A1IV [1]
色指数 (B-V) +0.01[6]
色指数 (U-B) +0.01[6]
色指数 (R-I) -0.01[6]
他のカタログでの名称
へびつかい座10番星[1],
BD +02 3118[1],
HD 148857[1],
HIP 80883[1],
HR 6149[1],
NSV 7784[1],
SAO 121658[1]
Template (ノート 解説) ■Project

へびつかい座λ星(へびつかいざラムダせい、λ Oph / λ Ophiuchi)は、へびつかい座恒星4等星

概要

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A型主系列星2つによる連星だが、地球からはわずか1秒しか離れて見えず、分離して見ることは困難である[7]。2つの星は、平均距離46au(近点18au、遠点68au)の細長い軌道を129年の周期で互いに周回している。2つの星の軌道の観測結果と恒星進化論による質量の推測から、さらに他の連星が存在することが示唆されており、地球から約2分離れたところに見える11等星のK型主系列星が候補として挙げられている[7]。仮にこの恒星が連星系の一員であるとすると、中央の2つの連星からは少なくとも6,100auの軌道を185,000年以上かけて周回していることとなる[7]

名称

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固有名のマルフィク[2] (Marfik[3][4]) は、アラビア語で「肘」を意味する al-marfiq に由来する[3]。これはヘルクレス座κ星と同じ語源である。中世に、アラビア語訳された『アルマゲスト』からラテン語に訳された際にfとsを誤って marsic とされたこともあるが、近年に綴りが改められている[3]。2016年9月12日、国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Marfik をへびつかい座λ星の固有名として正式に承認した[4]

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r SIMBAD Astronomical Database”. Results for lam Oph. 2016年12月3日閲覧。
  2. ^ a b 原恵『星座の神話 - 星座史と星名の意味』(新装改訂版第4刷)恒星社厚生閣、2007年2月28日、149頁。ISBN 978-4-7699-0825-8 
  3. ^ a b c d Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern Star Names. Sky Publishing. p. 45. ISBN 978-1-931559-44-7 
  4. ^ a b c IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2016年12月3日閲覧。
  5. ^ a b Combined General Catalogue of Variable Stars (Samus+ 2004)”. VizieR. Centre de Données astronomiques de Strasbourg. 2016年12月3日閲覧。
  6. ^ a b c 輝星星表第5版
  7. ^ a b c Jim Kaler. “Marfik”. STARS. 2016年12月3日閲覧。