アンドリュー・ファイアー
アンドリュー・ザカリー・ファイヤー | |
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生誕 |
1959年4月27日(65歳) カリフォルニア州パロアルト |
居住 | カリフォルニア州スタンフォード |
国籍 | アメリカ |
研究分野 | 生物学者 |
研究機関 |
ジョンズ・ホプキンス大学 スタンフォード大学 |
出身校 |
カリフォルニア大学バークレー校 マサチューセッツ工科大学 |
博士課程 指導教員 | フィリップ・シャープ |
主な業績 | RNA干渉 |
主な受賞歴 |
ワイリー賞 (2003) ガードナー国際賞 (2005) ノーベル生理学・医学賞 (2006) |
プロジェクト:人物伝 |
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アンドリュー・Z・ファイアー(Andrew Z. Fire、1959年4月27日 - )はアメリカの生物学者である。RNA干渉の発見により、マサチューセッツ大学医学部のクレイグ・メロー教授と共に2006年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。2012年現在は、スタンフォード大学医学部病理学および遺伝学の教授。
略歴
[編集]1959年、アメリカ合衆国カリフォルニア州パロアルトにて生まれ、サニーベールにて育った。フレモント高校を卒業、1978年にカリフォルニア大学バークレー校より数学で学士号を取得。19歳でマサチューセッツ工科大学に入学、1983年に生物学のPh.D.を得た。
その後イギリスのケンブリッジ大学に博士研究員として移り、シドニー・ブレナーが率いるMRC分子生物学研究所(Medical Research Council Laboratory of Molecular Biology)のメンバーとなった。
1986年から2003年までカーネギー協会の発生学部のスタッフとして研究を行い、この期間中に、二重鎖RNAが遺伝子サイレンシングに対するトリガーとして働くという最初の研究を発表した(下に詳述)。 1989年にジョンズ・ホプキンス大学において非常勤教授となり、2003年にはStanford facultyに参加した。 ファイアーは米国科学アカデミーやアメリカ芸術科学アカデミーのメンバーであり、Board of Scientific CounselorsやNational Center for Biotechnology、National Institutes of Healthにも名を連ねている。
業績
[編集]ファイアーとクレイグ・メローは、1998年にネイチャーに発表した研究[1]に対して、2006年にノーベル生理学賞を共同受賞した。 ファイアーとメローは、同僚のSiQun Xu、Mary Montgomery、Stephen Kostas、Sam Driverと共に、小さな二重鎖RNA(double strand RNA;dsRNA)が、相補的な配列を持つmRNAを破壊することでタンパク質への翻訳を抑制する、すなわち特定の遺伝子を効果的に抑制する事を報告した。 彼らは、以前から報告されていた一本鎖RNA (single-stranded RAN) によるRNA干渉よりもdsRNAがより効率的に遺伝子発現を抑制することを発見した。 必要なのは短い長さのdsRNAであったことから、彼らは触媒的な過程が関与していると提案し、この仮説は後の研究によって立証された。
受賞歴
[編集]- 2002年 マイエンブルク賞
- 2002年 アメリカ遺伝学会メダル
- 2003年 ワイリー賞
- 2003年 パサノ賞
- 2003年 米国科学アカデミー賞分子生物学部門
- 2004年 ローゼンスティール賞
- 2004年 ハイネケン賞
- 2005年 ガードナー国際賞
- 2005年 マスリー賞
- 2006年 パウル・エールリヒ&ルートヴィヒ・ダルムシュテッター賞
- 2006年 ノーベル生理学・医学賞
脚注
[編集]- ^ Fire A, Xu S, Montgomery M, Kostas S, Driver S, Mello C (1998). “Potent and specific genetic interference by double-stranded RNA in Caenorhabditis elegans”. Nature 391 (6669): 806–811.