アトランティックベイネットル
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Chrysaora chesapeakei | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Chrysaora chesapeakei (Papenfuss, 1936) | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
bay nettle |
アトランティックベイネットル(Chrysaora chesapeakei)は、ヤナギクラゲ属のクラゲの一種。かつてはアトランティックシーネットルと混同されていたが、2017年に別種と判明した[1]。
分布と生息地
[編集]主にチェサピーク湾に分布し、アメリカ合衆国東海岸とメキシコ湾でも見られる。外洋、汽水域、湾、河口など幅広い環境に生息する[2]。
形態
[編集]口は中央にあり、4本の口腕に囲まれている[2]。24本の触手を持ち、触手には毒がある。人が刺されても通常命に関わる事は無いが、アレルギー反応を引き起こす場合がある[2]。
アトランティックシーネットルと似るが、本種は傘の直径が約10 cmと小さく、触手が少なく口腕が長い。
生態
[編集]プラヌラになるまでは、親が卵を運ぶ。その後は多くが牡蠣殻などに付着する[2]。そしてポリプとなり、横分体形成を行う場合もある[3]。環境が整うまで、ポリプの状態を繰り返す[4]。肉食で、プランクトンや甲殻類、有櫛動物を捕食する。本種自体はウミガメの餌になる。チェサピーク湾で漁業に影響を及ぼすムネミオプシス・レイディは、本種によって捕食されることで、数が抑制され続けている[3]。気候変動により、環境の変化の影響を受ける恐れがある[5]。
脚注
[編集]- ^ Gaffney, Patrick M.; Collins, Allen G.; Bayha, Keith M. (2017-10-13). “Multigene phylogeny of the scyphozoan jellyfish family Pelagiidae reveals that the common U.S. Atlantic sea nettle comprises two distinct species (Chrysaora quinquecirrha and C. chesapeakei)” (英語). PeerJ 5: e3863. doi:10.7717/peerj.3863. ISSN 2167-8359. PMC 5642265. PMID 29043109 .
- ^ a b c d Pacific, Aquarium of the. “Atlantic Sea Nettle” (英語). www.aquariumofpacific.org. 2024年3月28日閲覧。
- ^ a b Stone, Joshua P.; Steinberg, Deborah K.; Fabrizio, Mary C. (2019). Proxy Login - University Libraries - USC. 42. pp. 513–527. doi:10.1007/s12237-018-0459-7 .
- ^ Schnedler-Meyer, Nicolas A.; Kiørboe, Thomas; Mariani, Patrizio (2018). “Boom and Bust: Life History, Environmental Noise, and the (un)Predictability of Jellyfish Blooms”. Frontiers in Marine Science 5. doi:10.3389/fmars.2018.00257.
- ^ “Potential climate-change impacts on the Chesapeake Bay”. Estuarine, Coastal and Shelf Science 86. (March 2009) .