アメリカツノウズムシ
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アメリカツノウズムシ | |||||||||||||||||||||
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アメリカツノウズムシ
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Girardia dorotocephala (Woodworth, 1897) |
アメリカツノウズムシ (Girardia dorotocephala) とは、扁形動物門 有棒状体綱 三岐腸目 サンカクアタマウズムシ科 アメリカナミウズムシ属に属するウズムシの一種。日本では外来種。
分布
[編集]北アメリカから中央アメリカの温暖地域で広くみられる。日本では外来種として、河川、湖、水田地帯、および室内の水生生物飼育水槽中で見られる[1][2][3]。
形態
[編集]成体の体長は12 - 20 mm程度である。茶褐色の細かい色素体があり、頭部は正三角形に近く、耳葉は長く尖っており、両眼の間隔は広い[1][4][5]。同じく広温性の種として日本に生息するアメリカナミウズムシ(Girardia tigrina)は、耳葉が大きくて鈍三角形状であり、両目の間隔が狭いため、アメリカツノウズムシと識別可能である[1][6]。
生態
[編集]ナミウズムシ(Dugesia japonica)と同様に再生能が高い[7]。
外来種問題
[編集]国内では2003年に愛知県碧南市の碧南海浜水族館で初確認された。その後、京都府鴨川にて野性下での初確認がされた。在来のナミウズムシが生息する環境よりも汚染された環境でも生きられ、今後日本中に分布域が広まる恐れがある。
脚注
[編集]- ^ a b c 川勝, 西野 & 大高 2007.
- ^ 山崎真嗣 2020.
- ^ Kawakatsu, M.; Nishino, M.; Ogata, R.; Kuranishi, R.; Kobayashi, N.; Ohtaka, A. (2012). “Two North American Freshwater Planarian Species Now Naturalized in Japan: Girardia tigrina (Girard, 1850) and Girardia dorotocephala (Woodworth, 1897) ---In Connection with the Field Survey of Benthic Invertebrates---”. Kawakatsu’s Web Library on Planarians .
- ^ Yamazaki, M. (2017). Girardia dorotocephala.
- ^ Kawakatsu, M.; Nishino, M.; Ohtaka, A. (2007). 外来淡水産底生無脊椎動物の現状と課題.
- ^ Yamazaki, M. (2017). Girardia tigrina.
- ^ 手代木渉 & 渡辺憲二 1998.
参考文献
[編集]- 川勝, 正治; 西野, 麻知子; 大高, 明史 (2007). “プラナリア類の外来種”. 陸水学雑誌 68: 461-469. doi:10.3739/rikusui.68.461. NAID 130004511437.
- 手代木渉、渡辺憲二『プラナリアの形態分化―基礎から遺伝子まで –』(新版)共立出版、1998年。ISBN 978-4320054837。
- 山崎真嗣「第4章 水田に生息する微小水生生物群集の多様性」『なぜ田んぼには多様な生き物がすむのか』(新版)京都大学学術出版会、2020年、63-83頁。ISBN 978-4814002856。