コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

アフリカ人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アフリカ人(アフリカじん、英語: African (people))は、アフリカの住民の総称である。

人口

[編集]

国連経済社会局 (UNDESA) による、地域別の人口(2010年推定)[1]。地域分けは図参照。

地域 人口
03億2404万4321人
01億2668万9015人
02億0945万9184人
00億5778万0425人
03億0426万1455人
サブサハラ計 08億5632万7157人
アフリカ計 10億2223万4400人

各地のアフリカ人

[編集]
アフリカの諸言語
  ニジェール・コンゴ語族バントゥー語派
  インド・ヨーロッパ語族(文字のみ)

古くからのアフリカ人

[編集]

北アフリカ

[編集]

北アフリカには、コーカソイド地中海人種が住む。最大民族のアラブ人のほか、ベルベル人などの少数民族が属す。

人種的には地中海対岸の南ヨーロッパ人や地中海東岸の西アジア人に近い。サブサハラネグロイドとの間には、生物学的特長が連続的に遷移するクラインをなす。

言語は主にアフロ・アジア語族の諸言語を話す。

サブサハラ

[編集]

サブサハラサハラ砂漠以南のアフリカ)の大半にはネグロイドが住む。肌の色から黒人と呼ばれ、このことからこの地域をブラックアフリカと呼ぶ。

言語は主にニジェール・コンゴ語族、若干がナイル・サハラ語族やアフロ・アジア語族の諸言語を話す。

南西アフリカ

[編集]

南西部のナミビアボツワナなどに、少数民族としてコイサン人が住む。かつてはもっと広範囲に居住したが、紀元前から2世紀ごろまで続いた、ネグロイドに属すバントゥー人の南部アフリカ進出 (Bantu expansion) に伴い、この地域に少数民族として残された。

人種的には、独自の人種カポイドをなすという説や、ネグロイドに属すとする説などがある。

言語は主にコイサン語族の諸言語を話す。

移民の子孫

[編集]

カナリア

[編集]

スペイン領のカナリア諸島にはカナリア人が住む。主に、15世紀以降に移民したスペイン人と、若干のポルトガル人などを祖先とする。

言語はスペイン語のカナリア方言を話す。

マダガスカル

[編集]

マダガスカルには、5世紀ごろにインドネシアから移民した、モンゴロイドアウストロネシア系諸民族が住む。

言語はアウストロネシア語族に属するマダガスカル語を話す。

ケープ

[編集]

南アフリカ共和国ケープ地方には、少数民族として、17世紀以降のヨーロッパからの移民の子孫が住む。最大民族(それでも国全体では少数民族だが)は、オランダ人を主な祖先とするアフリカーナーである。

言語はインド・ヨーロッパ語族に属すアフリカーンス英語を話す。

遺伝子

[編集]

Y染色体

[編集]
アフリカ人のY染色体ハプログループ移動経路

脚注

[編集]
  1. ^ UNDESA: World Population Prospects, the 2010 Revision: Total Population - Both Sexes
  2. ^ a b c d Wood, Elizabeth T et al 2005 Contrasting patterns of Y chromosome and mtDNA variation in Africa: evidence for sex-biased demographic processes; also Appendix A
  3. ^ Naidoo, Thijessen et al 2010, Development of a single base extension method to resolve Y chromosome haplogroups in sub-Saharan African populations
  4. ^ Tishkoff, Sarah A. et al 2007 History of Click-Speaking Populations of Africa Inferred from mtDNA and Y Chromosome Genetic Variation
  5. ^ Berniell-Lee, Gemma et al 2009 Genetic and Demographic Implications of the Bantu Expansion: Insights from Human Paternal Lineages
  6. ^ Ehret, Christopher; Shomarka Keita (2004). “The Origins of Afroasiatic”. Science 306 (5702): 1680; author reply 1680. doi:10.1126/science.306.5702.1680c. PMID 15576591. http://www.sciencemag.org/cgi/content/citation/306/5702/1680c. 
  7. ^ Kivisild T., Rootsi S, Metspalu M, Mastana S, Kaldma K, Parik J, Metspalu E, Adojaan M et al. (2003). “The Genetic Heritage of the Earliest Settlers Persists Both in Indian Tribal and Caste Populations”. American Journal of Human Genetics 72 (2): 313–332. doi:10.1086/346068. PMC 379225. PMID 12536373. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC379225/. 
  8. ^ Wells. The Eurasian Heartland: A continental perspective on Y-chromosome diversity. http://www.pnas.org/content/98/18/10244.full. 
  9. ^ Underhill, Peter A; Myres, Natalie M; Rootsi, Siiri; Metspalu, Mait; Zhivotovsky, Lev A; King, Roy J; Lin, Alice A; Chow, Cheryl-Emiliane T et al. (2009). “Separating the post-Glacial coancestry of European and Asian Y chromosomes within haplogroup R1a”. European Journal of Human Genetics 18 (4): 479–84. doi:10.1038/ejhg.2009.194. PMC 2987245. PMID 19888303. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2987245/. 
  10. ^ Nilo-Saharans in Wood 2005, Hassan 2008, Tishkoff 2007 and Cruciani 2002

出典

[編集]

関連項目

[編集]