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アイドル防衛隊ハミングバード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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アイドル防衛隊ハミングバード』 (あいどるぼうえいたいはみんぐばーど) は、富士見ファンタジア文庫より全2巻で発売された吉岡平ライトノベル。及び、それを原作として1993年から全4巻で発売されたOVA


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


各巻タイトル

2008年現在は全て絶版。

  • アイドル防衛隊ハミングバード ACT.1 ハミングバード・デビュー!
  • アイドル防衛隊ハミングバード ACT.2 ハミングバード6号

あらすじ

西暦199X年、日本政府が突如自衛隊の民営化を発表するも、名乗りを上げる企業はいなかった。しかし、芸能界だけは違っていた。参入した各プロダクションは戦闘機パイロットアイドルにし、「アイドルパイロット」という言葉までも作ってしまう。

登場人物

取石プロダクション

ハミングバード

社長である取石葉月の下、彼女の実の娘である5人の姉妹で構成される女性アイドルパイロット。なお、グループ名や名字、そして専用搭乗機の由来は全て『サンダーバード』から。

取石 五月(とれいし さつき)
- 三石琴乃
主人公。取石姉妹の三女。5月15日生まれの17歳(『'95風の唄』以降は18歳)。血液型はO型。ハミングバード3号のパイロット。パイロット大賞を目指している。
OVA版では取石 皐月と表記されているが、理由はこちらを参照。
取石 神無(とれいし かんな)
声 - 玉川紗己子
取石姉妹の長女。10月16日生まれの19歳(『'95風の唄』以降は20歳)。血液型はA型。ハミングバードのリーダーで、1号のパイロット。冷静沈着で頼りになるが、怒ると姉妹で最も怖い。また、勝負事には何でも真剣に挑む。
取石 弥生(とれいし やよい)
声 - 天野由梨
取石姉妹の次女。3月7日生まれの18歳(『'95風の唄』以降は19歳)。血液型はA型。ハミングバード2号のパイロット。ボーイッシュな服装と髪型から男勝りに見えるが、ガサツというわけではなく、料理が上手など、女性らしい面もきちんと備えている。スポーツ万能で、中でもテコンドーが得意。
取石 卯月(とれいし うづき)
声 - 草地章江
取石姉妹の四女。4月20日生まれの15歳(『'95風の唄』以降は16歳)。血液型はO型。ハミングバード4号のパイロット。いつもおっとりしていて、戦闘中でもマイペースを崩さない。姉妹で最も歌が上手い。
ちなみに、水無と同じくらい低い身長に反してスリーサイズのバランスは皐月や弥生より良い為、カメラ小僧の注目の的。
取石 水無(とれいし みな)
声 - 椎名へきる
取石姉妹の五女。6月6日生まれの12歳(『'95風の唄』以降は13歳)。血液型はO型。ハミングバード5号のパイロット兼、4号の副パイロット。いつも元気で無邪気な半面、姉妹の中では最も計算高い。趣味はラーメン屋巡りだが、実は味オンチ。

上司・関係者

取石 葉月(とれいし はづき)
声 - 土井美加
取石姉妹の母にして取石プロダクションの社長。シリーズ開始当初で40歳だが、神無の姉と言っても差し支えないほど若々しい。旧姓は丘野で、1等空佐パイロットとして大空を駆けていた過去を持つ。
夫の優馬が7年前から行方不明の為、それ以後は女手一つで娘達を育て上げた。優馬の帰りを今でも待ち続けている。
工藤 俊作(くどう しゅんさく)
声 - 松本保典
元陸上自衛隊隊員。当初は只のビデオプロデューサーだったが、取石姉妹に光るものを感じ、専属プロデューサーを買って出る。
伊集院 忍(いじゅういん しのぶ)
声 - 鈴木勝美
ハミングバードのマネージャー。職業柄、気苦労が絶えない為、胃薬が手放せない。
安田(やすだ)
声 - 菊池正美
名前は不明。ビデオカメラマン。「安田ちゃん」と皆から呼ばれ、慕われている。
取石 文(とれいし ぶん)
声 - 中博史
葉月の父で、ハミングバード専用機の開発者。元日本海軍技術士官。開発・整備には厳格な人物だが、孫娘である取石姉妹には激甘な好々爺。
取石 優馬(とれいし ゆうま)
声 - 堀秀行
取石姉妹の父親。矢島とはパイロット大賞を競い合ったライバル同士だった。葉月とはその頃知り合って結婚に至り、取石姉妹を授かったが、7年前の第16次湾岸戦争で友人を救おうと出撃して以来、行方不明。
本編では回想シーンのみの登場だが、ドラマCD『さよならハミングバード』にて奇跡の生還を果たす。

矢島オフィス

SNAP(スナップ)

かっくんさっくんあっくんハッくんの4人で構成される男性アイドルパイロット。それぞれの本名は不明。爽やかな人格と容姿で人気も非常に高く、F-16ファイティングファルコンを駆るが、操縦の腕前は素人同然。名前の由来はSMAPから。

フィーバーガールズ

『'94夏』から登場。対ハミングバード用の秘密兵器として用意された2人組の女性アイドルパイロット。歌唱力や顔立ち以上に男性へのセックスアピールに富んだナイスバディ(特に巨乳)が売りだが、戦闘機の操縦もかなりの腕前で、階級は2等空尉。愛機はF-18ホーネット。皐月とはビーチバレー戦を通じ、親友になる。グループ名の由来は、1990年代に活躍したセクシーアイドルグループ「ギリギリガールズ」から。

中條 仁美(なかじょう ひとみ)
声 - 水谷優子
フィーバーガールズのボケ役。19歳(『'95風の唄』以降は20歳)。余裕で腰に届く長さのポニーテールヘアが特徴。身長は164cm、スリーサイズはB96/W60/H85(cm)。
美形に弱く、加藤に一目惚れする。名前の由来は中條かなこ藤崎仁美から。
細川 れいこ(ほそかわ -)
声 - 岡本麻弥
フィーバーガールズのツッコミ役。20歳(『'95風の唄』以降は21歳)。腰まで届くウェーブヘアが特徴。身長は163cm、スリーサイズはB94/W58/H84(cm)。
バストは仁美に数値で一歩譲っているが、柔らかさや弾力では勝っている為、彼女より扇情的に揺れて男性の視線を集め易いという利点がある。名前の由来は細川ふみえかとうれいこから。

上司・関係者

矢島(やじま)
声 - 富山敬山寺宏一(『'95夢の場所へ』)
名前は不明。矢島オフィスの社長。優馬や葉月とはかつて旧知の仲だったが、葉月が自分の申し出を断って以降、彼女や取石姉妹を目の仇にし、様々な妨害工作を謀る。だが、葉月や取石姉妹の実力自体は素直に認めており、『'95夢の場所へ』ではフィーバーガールズを救出すべく緊急出撃した為にマスコミの非難を浴びた彼女達へ、感謝の意を込めて助け舟を出す。
蛇沼(へびぬま)
声 - 立木文彦
名前は不明。矢島の秘書兼、SNAPのマネージャー。矢島に忠実な男で、彼の指示どおりハミングバードへの妨害工作を仕掛ける。
加藤 五郎(かとう ごろう)
声 - 置鮎龍太郎
『'94夏』で登場。フィーバーガールズを厳しく鍛える、少々自信過剰気味なイケメン男。階級は3等空佐で、パイロットとしては優秀だが、歌はあまり上手くない。顎の左側に目立つ傷痕がある。教え子であるフィーバーガールズ(特に仁美)からは、理想の男性としても慕われている。
なお、矢島に雇われた身ではあるが、取石優馬の部下だった過去を持つ。その為、皐月には優馬の面影を重ね、影から見守る。

その他

ペトレ・デュヴァス
声 - 子安武人
『'95夢の場所へ』で登場。豊富な資金と軍事力にものを言わせて他国を威圧し、自分の姿を映し出す金髪男。国連軍に参加していたフィーバーガールズのF-18ホーネットを撃墜し、彼女達を拉致することに成功した。だが、実際は只のアイドルマニアとして彼女達を欲していただけで、しかも極めて低い身長(140cm以下)を、プロジェクター拡大によって大きく見せていただけということが発覚する。

登場メカ

ハミングバード1号
制空戦闘機。高速飛行能力に優れており、最高速度はマッハ3を越える。主な武装は30ミリガトリング砲
ハミングバード2号
VTOL戦闘機。機動性は1号や3号に引けを取らない。主な武装は20ミリガトリング砲。
ハミングバード3号
汎用戦闘機。1号機の姉妹機だが、こちらはミサイルなどの様々な兵装パックへの換装能力と、ステルス能力に優れている。主な武装は30ミリガトリング砲。
ハミングバード4号
超大型輸送機兼空中指揮機。1~3号機への空中補給も可能。
ハミングバード5号
攻撃ヘリコプター。4号機に搭載されており、空中発進・空中収容が可能。ヘリコプターであるにもかかわらずマッハ1.2の最高速度を誇るが、長くは飛べない。主な武装は30ミリチェーンガン

この他、川崎T-4F-4ファントムIIF-14トムキャットF-16ファイティングファルコンF-18ホーネットF-86セイバーエンタープライズなど、実在の戦闘機や原子力空母も多数登場する。

OVA

各巻タイトル

  • アイドル防衛隊ハミングバード
  • アイドル防衛隊ハミングバード'94夏
  • アイドル防衛隊ハミングバード'95風の唄
  • アイドル防衛隊ハミングバード'95夢の場所へ

スタッフ

関連商品

CD

  • FIRST FLIGHT
  • 『ハミングバード』太陽と裸
  • 熱狂の“裸・EVE”
  • 『ハミングバード'94夏』トラ・トラ・トラ!
  • 外伝ザッツ・ミュージカル 卯月の反乱 ~こんな日が来るなんて…~
  • ザッピングdeショッキング
  • 『'95風の唄 夢の場所へ』山虎(サントラ)
  • さよならハミングバード
  • GRAND FINALE at SHIBUYA Kokaido
  • ボーカルベスト SISTERS

書籍

2008年現在は絶版。

  • アニメVスペシャル アイドル防衛隊ハミングバード

備考

  • 取石皐月の名前表記
    • 原作では「五月」、OVA版では「皐月」と表記されているが、これは吉岡が原作を思い付いた当時、「皐」が人名用漢字に含まれていなかった為(もっとも、1990年以降は含まれているので、執筆や文庫発売の頃には修正しようと思えば修正できた筈であるが)。OVA版制作に当たり、吉岡の本来希望していた表記が実現したわけである。
  • 全5巻になるかもしれなかったOVA版
    • 『'94夏』の続編として『'94冬』の制作が企画されていたが、諸般の事情により中止となった。これが予定どおり制作されていたら、OVA版は全5巻となっていた可能性がある。ちなみに彼女らの持ち歌の一つ『恋人たちのクライン・レイン』は、元々これのライブシーンで使用する予定で作られた曲。
  • OVA版最終作『'95夢の場所へ』の製作においては、前3作の葦プロダクション側の担当プロデューサー以下主要スタッフがXEBECとして独立したことで、大幅な製作スタッフの入れ替えが発生することとなった。
  • OVA版販促展開中、主役声優5人は実際に同名のアイドルグループとなり、コンサートイベントやファンクラブイベントを開催し、ラジオ番組を持っていた。