アマウネト
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アマウネト(Amaunet。または Amonet、Amunet ([ˈæməˌnɛt]) とも綴られる)は、エジプト神話に登場する原始の女神である。また、オグドアドの一員であり、アメンの配偶者であった。
名前の由来[編集]
アマウネトの名前は、「女性である隠された者」を意味し、単にアメン(隠された者)の名前の女性形に過ぎない。従ってアマウネトは、独立した神ではなくアメンに対応する女性の神として創作された可能性がある[2]。
名前の意味、「不可視」「隠された者」の意味としてアメンとアマウネトは、最古の神々で姿を隠してしまったので誰も姿を見たものはいないとされた。
神話[編集]
ヘルモポリス創造神話において登場したアメンをはじめとするオグドアド(八柱神)の一柱で、夫アメンと共に大気と豊穣の神であった。
彼らは、原始の水ヌンから最初の丘を作り、日の出が毎日繰り返されるようにし、ナイル川の水が絶えないようにした[3]。またラーが生まれる睡蓮を作り出した[4]。彼らが世界を統治した期間は、黄金時代とされたが彼らは、その役割を終えると姿を隠し冥界に行ったとされた[3]。
新王国時代の時代においてアメン神が「神々の王」と呼ばれるほど信仰を集めるようになると神話のアメンは、牝牛の姿をとったアマウネトに乗って各地に赴いたとされた[5]。ヌンは、暗く広がった水であったがアメンは、その水をかき回して創造へ導く力の象徴であった[6]。アマウネトが背に載せたアメンは、水を渡った先々で地域神となり、ついには、全土の創造神となった[5]。
第18王朝の時代になるとムトがアメンの配偶者とみなされるようになりアマウネトは、ムトと同一視されるようになった[7]。
脚注[編集]
- ^ George Hart, The Routledge dictionary of Egyptian gods and goddesses, Psychology Press, 2005, via Google Books
- ^ a b Wilkinson, Richard H. (2003). The Complete Gods and Goddesses of Ancient Egypt. Thames & Hudson. pp. 136–137
- ^ a b 『エジプト神話』59頁。
- ^ 『エジプト神話』62頁。
- ^ a b 『エジプト神話』180頁。
- ^ 『エジプト神話』60頁。
- ^ 『エジプト神話』190頁。
参考文献[編集]
- ヴェロニカ・イオンズ『エジプト神話』酒井傳六訳、青土社、1991年(新装版)、ISBN 978-4-7917-5145-7。