アドクス・コハク
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アドクス・コハク | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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地質時代 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
後期白亜紀(約9000万年前)[1][2] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Adocus kohaku Hirayama et al., 2021[3][4][出典無効] |
アドクス・コハク[2](学名: Adocus kohaku)は、岩手県久慈市の久慈層群玉川層から産出され、後期白亜紀(約9000万年前)に生息していたアドクス属の一種[5]。一般的なアドクス属と比べ、特殊化や大型化が進んだ種として新種と判断された[2]。
平山は2021年4月に盛岡市で開いた会見で、「今回の発見で東アジアがカメ類の進化や多様化において重要な地域であったことが明らかになった」と指摘した。
発見と語源
[編集]アドクス・コハクの化石は2008年4月、久慈琥珀博物館の館内にある琥珀採掘体験場で、久慈層群玉川層という地層から発掘された[6][7]。早稲田大学の平山廉に分析が依頼された[5]。
種小名であるコハク(kohaku)は、久慈市の特産品の琥珀にちなみ「コハク」と名付けられ、2021年に国際学術誌に論文が掲載された[7]。また、「東北地方から報告された初めての新種のカメ類」だった[1]。
特徴
[編集]本種は約4000万年前に絶滅したとみられるカメ類のアドクス属の一種である。長さ約50センチメートルある甲羅がほぼ完全な形で発掘され、当時生息していたときには全長約70センチメートルに達したと推定される[7][5]。
アドクス属の化石は主にアジアや北アメリカで発見されているが、本種の化石はこれまで発見されたものと比べ約2倍とアジア最大級であった。そのうえ甲羅の「縁鱗」が大きく、他の化石では首の付け根にある「頚鱗」が存在しないことから新種と判断された。また、変温動物であるカメが大型化していることから、後期白亜紀の東北地方の気候は、現在の東南アジアのような熱帯だったと考えられる[7][5]。
脚注
[編集]- ^ a b c “新種のカメ類化石「アドクス・コハク」”. 久慈琥珀総合サイト (2021年4月23日). 2023年12月2日閲覧。
- ^ a b c “【新種のカメの化石発見!】約9000万年前の地層から 岩手 久慈”. NHKニュース (2023年7月13日). 2023年12月2日閲覧。
- ^ Hirayama, Ren; Sonoda, Teppei; Uno, Hikaru; Horie, Kenji; Tsutsumi, Yukiyasu; Sasaki, Kazuhisa; Mitsuzuka, Shunsuke; Takisawa, Toshio (2021). “Adocus Kohaku, A New Species of Aquatic Turtle (Testudines: Cryptodira: Adocidae) from the Late Cretaceous of Kuji, Iwate Prefecture, Northeast Japan, with Special References to the Geological Age of the Tamagawa Formation (Kuji Group)”. International Journal of Paleobiology & Paleontology 4 (1). doi:10.23880/ijpbp-16000122.
- ^ “白亜紀後期(約9,000万年前)の新種のカメ類「リンドホルメミス科」を岩手県久慈市にて発見”. 早稲田大学 (2023年1月13日). 2023年12月2日閲覧。
- ^ a b c d “白亜紀後期の東北、熱帯気候だった?カメの化石から推測”. 朝日新聞 (2021年5月19日). 2023年12月2日閲覧。
- ^ 平山廉、小林快次、薗田哲平、佐々木和久「岩手県久慈市の上部白亜系久慈層群玉川層より発見された陸生脊椎動物群(予報)」『化石研究会会誌』第42巻第2号、2010年、74-82頁。
- ^ a b c d “久慈で発見のカメ化石 東北初の新種と認定 岩手”. 朝日新聞 (2021年5月20日). 2023年12月2日閲覧。