アンドレ・パッション
アンドレ・パッション (André Pachon, 1944年11月22日 - ) は、フランス共和国・ラングドック地方出身、代官山レストラン・パッションのオーナーシェフ。
来歴
[編集]1944年11月22日南仏モンペリエ生まれ。カルカソンヌで育ち[1]、1960年には“カスレの王様”と当時呼ばれていたマルセル・エメリックのもとで修行をスタート[1]。フランス国内レストランを経て1968年にカナダへ渡航し、モントリオール「ホテル・モン・ガブリエル」スーシェフをつとめる。1970年大阪万国博覧会にて「レストラン・デュ・カナダ」のシェフとして来日[1]。その後、名店「イル・ド・フランス」のシェフをつとめ、1984年には代官山「レストラン・パッション」を開店[1]。以降、オーナーシェフとして数々のレストランをオープン。日本におけるフレンチレストランの草分けとなる。
1995年にアカデミー・ユニヴェルセル・ド・カスレ日本支部を設立し、郷土料理「カスレ」の振興につとめる。2月・3月にはカスレ・ディナーが行われ毎年延べ1300人ほどの参加者が会を楽しむ。
「トリビアの泉」(2005年11月23日放送)のコーナー「トリビアの種」で「料理の専門家が最も美味しいと認める冷や飯に合うカップラーメンの残り汁は?」の検証審査員を平野雅章(食物史家)、見田盛夫(料理評論家)、江上栄子(料理研究家)と共に務めた。
彼の実績が評価されフランス共和国より国家功労勲章、2013年にはフランス共和国 オランド大統領が来日した際、農事功労賞最高位コマンドール勲章を授与される。また、同年フランス共和国最高勲章レジオンドヌール勲章も授与[1][2]。2021年、文化庁長官表彰[3]。
略歴
[編集]- 1944年11月22日 - モンペリエ生まれ
- 1960年 - ロジ・ド・トランカヴェルで修業 (マルセル・エメリックに師事)
- 1965年 - レストラン・ラ・レゼルヴの担当チーフ (ボルドー、ピュサック)
- 1968年 - オテル・モン・ガブリエルの副シェフ (カナダ、モントリオール)
- 1970年 - レストラン・デュ・カナダのシェフ (大阪万国博覧会)
- 1971年 - レストラン・ル・ラングドックのシェフ (京都)
- 1971年 - レストラン・イル・ド・フランスのシェフ (東京)
- 1978年 - レストラン・イル・ド・フランスのオーナーシェフ (東京)
- 1984年 - レストラン・パッションのオーナーシェフ (東京)
- 1992年 - レストランの姉妹店ビストロパッション、軽井沢にオープン
- 1998年 - レストラン ル・プティ・ブドンのオーナー (東京)
- 2003年 - ル・ビストロ・パッション代官山のオーナー (東京)
- 2010年 - ミシュランガイド東京2010にて一つ星を獲得
- 2012年 - ル・コントワール・オクシタンのオーナー (東京)
受賞
[編集]- メートル・キュイジニエ・ド・フランス
- アカデミー・キュリネール・ド・フランス
- メートル・カナルディエ
- クラブ・プロスペール・モンターニュのオフィシエ
- アカデミー・ユニヴェルセル・デュ・カスレの創設者
- アミカル・デ・キュイジニエ・エ・パティシエ・オ・ジャポン名誉会長
- 日本フランス農事功労章受章者協会副会長
- 東京都食生活文化 銀賞
- フランス共和国農事功労章コマンドール章
- フランス共和国国家功労勲章受章
- フランス共和国レジオン・ドヌール章受章
店舗・事業
[編集]- レストラン・パッション
- ル・プティ・ブドン
- ル・コントワール・オクシタン
- ケータリング・パッション
- バンケット・パッション
- ウエディング事業
著作
[編集]- アンドレ・パッション『フランス郷土料理』河出書房新社、2020年。ISBN 978-4309287805。
脚注
[編集]- ^ a b c d e “アンドレ・パッション氏がレジオン・ドヌール勲章を受章”. 駐日フランス大使館 (2013年11月20日). 2021年6月20日閲覧。
- ^ Pachon dans la Légion
- ^ 令和3年度文化庁長官表彰名簿