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アジアイトトンボ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アジアイトトンボ
オス
オス
メス
メス
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: トンボ目 Odonata
亜目 : イトトンボ亜目 Zygoptera
上科 : イトトンボ上科 Coenagrionoidea
: イトトンボ科 Coenagrionidae
亜科 : イトトンボ亜科 Coenagrioninae
: アオモンイトトンボ属 Ischnura
: アジアイトトンボ 
学名
Ischnura asiatica
和名
アジアイトトンボ(亜細亜糸蜻蛉)
メスの飛翔の40倍高速度撮影

アジアイトトンボ(亜細亜糸蜻蛉、Ischnura asiatica)は、イトトンボ科トンボ。本州では普通に見られる種類である。

分布

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北海道本州四国九州に分布する。また、佐渡島淡路島壱岐隠岐対馬南西諸島などの離島などにも分布する[1]。また、国外では中国台湾朝鮮半島などに分布している[2]

特徴

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成虫

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腹長約20〜25mm。後翅長12〜19mm。アオモンイトトンボ属の種類のなかではもっとも小さい[1]。オスは腹部第9節に紋がある[2]。メスは成熟すると、すすけた草色になり、同色型の雌は存在しない[2]

幼虫

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体長約12〜15mm、側尾鰓長約4〜7mm。側刺毛は5本の個体が多い。尾鰓の中央部に1本の淡い褐色横条がある[1]

生態

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高知県では3月下旬から現れて11月初め頃まで見られ、成虫の出現期は長い。春から初夏に羽化する個体は大きいが、夏の終わり頃に現れるものは著しく小さい(年2回発生と考えられている)[1]。熟したオスは、水辺にもどって配偶行動を行う。交尾は午前中に開始するが、しばしば夕方近い時間帯まで見られる。交尾時間は概して長く、数時間に及ぶことがある。産卵はおおむね、午後にメスが単独で水面近くの植物組織内に行ない、時には水中に潜ることがある[1]。幼虫は主に平地丘陵地水生植物が繁茂した池沼や湿地水田水路などに生息する[1]。また、水中の植物などにつかまって生活している場合が多く、成虫は幼虫と同様な場所に生息しているが、若い個体は羽化した水辺を離れて、かなり遠方の草原まで移動することがある[1]

類似種

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同属のアオモンイトトンボに酷似している[2]。オスは腹部第9節に紋があるが、アオモンイトトンボの場合は第8節にある[2]。メスはアオモンイトトンボと違って同色型のメスは存在しない。ヤゴはアオモンイトトンボの場合、淡褐色ないし緑褐色をした弱々しい感じで、頭は後角が突出しない。尾鰓は細く尖っていて中央文節ははっきりしない[1]

ギャラリー

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一般的な雄  正面から見た雄 腹部第9節に紋がある
一般的な雌 若い雌 産卵中の雌

 

交尾する雄(上)と雌(下)

脚注

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関連項目

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外部リンク

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