アルファロメオ V6エンジン
アルファロメオV6エンジン(ブッソV6) | |
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アルファロメオ 3.0 V6 24V | |
タイプ | 60° V6 |
排気量 |
2.0 L; 121.8 cu in (1,996 cc) 2.5 L; 152.1 cu in (2,492 cc) 2.8 L; 169.9 cu in (2,784 cc) 2.9 L; 179.0 cu in (2,934 cc) 3.0 L; 180.6 cu in (2,959 cc) 3.2 L; 194.0 cu in (3,179 cc) |
圧縮比 | 8.0:1 – 10.5:1 |
最高出力 | 97–184 kW (132–250 PS) |
最大トルク | 178–300 N⋅m (131–221 lb⋅ft) |
アルファロメオ V6エンジン(通称ブッソV6)は、アルファロメオによって開発された、60度V型6気筒の自動車用ガソリンエンジンである。
概要
[編集]1970年代前半、ジュゼッペブッソにより開発されて以来、1979年から2005年にかけ、改良が加えられながら長きにわたり生産された。すべてがオリジナルのアルファロメオ製のエンジンとしては、最後のエンジンである。
ブッソV6が初搭載されたモデルはアルファ6で、仕様は排気量2.5L(2,492cc)、SOHC12バルブであった。 その後改良が加えられ、排気量は2.0Lから3.2L(1,996cc-3,179cc)のバリエーションが存在する他、バルブトレーンはDOHC24バルブ仕様となった。DOHC仕様が初搭載されたのはアルファロメオ・164で、シリンダーブロックはアルミニウム製、排気バルブはナトリウム封入バルブが使用された。
また,ブッソV6はキットカーにも搭載され、アルティマ GTR、ホーク HF シリーズ、DAX[1][2][3]そしてギレ・ヴェルティゴ スポーツ カー[4]や、ランチア・アウレリア B20GT アウトローなどに搭載された。
EVO magazineは2011年8月、「オリジナルのアルファロメオV6エンジン(ブッソV6)は、市販車用の6気筒エンジンとして最も素晴らしい音を奏でるエンジンである。」と評価しており、ブッソV6は「アレーゼのバイオリン」「アルファのバイオリン」とも呼ばれている[5]。ちなみに、ブッソV6はスケートリンク等の整備に用いられる整氷車(イタリアengo社製)にも搭載されている。
12バルブ(一気筒2バルブ)仕様
[編集]2.0
[編集]排気量2.0L(1,996cc)仕様は1983年に登場した。 136 PS (100 kW; 134 hp) のキャブレター仕様と、132 PS (97 kW; 130 hp)のインジェクション仕様の両方が当初から存在した。
採用車種:
- 1983–1986 アルファロメオ・アルファ6 2.0 V6
- 1984–1987 アルファロメオ・90 2.0 V6
2.0 ターボ
[編集]排気量2.0L(1,996cc)ターボ仕様は、完全電子制御の3.0L 12V仕様をベースに開発され、1991年アルファロメオ164に搭載された。ボア×ストロークは80mm×66.2mmで、出力は210 PS (154 kW; 207 hp).
当時のイタリアでは2.0L以上の排気量では税率が高くなる税制であったことを踏まえ、おもにイタリア国内向けとして開発された仕様である。
採用車種:
- 1991–1992 アルファロメオ・164 V6 ターボ
- 1992–1997 アルファロメオ・164 スーパー V6 TB
- 1994–2000 アルファロメオ・GTV 2.0 V6 TB
- 1998–2000 アルファロメオ・スパイダー 2.0 V6 TB
- 1996–2000 アルファロメオ・166 スーパー V6 TB
生産終了
[編集]ブッソV6エンジンは、2005年 アルファロメオ アレーゼ工場で生産終了を迎えた[6]。ランチア・テージス、アルファロメオ・166そしてアルファロメオ・GTに搭載される5,000基が生産された後、生産終了した[7]。アルファロメオ・159とアルファロメオ・ブレラに搭載される新型の3.2LV6エンジンは、ゼネラルモータースのエンジンブロックに、アルファロメオのシリンダーブロックとインジェクションを備えたものだった。イギリスのエンジンビルダーであるコスワースは、ブッソV6エンジンの組み立てラインの買収を希望したものの、交渉に失敗し実現しなかった[8]。最終型である3.2L仕様のエンジンはユーロ4に適合しており、あと2,3年は生産が可能であると思われていた[9]。
ちなみに、ブッソV6エンジンの開発者であるジュゼッペブッソは、最後のブッソV6エンジンがアレーゼで生産されてから2,3日の間に亡くなっている[10]。
関連項目
[編集]- アルファロメオ ツインカム エンジン
- アルファロメオ ツインスパーク エンジン
脚注
[編集]- ^ “Last run wins King of the Mountain”. iol.co.za (2006年). 2012年6月10日閲覧。
- ^ “Hawk HF2000/HF3000 Series”. hawkcars.co.uk. 2009年4月5日閲覧。
- ^ “DAX Rush Specifications”. daxbenelux.com. 2009年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年4月5日閲覧。
- ^ “Gillett Vertigo Streiff: A body to match its Alfa Romeo heart”. autoblog.com. 2009年4月5日閲覧。
- ^ Licata (2021年3月24日). “The Story Of Alfa’s Violin” (英語). Roadster Life. 2022年12月5日閲覧。
- ^ “News 25.02.2005”. italiaspeed.com. 2008年1月7日閲覧。
- ^ “Ad Arese in via di smantellamento la linea di produzione del "6 cilindri"” (イタリア語). www2.rdbcub.it. 2012年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年5月1日閲覧。
- ^ “LA COSWORTH AD ARESE” (イタリア語). archivio.lastampa.it. 2011年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年5月1日閲覧。
- ^ “Alfa 147 GTA”. alfaromeo.co.nz. 2010年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年5月1日閲覧。
- ^ AutoEdizione.com: Alfisti commemorate Giuseppe Busso in Arese | AutoEdizione.com Archived 2018-10-15 at the Wayback Machine., accessdate: 14.