アリサカ
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | |
本社所在地 |
880-0925 宮崎県宮崎市大字本郷北方2485-20 |
設立 | 1991年5月31日 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | ゲームセンター |
代表者 | 更生管財人 江藤利彦 |
売上高 | 99億1,488万円(2007年3月期) |
決算期 | 3月31日 |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
880-0036 宮崎県宮崎市花ヶ島町立毛1032-7 |
設立 | 2009年9月7日 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 7350001009230 |
事業内容 | ゲームセンター・ボウリング場の運営など |
代表者 | 破産管財人 山下秀樹[1] |
決算期 | 3月31日 |
株式会社アリサカ(英名:Arisaka Company, Ltd.)は、かつて九州地方を中心にアミューズメント施設及びスーパー銭湯を展開していた株式会社。
概要
[編集]1978年に設立され、1993年に株式会社へ改組。九州を中心にアミューズメント施設を展開し、さらには同業者を買収するなどして規模を拡大。しかし、急激な店舗展開が裏目となり、これに伴い有利子負債などが増加し、2007年3月期の売上高99億1488万円に対して借入金は110億円にも上っていた。さらに、過去にも不適切な会計処理が判明し、適切な会計処理が行われていた場合は債務超過の可能性が出ていた。このため、アリサカは2008年6月3日に宮崎地方裁判所に会社更生法の適用を申請して経営破綻し、同年6月28日付で上場廃止となった。負債総額は135億3207万円とされているが[2][3]、実質の負債はリース債務約77億円が含まれるため、213億3000万円以上となる[4]。
当初はスポンサーの支援を受けながら再建を図る予定であったが、リーマン・ショックなどもあり、自主再建の道を選択。宮崎地方裁判所は2009年8月30日に、同年6月30日にアリサカが提出した会社更生計画を認可。更生計画では、アミューズメント施設33店舗の内、東北・関東・東海の8店舗を同年9月1日付でアクトワークス・フェドラ・アミーゴの3社にそれぞれ売却すると同時に東北・関東から撤退する、残りの25店舗を同年9月1日付で、アリサカの受け皿会社としてアリサカの元役員が設立した株式会社アール・アール・ビー(RRB。「アーバンスクエア株式会社」から社名変更)が運営し、店舗の売却益やRRBの売り上げなどを元金にして、債権者へ弁済を行うことが盛り込まれた[5]。
RRBは、2009年9月1日付で、東海・近畿・九州の25店舗をアリサカから継承して営業を開始した。東北・関東・東海の残る8店舗も、同日付でアリサカからアクトワークス・フェドラ・アミーゴの3社へ譲渡され、3社へ譲渡された一部の店舗は譲渡後も「アーバンスクエア」「ジョイプラザ」の店舗名のまま残った。アリサカは、2014年までかかるとしていた弁済手続が予定よりも早く進み、2011年12月14日に更生計画が終結したと同時に解散した[6]。
RRBは、同業他社との競合により、東海・近畿の全店舗並びに宮崎県以外の九州の全店舗を閉店もしくは同業者へ売却し、さらに2014年8月にサンリブシティ小倉(北九州市小倉南区)にあった「アムロット小倉店」を閉鎖した際、賃貸契約の中途解約であったために多額の違約金(契約満了により閉店の場合は違約金が発生しない)が発生して経営が悪化。このためRRBは、宮崎県内の一部店舗を福岡県小郡市に本社があるアム・スペース(2019年10月に山口県周南市に本社があるサードプラネットへ吸収合併)へ売却したが[7]、同年12月25日に宮崎地方裁判所から破産手続開始決定を受けた。負債総額は約8億円[8][9]。RRB最末期は宮崎県のみでの営業となっていた他、本社もアーバンスクエア北バイパス店内に置いていた。RRBは2017年11月1日に法人格が消滅した。
会社更生手続開始時のアリサカ旧本社の建物は、2021年現在、宮崎ガスの関連会社である宮崎ガスリビングの事務所となっている。RRBの破産手続開始決定時の本社が入居していたアーバンスクエア北バイパス店の建物は破産手続開始決定後に解体され、2021年現在、ガリバーの店舗(ガリバーミニクル→リベラーラ)となっている。RRBから事業を引き継いだ株式会社VISION PLANNINGは、当初はRRB本社と同一地に本社を置いていたが、2015年10月に本社を宮崎市加納へ、登記上の本店を宮崎市学園木花台へそれぞれ移転した[10]。VISION PLANNINGは、2020年5月にジョイプラザ都城店(宮崎県都城市)が閉店した事により[11]、アミューズメント施設事業から撤退した。末期はゲームコーナーを閉鎖し、ボウリング場とダーツコーナーのみの営業となっていた。ジョイプラザ都城店の建物も後に解体された。VISION PLANNINGは古着店であるキングファミリーのフランチャイジーに特化することになった。
シンがRRBから譲受した「ジョイプラザ豊岡店」(兵庫県豊岡市)は、自社ブランドである「MECHA」へ変更せずに「ジョイプラザ」のまま営業している[12]。また、アクトワークスがアリサカから譲受した3店舗の内、「ジョイプラザ」の店舗名で営業していた2店舗が2019年に閉店し(内1店舗は共和コーポレーションへ再譲渡)、アリサカが2006年3月に買収し、2009年9月にアクトワークスへ再譲渡された「アーバンスクエア安佐エース店」(栃木県佐野市)も[13][14]、アクトワークスの親会社である渡邊油化が2019年9月にアミューズメント施設事業撤退を決定したことから(アクトワークスは2019年12月に渡邊油化へ吸収合併[15])、同年10月にエターナルアミューズメントへ再々譲渡されたものの、エターナルアミューズメントが2020年4月に破産手続開始決定を受けたことから、2度も「アーバンスクエア安佐エース店」の運営会社が経営破綻することとなってしまった。
沿革
[編集]- 1978年 - 有限会社アリサカを設立。
- 1993年 - 株式会社アリサカに改組。
- 2002年 - ジャスダックに株式上場。
- 2008年5月27日 - 宮崎地裁へ会社更生法適用を申請することを決定(6月3日に申請)。
- 2008年6月28日 - 上場廃止。
- 2009年8月31日 - 裁判所による更生計画案認可、株式の100%減資、売却予定の店舗を除く25店舗の運営を新設されたアーバンスクエア株式会社(本社所在地はアリサカと同じ)に移管。
- 2009年9月1日 - 各店舗が新しい運営会社による営業を開始。
- 2011年12月14日 - アリサカの会社更生手続が終結[6]。
- 2012年3月 - アーバンスクエア株式会社が株式会社アール・アール・ビー(RRB)に社名変更[8]。
- 2013年12月 - アール・アール・ビーが運営している店舗の一部(宮崎県内の店舗が中心)を、株式会社ビジョンプランニング(VISION PLANNING)に分割譲渡する[8]。
- 2014年12月25日 - 宮崎地裁がアール・アール・ビーの破産手続き開始を決定する。
- 2017年11月1日 - アール・アール・ビーの法人格消滅[16]。
展開していた店舗
[編集]社員による株の不正取引による金融商品取引法違反行為について
[編集]会社更生法を申請するに至った「複数年度に亘る不適切な会計処理が判明したこと」を知った当時のアリサカ社員2名が会社更生法申請日である2008年5月27日より前の同年4月16日に保有している株式を売却していた。証券取引等監視委員会は金融商品取引法の内部者取引の規制に違反するとして、この社員2名に課徴金納付命令をだすよう内閣総理大臣および金融庁に勧告を行った[18]。
脚注
[編集]- ^ (株)アール・アール・ビー(宮崎市)/破産開始決定JC net.2015年1月16日
- ^ 再送:アリサカ、会社更生法申請の手続き開始へロイター 2008年5月27日
- ^ TSR速報 (株)アリサカ東京商工リサーチ 2008年5月27日
- ^ アリサカが粉飾決算を続けて会社更生を申請、上場廃止が決まった『ゲームマシン』2008年6月15日号。
- ^ アリサカの再建案が認可され、新会社が委託運営を開始した『ゲームマシン』2009年9月15日号。
- ^ a b 更生手続きが終結 アリサカ宮日ビジネス みやビズ2011年12月22日
- ^ アム・スペースの本社は、2018年5月にサードプラネットの完全子会社化に伴い、佐賀県鳥栖市へ移転。
- ^ a b c アリサカ承継会社破産 負債8億円、賃貸違約金が圧迫『宮崎日日新聞』2015年2月6日7面。
- ^ アールアールビー、ケイ・キャットがそれぞれ破産へ『ゲームマシン』2015年2月15日号。
- ^ 株式会社VISION PLANNING国税庁法人番号公表サイト
- ^ ジョイプラザ都城店閉店のお知らせVISION PLANNING 2020年5月17日
- ^ 店舗案内 シン
- ^ 店舗情報アクトワークス
- ^ 有限会社安佐エースの出資口の取得及び同社との簡易合併に関するお知らせアリサカ 2006年2月2日(2006年8月24日のキャッシュ)
- ^ 株式会社アクトワークス国税庁法人番号公表サイト
- ^ 株式会社アール・アール・ビー国税庁法人番号公表サイト
- ^ 2012年8月現在、株式会社アール・アール・ビーのホームページに「がらっぱ湯」に関する記載はない。
- ^ 株式会社アリサカ社員による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について - 証券取引等監視委員会 2009年12月15日。
外部リンク
[編集]- VISION PLANNING(株式会社ビジョンプランニング)(2013年以降の運営会社)
- 株式会社アール・アール・ビー(2009 - 2014年の運営会社。2013年11月22日時点のアーカイブ)
- 株式会社アリサカ(2006年2月1日時点のアーカイブ)