コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

よみきりものの…

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

よみきりものの…』は、竹本泉の漫画作品。『コミックビーム』2006年3月号から2009年11月号まで連載された。

概要

[編集]

作者の前作『よみきり♥もの』同様、1話ごとに独立した短編作品による連載である。ただし『よみきり♥もの』が、各話とも総て原則的に「学園ラブコメ」であったのに対し本作にはそうした縛りはなく、SF、ファンタジー、また前作同様の学園物も含め、様々なジャンルが混在する、「ちょっと不思議なかわいい女の子が活躍する、内容的にはなんでもありな[1]読み切り連載となった。

なお、設定のしばりがなくなった代わりに本作では、直前の話に登場したキーワードが、次の話に何らかの形で登場することで、作品に繋がりを持たせている[2]。例えば第1話と第2話は物語の舞台が同じ場所であり、第2話に「変な話」の小説を好んで読む人物が登場すると、第3話では「変な話」を書く小説家が描かれる、というような具合である。

本作では、前作『よみきり♥もの』、またこの連載中で描かれた話の続編も数多く描かれている。特に2巻収録分については、全話が『よみきり♥もの』1巻に収録された話の続編である。またこの一連の続編が描かれている間(2006年9月号~2007年3月号)は、連載タイトルも「よみきり♥もの2」と表記されていた[3]

また『よみきり♥もの』『よみきりものの…』中の作品の他にも、『アップルパラダイス』、『てきぱきワーキン♥ラブ』、『トランジスタにヴィーナス』、『ふわふわエレン』シリーズ(『はたらきもの』収録)、など、作者のこれまでの作品の続編、また設定を引き継いだ話が描かれている。『ふわふわエレン』は、1995年以来14年ぶりの続編となった[4]

単行本

[編集]

単行本のタイトルは『よみきりものの…コオニライフ』のように、その巻に収録されている作品のタイトルのうち1つを冠しており、巻数は表記されていない[5]

1巻『よみきりものの…コオニライフ』

[編集]

ISBN 4-7577-2964-2、2006年10月

  • 魂の温泉
  • 海底の秘密
  • サトミー・オペラ
  • 匠太郎とアンジェリケ 地下の黒砂糖事件
  • コオニライフ
  • 50年の蜃気楼

2巻『よみきりものの…わらいの園々』

[編集]

ISBN 978-4-7577-3498-2、2007年5月

  • どっちもどっちもW
  • あっちでもこっちでもあうあう
  • 丘の上 屋根の上
  • わらいの園々
  • 兇悪の光線
  • はしにもまんなかにも岩

3巻『よみきりものの…ヒトライフ』

[編集]

ISBN 978-4-7577-3851-5、2007年12月

  • ヒトライフ
  • 素敵にガーデニング
  • ころがる郵便娘
  • 指先の文字
  • あかいみち
  • 夢の巫女

4巻『よみきりものの…やわらかくて グ』

[編集]

ISBN 978-4-7577-4180-5、2008年5月

  • 夢みる記録
  • クローゼット
  • てきぱきワーキン♥ラ
  • だいぶんちがうW
  • やわらかくて グ
  • 木馬の秘密

5巻『よみきりものの…北国楽園』

[編集]

ISBN 978-4-7577-4498-1、2008年11月

  • 流れていく
  • 北国楽園
  • 停滞サトミー
  • かおりさまざま
  • 匠太郎とアンジェリケ 甘いフルーツのかおり事件
  • ウロボースの日

6巻『よみきりものの…たちこめるバラのかおり』

[編集]

ISBN 978-4-7577-4935-1、2009年7月

  • かたいふし
  • やわらかいふし
  • ビューティフル★サーカス★ライフ
  • たちこめるバラのかおり
  • 魔法使いの弟子
  • みみだったりみみだったり

7巻『よみきりものの…魂のにぎわい』

[編集]

ISBN 978-4-04-726212-6、2010年1月

  • 金髪のピーナツバター
  • あおいめ
  • ブックスパラダイス Vol.5
  • かたそうで フ
  • あさっての触媒
  • 魂のにぎわい

脚注

[編集]
  1. ^ 7巻帯
  2. ^ 1巻、157頁
  3. ^ 2巻、159頁
  4. ^ なお作者は、この連載に限らず総ての竹本作品の世界観が、「魔法少女物の設定のシリーズ」と「その他全部」のどちらかであることを、本作の「あとがき」の中で明言している(6巻、155~6頁)
  5. ^ 『よみきり♥もの』時代には、「どの話がどの巻に入ってるかわからなくなる」と、各巻に副題を付けなかったことを後悔している旨のコメントがあった(『よみきり♥もの』2巻、154頁)