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アンフィオニデス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アンフィオニデス
幼生
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 軟甲綱 Malacostraca
上目 : ホンエビ上目 Eucarida
: アンフィオニデス目 Amphionidacea
D. I. Williamson, 1973
: アンフィオニデス科 Amphionididae
Holthuis, 1955
: アンフィオニデス属 Amphionides
Zimmer, 1904
: A. reynaudii
学名
Amphionides reynaudii
(H. Milne-Edwards, 1833)
シノニム

[1]

  • Amphion armata Koeppel, 1902
  • Amphion provocatoris Bate, 1888
  • Amphion reynaudii H. Milne-Edwards, 1833
  • Amphionides valdiviae Zimmer, 1904

アンフィオニデス Amphionides reynaudii は、プランクトン甲殻類の1種である。全世界の熱帯域の海洋に生息し、幼生は表層でよく見られるが、成体になると深海に移動する。アンフィオニデス目アンフィオニデス科単型である。

形態

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全長25mm程度になる[1]ミシス幼生期が13期あり、この間は表層で生活する[2]

眼は大きく、眼柄を持ち前方に突出する。第1胸脚は口を覆っており、その基節は平たい。これは、餌粒子を口に運ぶための適応だと考えられる[2]

雄は雌より第一触角が太く、長くなる。また、雄は成長に連れて第8胸脚が出現するが、雌では出現しない。これに伴い、雄の生殖孔は第8胸脚に開くが、雌では第6胸脚に開く[1]。雌では第一腹肢が大型化して背甲の開口部を塞ぎ、受精卵を育てるための憩室とする。第5胸脚も伸長し、これで卵の掃除を行う[1]。雄成体はほとんど発見されない。これは、雄は背甲が流線型で遊泳力が強いことと、成熟後の寿命が非常に短いことによると考えられる[1]

分布

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汎存種であり、全世界の熱帯海域に分布する。プランクトンで、幼生は深度100m以浅、成体は700-1700mに生息する[1]

分類

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記載は幼生個体によるもので、当初はエビの1種だと考えられていた。1904年にCarl Wilhelm Erich Zimmerが成体を別種として記載したが、これが同一種だと分かったのは1969年のことだった。1973年、Donald I. Williamsonによって本種は独自のに移された[1]種小名 reynaudiiアンリ・ミルン=エドゥアール英語版によって付けられたもので、おそらく彼の友人であるFrançois Dominique de Reynaudへの献名である[3]。ミルン=エドゥアールが付けた属名は Amphion であったが、これはスズメガ科の一属のジュニアホモニムである[1]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h D. I. Williamson (1973). “Amphionides reynaudii (H. Milne Edwards), representative of a proposed new order of Eucaridan Malacostraca”. Crustaceana 25 (1): 35–50. doi:10.1163/156854073X00470. JSTOR 20102008. 
  2. ^ a b Kutschera, Verena and Maas, Andreas and Waloszek, Dieter and Haug, Carolin and Haug, Joachim T (2012). “RE-STUDY OF LARVAL STAGES OF AMPHIONIDES REYNAUDII (MALACOSTRACA: EUCARIDA) WITH MODERN IMAGING TECHNIQUES”. Journal of Crustacean Biology 32 (6). http://www.uni-ulm.de/fileadmin/website_uni_ulm/nawi.biodok/publikationen/2012_Kutschera_etal_Amphionides.pdf. 
  3. ^ Hans G. Hansson. “Reynaud”. Biographical Etymology of Marine Organism Names. Göteborgs Universitet. 2011年6月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月11日閲覧。

参考文献

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