めっき線メモリー
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めっき線メモリー(めっきせんメモリー、英語: plated wire memory)は、ベル研究所で1957年に開発されたコアメモリーの一種である。 主な利点は、機械で組み立てることが可能であり、手で組み立てたコアより低価格で提供できる可能性があった。
個々のフェライトコアをワイヤーに編み込むのではなく、めっき線メモリーはパーマロイと呼ばれる鉄ニッケル合金の薄膜でコーティングしたワイヤーによる網を利用する。 通常、フェライトコアに記録される磁気をワイヤー自体に記録する。操作は一般的にはコアと同様であるが、非破壊的な読み込みも可能で、リフレッシュは必要ない。
めっき線メモリーは航空宇宙産業を中心に利用された。UNIVAC 1110とUNIVAC 9000シリーズのコンピューターや、 火星へ送られたバイキング計画のランダー、 ボージャースペースプローブ、 ミニットマンIII用のガイダンスコンピューターのプロトタイプ、 スペースシャトルメインエンジンコントローラー[1]、 KH-9ヘキサゴン偵察衛星[2]、 ハッブル宇宙望遠鏡で利用された。
脚注
[編集]- ^ Tomayko, James. “Chapter Four: Computers in the Space Shuttle Avionics System”. Computers in Spaceflight: The NASA Experience. NASA. 8 August 2011閲覧。
- ^ “The HEXAGON story”. National Reconnaissance Office (1988年). 2019年11月16日閲覧。