アラゲインコ
アラゲインコ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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アラゲインコ Psittrichas fulgidus
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保全状況評価[a 1][a 2] | ||||||||||||||||||||||||||||||
VULNERABLE (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ワシントン条約附属書II
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Psittrichas fulgidus (Lesson, 1830) | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
アラゲインコ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Papuan black parrot Pesquet parrot Pesquet's parrot |
アラゲインコ(荒毛鸚哥、Psittrichas fulgidus、英名:Pesquet parrot、別名ドラキュラインコ)は、鳥綱オウム目インコ科アラゲインコ属に分類される鳥類。本種のみでアラゲインコ属を構成する。
分布
[編集]インドネシア、パプアニューギニア[a 2](ニューギニア島[1]固有種)
形態
[編集]全長46センチメートル[1]。体重は680~800g。メスよりもオスの方がやや大型になる[1]。頸部は細長い[1]。頭部は剛毛で被われる[1]。全身は褐色の光沢がある黒や暗褐色の羽毛で被われる。喉から腹部にかけての羽毛の外縁(羽縁)は灰色で、横縞状や鱗状に見える[1]。腹部から尾羽基部の下面(下尾筒)の羽衣は赤い[1]。尾羽は短く、色彩は黒い[1]。下雨覆や次列風切の色彩は赤い。
顔には羽毛が無く、黒い皮膚が裸出する[1]。皮膚の裸出は、顔が果肉で汚れるのを防ぐ働きがあると考えられている[1]。虹彩は褐色。嘴は黒い[1]。後肢の色彩は黒や黒褐色[1]。
オスは眼後部に剛毛からなる赤い斑紋が入る[1]。
生態
[編集]標高600-2,000メートル(主に800-1,200メートルだが、標高50メートルや標高2,000メートルに生息することもある)にある熱帯雨林に生息し、超高木がある環境を好む[1]。樹上棲。単独やペア、20羽以下からなる小規模な群れを形成して生活する[1]。素早い羽ばたきと滑空を繰り返して飛翔する[1]。樹上を移動する時は枝伝いによじ登らずに、短距離を素早く羽ばたいて移動する[1]。鳴き声は独特で、荒削りと表現される唸り声で鳴く。
食性は植物食で、果実(イチジク類、タコノキ類、マンゴー)、果汁、花などを食べる[1]。
繁殖形態は卵生。飼育下では2個の卵を産んだ例がある[1]。出産間隔は4日[1]。飼育下ではメスのみが抱卵した例があり、抱卵期間は27-31日[1]。育雛は雌雄共に行う[1]。
人間との関係
[編集]生息地では食用とされる事もある。羽毛は婚礼の際に贈り物として用いられる事もある[1]。
開発による生息地の破壊、羽毛用や食用の乱獲などにより生息数は減少している[1]。
国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストの中では、野生絶滅の高い危険性がある「危急種」に指定されている。
参考文献
[編集]関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- ^ CITES homepage
- ^ a b
The IUCN Red List of Threatened Species
- BirdLife International 2008. Psittrichas fulgidus. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.1.