アナンド・パトワルダン
アナンド・パトワルダン Anand Patwardhan | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アナンド・パトワルダン(2012年) | |||||||||||
生年月日 | 1950年2月18日(74歳) | ||||||||||
出生地 | インド ボンベイ州ボンベイ | ||||||||||
職業 | 映画監督 | ||||||||||
ジャンル | ドキュメンタリー映画 | ||||||||||
|
アナンド・パトワルダン(Anand Patwardhan、1950年2月18日 - )は、インドの映画監督。
主に社会問題、人権問題を題材としたドキュメンタリー映画を製作しており、作品にはインドにおける宗教原理主義、セクト主義、カーストを扱ったもの、核ナショナリズムや持続可能な開発を扱ったものがある[1][2][3][4]。
生い立ち
[編集]1950年2月18日にボンベイで生まれる[5]。ムンバイ大学で英文学、ブランダイス大学で社会学、マギル大学でコミュニケーションの学位を取得している[4][6][7]。1970年から1972年にかけてベトナム反戦運動に参加し、その後も市民の権利獲得運動や民主運動に関わった[8]。
キャリア
[編集]パトワルダンの作品はインド政府から認証を拒否されており、最終的に訴訟を経て上映されるものが大半である。1985年に製作した『Bombay: Our City』はテレビ放送が許可されるまでに4年間法廷で争い[9] 、1995年に製作した『父、息子、聖なる戦い』は2004年にヨーロッパで最も有名なドキュメンタリー映画雑誌『DOX』の「史上最も記憶に残るドキュメンタリー映画50」に選ばれている。同作は製作から11年後の2006年にドゥールダルシャンで初めて国内放送されたが、この放送が実現するまでに10年間法廷で争った[10]。
2002年に製作した『戦争と平和 非暴力から問う核ナショナリズム』は、中央映画認証委員会から21のシーンをカットするように要求された[11]。パトワルダンはインド政府を相手に訴訟を起こし、その間1年近く上映が禁止されたが、最終的にパトワルダンが勝訴し、同作はカットされずに上映が許可された[12]。同作はドゥールダルシャンでのみテレビ放送が許可され、2005年にはマルチプレックスで上映されている[13]。2011年に製作した『Jai Bhim Comrade』では1997に発生したラーマバーイー殺人事件を題材としている。同作は完成までに14年の歳月がかかり、パトワルダンのキャリアの中で転機になった作品とされている[14]。
フィルモグラフィー
[編集]- Waves of Revolution(1971年)
- Prisoners of Conscience(1978年)
- A Time to Rise(1981年)
- Bombay: Our City(1985年)
- In Memory of Friends(1990年)
- 神の名のもとに(1992年)
- We are not your Monkeys(1993年)
- 父、息子、聖なる戦い(1995年)
- ナルマダ・ダムの5年(1996年)
- Occupation: Mill Worker(1996年)
- Fishing: In the Sea of Greed(1998年)
- Ribbons for Peace(1998年)
- 戦争と平和 非暴力から問う核ナショナリズム(2002年)
- Images You Didn't See(2006年)
- Children of Mandala(2009年)
- Jai Bhim Comrade(2011年)
- 理性(2018年)
出典
[編集]- ^ ““All the dire predictions of communal carnage made in my film came true””. Tehelka. 13 October 2007閲覧。
- ^ “AnandPatwardhan, the 'Michael Moore of India,' brings his hard-hittingdocumentary films to campus”. University of California, Berkeley. 13 October 2004閲覧。
- ^ “Anand Patwardhan and “The Messengers of Bad News””. American University School of Communication. 26 July 2008時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月16日閲覧。
- ^ a b “Manas: Culture, Indian Cinema-Anand Patwardhan”. ucla.edu. 2019年6月16日閲覧。
- ^ “Anand Patwardhan”. BFI. 5 May 2015閲覧。
- ^ “The Films of Anand Patwardhan”. Icarus Films, New York. 9 May 2008時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月16日閲覧。
- ^ “Documentary Voices- Anand Patwardhan”. ektaonline. 2019年6月16日閲覧。
- ^ “YIDFF: 刊行物: YIDFF 2003 公式カタログ”. 山形国際ドキュメンタリー映画祭. 2019年6月16日閲覧。
- ^ “Tehelka - The People's Paper”. tehelka.com. 2012年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月16日閲覧。
- ^ “Father, Son and Holy War”. The Frontline. 18 February 2009時点のオリジナルよりアーカイブ。September 2006閲覧。
- ^ “India cuts 'anti-war' film”. news.bbc.co.uk. 2019年6月16日閲覧。
- ^ “Alone against India's nuclear nationalism”. BBC News (12 August 2003). 2019年6月16日閲覧。
- ^ War and Peace hits the box office for the first time in India Tehelka, 25 June 2005.
- ^ “Dubai International Film Festival”. Dubai International Film Festival. 23 March 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。28 March 2012閲覧。