爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー
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スーパー戦隊Vシネマ VSシリーズ | ||
第9作 | 忍風戦隊 ハリケンジャー VS ガオレンジャー |
2003年3月14日 |
第10作 | 爆竜戦隊 アバレンジャー VS ハリケンジャー |
2004年3月12日 |
第11作 | 特捜戦隊 デカレンジャー VS アバレンジャー |
2005年3月21日 |
『爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー』は、2004年3月12日に発売されたオリジナルビデオ作品。『爆竜戦隊アバレンジャー』のオリジナルビデオ作品であり、スーパー戦隊VSシリーズの一つ。40分[1]。
概要
[編集]『爆竜戦隊アバレンジャー』と『忍風戦隊ハリケンジャー』のクロスオーバー作品であるスーパー戦隊Vシネマ第10作。
本作品より、DVD版の「特典映像」にメイキング映像が収録されるようになった。本作品からはしばらくオープニングのタイトルバックが廃止されたり、オープニングそのものがないことが多くなる。
アバレキラー(仲代壬琴)やジャンヌはエヴォリアン側で登場し、『ハリケンジャー』からは敵幹部・フラビージョとウェンディーヌも登場する[注 1]。『ハリケンジャー』本編で死亡したはずのシュリケンジャーも数分だが登場し、雑誌媒体用に撮られた特写ではアバレンジャーやハリケンジャーと共に並んでいる。爆竜はパートナー5体のみ台詞があり、その他は冒頭で姿を見せるだけとなっている。また、本作品から両戦隊の敵の特徴を併せ持つ新怪人が登場するようになった[2]。
アバレンジャーのスーパーダイノボンバーとハリケンジャーのビクトリーガジェットの合体による新必殺武器「スーパーダイノビクトリー」、アバレンオーが旋風神のソードスラッシャーを手にした「旋風轟雷アバレンオー」が登場。ハリケンブルー・野乃七海役の長澤奈央は七海が任務でスペインに渡ったという設定でスペイン語のセリフを話すシーンがある[注 2]。アバレンジャーとハリケンジャーが敵に変身能力を封じられたという設定で、変身前の姿でのアクションシーンが多い。
冒頭でアバレブラックがテレビシリーズ第37話で初登場したマックスリュウオーを操縦しているが、『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』の「スーパー戦隊住所録」・アスカの項の記載では2003年9月に起きた出来事として設定されている。
DVDにも収録されている2004年1月10日にヤクルトホールで開かれた本作品の『完成披露試写会舞台挨拶』では仲代壬琴役の田中幸太朗が翌日放送の第47話「5人のアバレンジャー」に先駆けてアバレキラーの個人名乗りを初公開している。
あらすじ
[編集]2体の巨人が暴れていることを知ったアバレンジャーは出撃する。その巨人たちはハリケンジャーたちのカラクリ巨人、旋風神と轟雷神。エヴォリアンと組んだジャカンジャの生き残り、フラビージョとウェンディーヌに奪われていたのだ。
辛くも二大カラクリ巨人を退けたアバレンジャーたちだったが、フラビージョとウェンディーヌは邪忍イーガの封印を解いてしまう。イーガたちとアバレンジャーとの戦いにハリケンジャーも参戦するが、2戦隊の連携は全く取れない。しかし、邪忍イーガの悪事に対して、2大戦隊は少しずつ団結していく。
オリジナルキャラクター
[編集]- 邪忍イーガ
- 次元を超えてダイノアースにやってきた宇宙忍者に邪命体が寄生して誕生した邪忍法使い手の宇宙忍者[2]。時の賢者たちにより邪悪魔王封印の宝玉に閉じ込められていたが、フラビージョとウェンディーヌによって封印を解かれ復活する。影分身の術で実体を持つ分身を作り上げることができる。アバレンジャー、ハリケンジャーが自らの分身と戦っている間に様々な人間からダイノガッツを吸い取り、最強の戦士になろうとしている。手裏剣型のソードや忍刀が武器で、変わり身封じの札で2戦隊の変身を封じた。必殺技はアバレンオーの爆竜電撃ドリルスピンに似た邪忍法イーガスピン。
- 落第の使徒フラビージョ、誘惑の使徒ウェンディーヌ
- 以前は暗黒七本槍の一員だったが、ハリケンジャーとゴウライジャーのビクトリーガジェットの爆発によりできた時空の裂け目に落ちてダイノアースに飛ばされ、エヴォリアンと手を組む。『ハリケンジャー』でのフラビージョとウェンディーヌの詳細は忍風戦隊ハリケンジャー#宇宙忍群ジャカンジャを参照。
装備・戦力
[編集]- イカヅチ雷撃斬
- 霞兄弟が使用した技。青い雷が宙に走った後、刀を青く光らせて前方宙返りからの同時斬りを決める。
- ダイノレイザー
- アバレイエローのダイノブレスから発射する。
- 三条クラッシュ
- 幸人が使用した技。得意の接骨術を応用して敵の背骨を外す。
合体技
[編集]- 九重連スーパーダイノビクトリー[注 3]
- スーパーダイノボンバーの前部にビクトリーガジェットを合体させた形態。必殺ビクトリーダイノダイナマイトを放ち、敵を粉砕する。
- スーパーダイノボンバーの前側とビクトリーガジェットの後側にジョイントが無いため、玩具では再現不可能。
- 竜人アバレフィニッシュ
- 霞兄弟が投げた2本の刀をアスカが受け取り、敵を×の字状に切る。
- ダイノスラスター トリプルインフェルノ
- アバレブラックのダイノスラスター、アバレブルーのアバレイザーソードモード、ハリケンイエローのハヤテ丸を合わせて地面に突きつけて強力な一撃を放つ。
- ダブルブレイク
- 基本的にハリケンジャーの大空大地斬と同じだが、アバレッドのアバレモードがハリケンイエローの代わりに地を滑る。
- ダブルショット
- ハリケンブルーがアバレイエローのアバレモードの足に掴まった状態で、二人がアバレイザーとハヤテ丸ガンモードを同時に撃つ。破壊の使徒ジャンヌ・一の槍フラビージョ・四の槍ウェンディーヌとの戦いで使用。
- ダブルアタック
- アバレブルーのアバレモードの上に乗ったハリケンイエローがハヤテ丸で相手を斬りつける。
ロボット
[編集]旋風轟雷アバレンオー | |
---|---|
全高 | 46 m[7] |
重量 | 4,500 t[7] |
- 旋風轟雷アバレンオー[注 4]
- ハリケンジャーとゴウライジャーのダイノガッツをもらったアバレンオーが、カラクリボール・ゴールドソードスラッシャーで生み出した黄金のソードスラッシャーを持った特別形態[9]。姿は通常とほぼ同じだが、イーガの邪忍法イーガスピンをソードスラッシャーで弾くなど能力は上がっている。必殺技は、ハリケンジャーの巨大ロボ・旋風神の分身幻斬りと同様の爆竜必殺究極奥義分身ドリルスラッシャー[7]。だが、旋風神の分身3体は別々に敵を斬り付けるのに対し、こちらは3体がソードスラッシャーとティラノドリルで同時攻撃を仕掛けるという強力なもの。なお、カラクリボールはティラノの口から出現し、ソードスラッシャーはトリケラの頭を外さずくわえて保持する。
キャスト
[編集]- 伯亜凌駕 / アバレッド - 西興一朗
- 三条幸人 / アバレブルー - 冨田翔
- 樹らんる / アバレイエロー - いとうあいこ
- アスカ / アバレブラック - 阿部薫
- 仲代壬琴 / アバレキラー - 田中幸太朗
- 椎名鷹介 / ハリケンレッド - 塩谷瞬
- 野乃七海 / ハリケンブルー - 長澤奈央
- 尾藤吼太 / ハリケンイエロー - 山本康平
- 霞一甲 / カブトライジャー - 白川裕二郎
- 霞一鍬 / クワガライジャー - 姜暢雄
- ジャンヌ - 桜井映里
- リジェ - 鈴木かすみ
- 今中笑里 - 西島未智
- 伯亜舞 - 坂野真弥(EDのみ登場)
- フラビージョ - 山本梓
- ウェンディーヌ - 福澄美緒
- 日向おぼろ - 高田聖子
- 日向無限斎 - 西田健
- 杉下竜之介 - 奥村公延
声の出演
[編集]- 爆竜ティラノサウルス - 長嶝高士
- 爆竜トリケラトプス - 宮田幸季
- 爆竜プテラノドン - 篠原恵美
- 爆竜ブラキオサウルス - 銀河万丈
- 爆竜トップゲイラー - 緑川光
- 邪忍イーガ - 梁田清之
- ミケラ - 緒方文興
- ヴォッファ - 宇垣秀成
- シュリケンジャー - 松野太紀
スーツアクター
[編集]スタッフ
[編集]- 製作 - テレビ朝日、東映、東映ビデオ、東映エージエンシー
- 原作 - 八手三郎
- プロデューサー - 濱田千佳(テレビ朝日)、日笠淳・塚田英明(東映)、加藤和夫(東映ビデオ)、矢田晃一(東映エージエンシー)
- 脚本 - 前川淳
- 音楽 - 羽田健太郎 with Healthy Wings、三宅一徳
- 撮影 - 菊池亘
- 編集 - 冨田伸子
- 助監督 - 竹本昇
- アクション監督 - 竹田道弘、石垣広文(ジャパンアクションエンタープライズ)
- 特撮監督 - 佛田洋
- 監督 - 渡辺勝也
音楽
[編集]- オープニングテーマ「爆竜戦隊アバレンジャー」
- 作詞:吉元由美 / 作曲:岩崎貴文 / 編曲:京田誠一 / 歌:遠藤正明
- エンディングテーマ 「We are the ONE 〜僕らはひとつ〜」
- 作詞:吉元由美 / 作曲:小杉保夫 / 編曲:京田誠一 / 歌:串田アキラ / コーラス:森の木児童合唱団
- 挿入歌 「ハリケンジャー参上!」
- 作詞:及川眠子 / 作曲・編曲:池毅 / 歌:高取ヒデアキ
ネット配信
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 超解析 2018, p. 123, 「第4章 スーパー戦隊VSシリーズ / クロスオーバー作品全解説 爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー」
- ^ a b パンフレット 2011, 「スーパー戦隊VSシリーズヒストリー&全作品解説」
- ^ a b アバレ大図鑑 2005, p. 67, 「The Art of EVOLIAN」
- ^ 百化繚乱 下之巻 2012, p. 181.
- ^ 超全集 2004, p. 72.
- ^ パーフェクト超百科 2011, p. 89.
- ^ a b c d 学研の図鑑 2021, p. 136, 「アバレンジャーとともに戦う爆竜と戦闘巨人」
- ^ 超全集 2004, p. 72、87.
- ^ コンプリート超百科 2018, p. 60.
参考文献
[編集]- 劇場パンフレット
- 『天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー エピックon銀幕』パンフレット 2011年1月22日発行 / 構成:高木晃彦 / インタビュー・本文:鶯谷五郎 / 発行所:東映 事業推進部
- 『爆竜戦隊アバレンジャー超全集』小学館〈てれびくんデラックス 愛蔵版〉、2004年4月1日。ISBN 4-09-101494-1。
- 『爆竜戦隊アバレンジャー アバレ大図鑑』構成・執筆 宇宙船編集部、朝日ソノラマ〈ファンタスティックコレクション〉、2005年2月28日。ISBN 4-257-03696-6。
- 『東映スーパー戦隊シリーズ35作品記念公式図録 百化繚乱 [下之巻] 戦隊怪人デザイン大鑑 1995-2012』グライドメディア、2012年10月16日。ISBN 978-4-8130-2180-3。
- 『決定版 全スーパー戦隊 コンプリート超百科』講談社、2018年2月26日。ISBN 978-4-06-304848-3。
- 『「スーパー戦隊」vs「メタルヒーロー」超解析!』宝島社、2018年5月30日。ISBN 978-4-8002-8348-1。
- 『スーパー戦隊』学研プラス〈学研の図鑑〉、2021年4月20日。ISBN 978-4-0540-6788-2。